過去問クイズ

第2種衛生管理者 過去問 平成27年 上期の解答を全問題表示しています。

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問題1
衛生管理者の選任について、法令上、正しいものは次のうちどれか。
  1. 衛生管理者は、選任すべき事由が発生してから30日以内に選任しなければならない。
  2. 常時使用する労働者数が60人の旅館業の事業場では、第二種衛生管理者免許を有する者のうちから衛生管理者を選任することができる。
  3. 常時使用する労働者数が1000人を超え2000人以下の事業場では、少なくとも3人の衛生管理者を選任しなければならない。
  4. 常時使用する労働者数が3000人を超える事業場では、6人の衛生管理者のうち2人まで、事業場に専属でない労働衛生コンサルタントのうちから選任することができる。
  5. 常時使用する労働者数が2000人以上の事業場では、専任の衛生管理者を2人以上選任しなければならない。
    1. × 衛生管理者は、選任すべき事由が発生してから14日以内に選任しなければならない。
    2. 〇 設問の通り
    3. × 常時使用する労働者数が1000人を超え2000人以下の事業場では、少なくとも4人の衛生管理者を選任しなければならない。
    4. × 常時使用する労働者数が3,000人を超える事業場では衛生管理者6人以上の選任が必要である。さらに、衛生管理者は、その事業場に専属の者でなければならない。ただし、2人以上の衛生管理者を選任する場合において、その衛生管理者の中に労働衛生コンサルタントがいるときは、その1人については、専属の者でなくてもよい。6人のうち2人が労働衛生コンサルタントであっても、どちらか1人が専属でなければ違法である。
    5. × 常時使用する労働者数が1,000人を超える事業場では、専任の衛生管理者を1人以上選任しなければならない。2,000人以上であっても、専任の衛生管理者は1人でよい。

【 解答:2 】

問題2
衛生管理者が、その職務として行うべき業務として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
  1. 安全衛生に関する方針の表明に関する業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理すること。
  2. 健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関する業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理すること。
  3. 労働者の安全又は衛生のための教育の実施に関する業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理すること。
  4. 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関する業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理すること。
  5. 少なくとも毎月1回、作業場等を巡視し、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じること。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. × 少なくとも毎週1回、作業場等を巡視し、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じること。

【 解答:5 】

問題3
衛生委員会に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。
  1. 衛生委員会は、工業的業種の事業場では常時50人以上、非工業的業種の事業場では常時80人以上の労働者を使用する事業場において設置しなければならない。
  2. 衛生委員会及び安全委員会の設置に代えて安全衛生委員会を設置することはできない。
  3. 事業場で選任している衛生管理者は、すべて衛生委員会の委員としなければならない。
  4. 衛生委員会の議長となる委員は、原則として、衛生管理者のうちから事業者が指名した者である。
  5. 衛生委員会の委員として指名する産業医は、その事業場に専属の者でなくてもよい。
    1. × 衛生委員会は、業種に関わらず常時50人以上の労働者を使用する事業場において設置しなければならない。
    2. × 衛生委員会及び安全委員会の設置に代えて安全衛生委員会を設置することができる。
    3. × 事業場で選任している衛生管理者は、最低1人を衛生委員会の委員としなければならない。
    4. × 議長には、総括安全衛生管理者又はその事業の実施を統括管理する者、若しくはこれに準ずるもののうちから事業者が指名した者がなる。衛生管理者である委員のうちから指名するわけではない。
    5. 〇 設問の通り

