登録販売者 過去問 解答 平成27年
スポンサーリンク
- 医療用医薬品と比較すればリスクは相対的に低いと考えられる一般用医薬品であっても、科学的な根拠に基づく適切な理解や判断によって適正な使用が図られる必要がある。
- 医薬品は、人の生命や健康に密接に関連するものであり、高い水準で均一な品質が保証されているので、市販後に承認基準が見直されることはない。
- 医薬品は、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とする生命関連製品であり、その有用性が認められたものである。
- 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡っているが、そのすべてが解明されている。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
- 医薬品は人体にとって異物(外来物)ではない。
- 検査薬は、検査結果について正しい解釈や判断がなされなければ医療機関を受診して適切な治療を受ける機会を失うおそれがあるなど、人の健康に影響を与えるものである。
- 医薬品医療機器等法では、健康被害の発生の可能性の有無にかかわらず、医薬品に異物等の混入、変質等があってはならない旨が定められている。
- 一般用医薬品は、一般の生活者が自ら選択し、使用するものであるが、一般の生活者においては、添付文書や製品表示に記載された内容を見ただけでは、効能効果や副作用等について誤解や認識不足を