【 解答:5 】

問題4
労働安全衛生規則に規定されている医師による健康診断について、法令に違反しているものは次のうちどれか。
  1. 雇入時の健康診断において、35歳未満の者については、医師の意見を聴いて、貧血検査及び心電図検査を省略している。
  2. 深夜業を含む業務に常時従事する労働者に対し、6か月以内ごとに1回、定期に健康診断を行っているが、胸部エックス線検査については、1年以内ごとに1回しか行っていない。
  3. 海外に6か月以上派遣して帰国した労働者について、国内の業務に就かせるとき、一時的な就業の場合を除いて、海外派遣労働者健康診断を行っている。
  4. 常時50人の労働者を使用する事業場において、雇入時の健康診断の結果について、所轄労働基準監督署長に報告を行っていない。
  5. 常時40人の労働者を使用する事業場において、定期健康診断の結果について、所轄労働基準監督署長に報告を行っていない。
    1. × 雇入れ時の健康診断においては、定期健康診断のような検査を省略できる規定は存在しない。
    2. 〇 雇入れ時の健康診断においては、定期健康診断のような所轄労働基準監督署長への健康診断結果についての報告は必要ない。
    3. 〇 深夜業を含む業務に常時従事する労働者に対し、6か月以内ごとに1回、定期に健康診断を行う必要があるが、胸部X線検査及び喀痰検査については、1年以内ごとに1回、定期に行えばよいとされている。
    4. 〇 雇入れ時の健康診断においては、定期健康診断のような所轄労働基準監督署長への健康診断結果についての報告は必要ない。
    5. 〇 定期健康診断の結果報告は、常時50人以上の労働者を使用する事業場に報告義務がある。

【 解答:1 】

問題5
労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者に対して、法令により実施することが義務付けられている医師による面接指導に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められることである。
  2. 事業者は、要件に該当する労働者の申出がなくても、面接指導を行わなければならない。
  3. 労働者は、事業者の指定した医師による面接指導を希望しない場合は、他の医師の行う面接指導を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出することができる。
  4. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、面接指導実施後遅滞なく、医師の意見を聴かなければならない。
  5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、その記録を作成し、5年間保存しなければならない。
    1. 〇 設問の通り
    2. × 医師による面接指導は、労働者の申出により行うものとされている。
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:2 】

問題6
労働者死傷病報告に関する次の文中の[  ]内に入れるA及びBの語句の組合せとして、法令上、正しいものは1~5のうちどれか。
「派遣労働者が派遣中に労働災害により休業した場合の労働者死傷病報告の作成義務者は[ A ]の事業者であり、その提出先行政機関は[ B ]である。」
  1. A=派遣先 B=所轄労働基準監督署長
  2. A=派遣元 B=所轄労働基準監督署長
  3. A=派遣元 B=所轄労働基準監督署長及び所轄公共職業安定所長
  4. A=派遣元及び派遣先双方 B=それぞれの所轄公共職業安定所長
  5. A=派遣元及び派遣先双方 B=それぞれの所轄労働基準監督署長
  6. 設問の通り

【 解答:5 】

問題7
事業場の建築物、施設等に関する措置について、労働安全衛生規則の衛生基準に違反しているものは次のうちどれか。
  1. 60人の労働者を常時就業させている屋内作業場の気積が、設備の占める容積及び床面から3mをこえる高さにある空間を除き、600m3となっている。
  2. ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に統一的に調査を実施し、その調査結果に基づき必安な措置を講じている。
  3. 事業場に附属する食堂の床面積を、食事の際の1人について、1.5m2となるようにしている。
  4. 労働衛生上有害な業務を行っていない屋内作業場で、直接外気に向かって開放することのできる窓の面積が常時床面積の1/15であるものに、換気設備を設けていない。
  5. 日常行う清掃のほか、1年ごとに1回、定期的に大掃除を行っている。
    1. 〇 事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場の気積を、設備の占める容積及び床面から4mを超える高さにある空間を除き、労働者1人について、10m3以上としなければならないが、設備の占める容積及び床面から3mを超える高さにある空間を除くということは、基準より厳しい気積の算定となり、労働者1人当たりの気積が約10 m3(600 m3÷60人)となっているので、衛生基準に違反していない。
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 事業者は、事業場に附属する食堂の床面積は、食事の際の1人について、1m2以上としなければならないので、衛生基準を満たしている。
    4. 〇 直接外気に向かって開放することのできる窓の面積が、常時、床面積の1 /20以上であれば、換気設備を設けなくてものいので、違反していない。
    5. × 日常行う清掃のほか、6か月以内ごとに1回、定期的に大掃除を行わなければならない。

【 解答:5 】

問題8
事務室の設備の定期的な点検に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。
  1. 事務室の照明設備については、2か月以内ごとに1回、定期に、点検しなければならない。
  2. 機械による換気のための設備については、2か月以内ごとに1回、定期に、異常の有無を点検しなければならない。
  3. 燃焼器具を使用するときは、発熱量が著しく少ないものを除き、2か月以内ごとに1回、定期に、異常の有無を点検しなければならない。
  4. 空気調和設備内に設けられた排水受けについては、原則として、2か月以内ごとに1回、定期に、その汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない。
  5. 空気調和設備の加湿装置については、原則として、2か月以内ごとに1回、定期に、その汚れの状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない。
    1. × 事務室の照明設備については、6か月以内ごとに1回、定期に、点検しなければならない。
    2. 〇 設問の通り
    3. × 燃焼器具を使用するときは、発熱量が著しく少ないものを除き、毎日、異常の有無を点検しなければならない。
    4. × 空気調和設備の加湿装置については、原則として、1か月以内ごとに1回、定期に、その汚れの状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない。

【 解答:2 】

問題9
労働基準法により作成が義務付けられている就業規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 就業規則の作成又は変更の手続きとして、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合(その労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)の同意が必要である。
  2. 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)については、必ず就業規則に定めておく必要がある。
  3. 休日及び休暇に関する事項については、必ず就業規則に定めておく必要がある。
  4. 安全及び衛生に関する事項については、これに関する定めをする場合に就業規則に定めておく必要がある。
  5. 就業規則は、常時作業場の見やすい場所へ掲示すること、各労働者に書面を交付すること等の一定の方法によって、労働者に周知させる必要がある。
    1. × 就業規則の作成又は変更の手続きとして、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合(その労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)の意見を聴かなければならず、同意が必要であるわけではない。
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:1 】

問題10
週所定労働時間が30時間以上で、雇入れの日から起算して5年6か月継続勤務した労働者に対して、その後1年間に新たに与えなければならない年次有給休暇日数は、法令上、何日か。
ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。
  1. 16日
  2. 17日
  3. 18日
  4. 19日
  5. 20日
  6. 使用者は、週所定労働時間が30時間以上の者で、雇入れの日から起算して6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、10日の年次有給休暇を与えなければならない。さらに、雇入れの日から起算して5年6か月継続勤務していれば、4年6か月経過後から1年間の全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、年次有給休暇は8日加算される。以上から、合計18日の年次有給休暇を与えなければならない。

【 解答:3 】

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問題11
一般の事務室における換気に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 人間の呼気の成分の中で、酸素の濃度は約16%、二酸化炭素の濃度は約4%である。
  2. 新鮮外気中の酸素濃度は、約21%、二酸化炭素濃度は、0.03~0.04%程度である。
  3. 室内の空気の清浄度を保つために入れ替える必要のある空気の量を必要換気量といい、通常、1時間に交換される空気量で表す。
  4. 室における必要換気量(m3/h)は、次の式により算出される。
  5. 必要換気量の算出に当たっての室内二酸化炭素基準濃度は、通常、1%とする。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. × 室内の二酸化炭素基準濃度は0.1%である。

【 解答:5 】

問題12
温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 実効温度は、人の温熱感に基礎を置いた指標で、気温、湿度、気流の総合効果を温度目盛りで表したものである。
  2. 相対湿度は、空気中の水蒸気量と、その温度における飽和水蒸気量との比を百分率で示したものである。
  3. WBGTは、気温、黒球温度及びエネルギー代謝率から求められる指標で、高温環境の評価に用いられる。
  4. 温度感覚を左右する環境条件は、気温、湿度、気流及び放射(ふく射)熱である。
  5. 熱中症のリスク評価指標として、作業強度などに応じたWBGT基準値が示されている。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. × WBGTは暑熱環境の熱ストレス評価に用いられる指標で、乾球温度・湿球温度・黒球温度から求める。
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:3 】

問題13
照明、採光などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 北向きの窓では、直射日光はほとんど入らないが一年中平均した明るさが得られる。
  2. 全般照明と局部照明を併用する場合、全般照明による照度は、局部照明による照度の1/10以下になるようにする。
  3. 前方から明かりを取るときは、まぶしさをなくすため、眼と光源を結ぶ線と視線とがなす角度が、おおむね30°以上になるようにする。
  4. あらゆる方向から同程度の明るさの光がくると、見る物に影ができなくなり、立体感がなくなるので、不都合な場合がある。
  5. 採光とは、太陽光線により室内の明るさを得ることである。
    1. 〇 設問の通り
    2. × 全般照明と局部照明を併用する場合、全般照明による照度は、局部照明による照度の1/10以上になるようにする。
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:2 】

問題14
厚生労働省の「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に基づく措置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 書類上及びキーボード上における照度は、300ルクス以上になるようにする。
  2. 反射防止型ディスプレイを選択するとともに、直接照明の照明器具を用いてグレアを防ぐようにする。
  3. ディスプレイは、おおむね40cm以上の視距離が確保できるようにし、画面の上端が、眼と同じ高さか、やや下になるようにする。
  4. 単純入力型及び拘束型に該当するVDT作業については、一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10~15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1~2回程度の小休止を設けるようにする。
  5. VDT作業健康診断は、一般健康診断を実施する際に、併せて実施してもよい。
    1. 〇 設問の通り
    2. × 反射防止型ディスプレイを選択するとともに、グレアの出やすい直接照明ではなく間接照明を用いるようにする。
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:2 】

問題15
労働者の健康保持増進のために行う健康測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 健康測定における医学的検査は、個々の労働者の健康状態を主として身体面から調べるが、疾病の早期発見を主な目的とするものではない。
  2. 健康測定における生活状況調査は、仕事の内容、通勤の状況のほか、趣味・し好、運動習慣・運動歴、食生活などについても行う。
  3. 健康測定における運動機能検査では、筋力、柔軟性、平衡性、敏捷性、全身持久性などの検査を行う。
  4. 健康測定の結果に基づき行う健康指導は、メタボリックシンドロームの予防など、身体的健康の保持増進を目的とするものであり、メンタルヘルスケアを含むものではない。
  5. 健康測定の結果に基づき行う保健指導には、勤務形態や生活習慣によって生じる健康上の問題を解決するため、睡眠、喫煙、飲酒、口腔保健などの生活指導が含まれる。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. × 健康指導では、身体的健康保持増進を目的とするためのメンタルヘルスケアも含まれる。
    5. 〇 設問の通り

【 解答:4 】

問題16
脳血管障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 脳血管障害は、脳の血管の病変が原因で生じ、出血性病変、虚血性病変などに分類される。
  2. 出血性の脳血管障害は、脳表面のくも膜下腔に出血するくも膜下出血、脳実質内に出血する脳出血などに分類される。
  3. 虚血性の脳血管障害である脳梗塞は、脳血管自体の動脈硬化性病変による脳塞栓症と、心臓や動脈壁の血栓などが剥がれて脳血管を閉塞する脳血栓症に分類される。
  4. 脳梗塞や脳出血では、頭痛、吐き気、手足のしびれ、麻痺、言語障害、視覚障害などの症状が認められる。
  5. くも膜下出血の症状は、「頭が割れるような」、「ハンマーでたたかれたような」などと表現される急激で激しい頭痛が特徴である。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. × 虚血性の脳血管障害である脳梗塞は、脳血管自体の動脈硬化性病変による脳血栓症と、心臓や動脈壁の血栓などが剥がれて脳血管を閉塞する脳塞栓症に分類される。「脳血栓症」と「脳塞栓症」の説明が逆である。
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:3 】

問題17
骨折に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 単純骨折とは、骨にひびが入った状態のことをいう。
  2. 複雑骨折とは、骨が多数の骨片に破砕された状態をいう。
  3. 完全骨折では、骨折端どうしが擦れ合う軋轢音、変形などが認められる。
  4. 骨折部の固定のため副子を手や足に当てるときは、その先端が手先や足先から出ないようにする。
  5. 脊髄損傷が疑われる場合は、負傷者を硬い板の上に乗せて搬送してはならない。
    1. × 骨にひびが入った状態は不完全骨折という。単純骨折とは、皮膚の下で骨が折れているが、皮膚まで損傷が及んでいない状態のことをいう。
    2. × 複雑骨折は開放骨折もといい、骨の折端が皮膚の外に出ているものをいう。
    3. 〇 設問の通り
    4. × 副子を手や足に充てるときは、上下の関節にまたがるものを使い、手先や足先から出ても構わない。
    5. × 脊髄損傷が疑われる場合は、負傷者を発見されたままの姿勢から動かさない。搬送する場合も、負傷者を硬い板の上に乗せ、頭の位置と体の位置を変えないように慎重に搬送しなければならない。

【 解答:3 】

問題18
ノロウイルスによる食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 食品に付着したウイルスが食品中で増殖し、ウイルスが産生した毒素により発症する。
  2. ウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸はあまり効果がない。
  3. 潜伏期間は、一般に、3?5時間である。
  4. 発生時期は、夏季が多い。
  5. 症状は、筋肉の麻痺などの神経症状が特徴である。
    1. × ノロウイルスによる食中毒は、ウイルスが付着した食品の摂取や患者の吐物・便からの直接感染により体内に入ったウイルスが増殖して発症する。
    2. 〇 ウイルスの失活化にはエタノールや逆性石けんは効果がなく、次亜塩素酸ナトリウムでの消毒か、85℃以上での1分以上の加熱が必要である。
    3. × 潜伏期間は1~2日である。
    4. × 発生時期は冬季が多い。
    5. × 嘔気、嘔吐、下痢が主症状であるが腹痛、発熱などを伴うこともある。

【 解答:2 】

問題19
一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 気道を確保するためには、仰向けに寝かせた傷病者の顔を横から見る位置に座り、片手で傷病者の額を押さえながら、もう一方の手の指先を傷病者のあごの先端に当てて持ち上げる。
  2. 反応はないが普段どおりの呼吸をしている傷病者で、嘔吐、吐血などがみられる場合は、回復体位をとらせる。
  3. 心肺蘇生は、胸骨圧迫30回に人工呼吸2回を繰り返して行う。
  4. 胸骨圧迫は、胸が少なくとも5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に少なくとも100回のテンポで行う。
  5. AED(自動体外式除細動器)による心電図の自動解析の結果、「ショックは不要です。」などのメッセージが流れた場合には、胸骨圧迫を行ってはならない。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. × AEDを用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショックは不要と判断されたときは、音声メッセージに従い、胸骨圧迫を開始し心臓蘇生を続ける。

【 解答:5 】

問題20
出血及び止血法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 体内の全血液量は、体重の1/13程度で、その1/3を短時間に失うと生命が危倹な状態となる。
  2. 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、応急手当としては間接圧迫法が推奨されている。
  3. 静脈性出血は、傷口からゆっくり持続的に湧き出るような出血で、通常、直接圧迫法で止血する。
  4. 内出血は、胸腔、腹腔などの体腔内や皮下などの軟部組織への出血で、血液が体外に流出しないものである。
  5. 止血を行うときは、処置者の感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用したりして、受傷者の血液に直接触れないようにする。
    1. 〇 設問の通り
    2. × 一般市民が行う応急手当としては出血部位を直接圧迫する直接圧迫方が基本である。この方法で止血できない場合には、手足に限って止血帯法を行う。
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:2 】

問題21
神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索、複数の樹状突起から成る。
  2. 中枢神経系は脳と脊髄から成り、末梢神経系は体性神経系と自律神経系から成る。
  3. 大脳の内側の髄質は神経細胞の細胞体が集合した灰白質であり、外側の皮質は神経線維の多い白質である。
  4. 体性神経系には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
  5. 自律神経系は、交感神経系と副交感神経系とに分類され、双方の神経系は多くの臓器に対して相反する作用を有している。
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. × 大脳の外側の皮膚は、神経細胞が集まっている灰白質で、内側の髄質は神経線維の白質である。
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:3 】

問題22
心臓の働きと血液の循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 心筋は、意志と無関係に動く不随意筋である平滑筋から成り、自動的に収縮と拡張を繰り返す。
  2. 体循環では血液は左心室から大動脈に入り、静脈血となって右心房に戻ってくる。
  3. 肺循環では、血液は右心室から肺動脈を経て肺の毛細血管に入り、肺静脈を通って左心房に戻ってくる。
  4. 肺を除く各組織の毛細血管を通過する血液の流れは、体循環の一部である。
  5. 大動脈を流れる血液は動脈血であるが、肺動脈を流れる血液は静脈血である。
  6. 肺を通る肺循環と、肺以外の体中をめぐる体循環とがある。大動脈・肺静脈には酸素に富む動脈血が、大静脈・肺動脈には二酸化炭素を多く含んだ静脈血が流れている。
    体循環→左心室→大動脈→全身の器官・組織の毛細血管→大静脈→右心房

    肺循環→右心室→肺動脈→肺の毛細血管→肺静脈→左心房
    1. 心筋は不随意筋の中で唯一の横紋筋である。平滑筋ではない。
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:1 】

問題23
呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 呼吸運動は、主として肋間筋と横隔膜の協調運動によって胸郭内容積を周期的に増減し、それに伴って肺を伸縮させることにより行われる。
  2. 胸郭内容積が増し、内圧が低くなるにつれ、鼻腔や気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。
  3. 肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換は、外呼吸である。
  4. 呼吸に関与する筋肉は、小脳にある呼吸中枢によって支配されている。
  5. 身体活動時には、血液中の二酸化炭素分圧の上昇などにより呼吸中枢が刺激され、1回換気量及び呼吸数が増加する。
    1. 〇 肺自体には運動の能力がないので、呼吸運動は主として呼吸筋と横隔膜の協調運動によって胸郭内容積を周期的に増減し、肺を伸縮させることにより行われる。
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 呼吸は酸素と二酸化炭素のガス交換である。肺では、肺胞へ空気を出し入れし血液中の二酸化炭素と空気中の酸素を交換している。これを外呼吸と呼ぶ。細胞組織において行われるガス交換は内呼吸と呼ぶ。
    4. × 呼吸中枢は延髄の網様体にあり、ここからの刺激により呼吸に関与する筋肉が支配されている。
    5. 〇 呼吸中枢は主として動脈血の二酸化炭素分圧によって調節されている。血液中に二酸化炭素が増加してくると、呼吸中枢は刺激されて、呼吸は深くなり、呼吸数は増加する。

【 解答:4 】

問題24
成人の肝臓の機能として、誤っているものは次のうちどれか。
  1. 脂肪酸の分解及びコレステロールの合成
  2. 胆汁の生成
  3. 赤血球の産生及び分解
  4. アルコールなどの身体に有害な物質の分解
  5. グリコーゲンの合成及び分解
    1. 〇 設問の通り
    2. 〇 設問の通り
    3. × 赤血球の産生は骨髄で行われている。
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:3 】

問題25
腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から血液中の血球、糖及び蛋白質以外の成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。
  2. 腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
  3. 尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱酸性である。
  4. 尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。
  5. 尿の約95%は水分で、残りの約5%が固形物であるが、その成分が全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。
    1. × 腎小体を通る血液中の血球及びたんぱく質以外の成分は、糸球菌からボウマン嚢に濾し出され、原尿になる。糖は濾し出される。
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:1 】

問題26
蛋白質並びにその分解、吸収及び代謝に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 蛋白質は、約20種類のアミノ酸が結合してできており、内臓、筋肉、皮膚など人体の臓器などを構成する主成分である。
  2. 蛋白質は、膵臓から分泌される消化酵素である膵リパーゼなどによりアミノ酸に分解され、小腸から吸収される。
  3. 血液循環に入ったアミノ酸は、体内の各組織において蛋白質に再合成される。
  4. 肝臓では、アミノ酸から多くの血漿蛋白質が合成される。
  5. 飢餓時には、肝臓などでアミノ酸などからブドウ糖を生成する糖新生が行われる。
    1. 〇 設問の通り
    2. × リパーゼは、消化液(胃液、膵液)に含まれ、脂質の消化を行う消化酵素である。
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 設問の通り
    5. 〇 設問の通り

【 解答:2 】

問題27
視覚に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 眼をカメラにたとえると、虹彩はしぼりの働きをする。
  2. 眼は、硝子体の厚さを変えることにより焦点距離を調節して網膜の上に像を結ぶようにしている。
  3. 角膜が歪んでいたり、表面に凹凸があるために、眼軸などに異常がなくても、物体の像が網膜上に正しく結ばないものを乱視という。
  4. 網膜には、明るい所で働き色を感じる錐状体と、暗い所で働き弱い光を感じる杆状体の2種類の視細胞がある。
  5. 明るいところから急に暗いところに入ると、初めは見えにくいが暗順応によって徐々に見えるようになる。
    1. 〇 虹彩は光の量を調節するなどの働きがある。
    2. × 虹彩の後ろにある水晶体の厚みを調節するえることにより、焦点距離を調節して網膜の上に像を結ぶようにしている。。
    3. 〇 設問の通り
    4. 〇 錐状体は色を、杆状体は明暗を感じる。
    5. 〇 暗さに目が慣れる順応を「暗順応」、まぶしさに目が慣れる順応を「明順応」という。

【 解答:2 】

問題28
筋肉に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 筋肉の縮む速さが速ければ速いほど、仕事の効率は大きい。
  2. 筋肉は神経からの刺激によって収縮するが、神経より疲労しにくい。
  3. 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。
  4. 強い力を必要とする運動を続けていても、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。
  5. 刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、最も単純な反射には、膝蓋腱反射などの伸張反射がある。
    1. × 筋肉の縮む速さが適当なとき、筋肉は疲労しにくく仕事の効率は最も大きい。
    2. × 筋肉の方が疲労しやすい。
    3. × 荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉の張力と負荷が釣り合いながら短縮したり伸張したりする状態である。これを等張性収縮という。等尺性収縮は筋肉がその長さを変えずに筋力を発生させている状態をいう。手で荷物を同じ位置で持ち続けたり、鉄棒にぶら下がった状態で生じる。
    4. × 負荷のかかる運動を行うと、筋線維に微細な損傷が発生するが、適度の休息及び栄養補給で筋線維が修復される。このとき筋線維が肥大し、運動前より大きな力を発揮できるようになる。これを筋肉の活動性肥大という。筋線維の数が増えるのではない。
    5. 〇 設問の通り

【 解答:5 】

問題29
体温調節に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 体温調節中枢は、間脳の視床下部にある。
  2. 体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みを同調性といい、筋肉と神経系により調整されている。
  3. 寒冷にさらされ体温が正常より低くなると、皮膚の血管が拡張して血流量を増し、皮膚温を上昇させる。
  4. 不感蒸泄とは、水分が発汗により失われることをいう。
  5. 温熱性発汗は、全身でみられるが、特に足の裏で多い。
    1. 〇 設問の通り
    2. × 体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みを恒常性といい、自律神経による神経性調節とホルモンなどによる体液性調節により維持されている。
    3. × 寒冷にさらされ体温が正常より低くなると、皮膚の血管が収縮して血流量を減らし、放熱量を減らすので、皮膚温は下がる。また、体内の代謝活動を高めて、熱の産生量を増やす。
    4. × 常温安静時には、発汗していない状態でも皮膚及び呼吸器から1日約900mlの水分の蒸発がみられる。これを不感蒸泄という。
    5. × 温熱性発汗は体熱を放散する役割があり、手のひら・足裏を除いて全身に発汗する。

【 解答:1 】

問題30
ストレスに関する次のAからDまでの記述について、誤っているものの組合せは1~5のうちどれか。
  1. 外部環境からの刺激すなわちストレッサーは、その強度にかかわらず、自律神経系と内分泌系を介して、心身の活動を抑圧する。
  2. ストレス反応には、ノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコールアミンや副腎皮質ホルモンが深く関与している。
  3. ストレス反応は、個人差が大きい。
  4. 騒音、気温などの物理的要因が職場でのストレッサーとなることはない。
  1. A、B
  2. A、D
  3. B、C
  4. B、D
  5. C、D
    1. × 自律神経と内分泌系を介して心身の活動に緊張を与える。抑圧ではない。
    2. 〇 設問の通り
    3. 〇 設問の通り
    4. × ストレスの原因には、精神的・身体的・物理(環境)的要因がある。物理的要因には、騒音・気温・湿度・悪臭などがあり、職場のストレッサーとなることがある。

【 解答:2 】

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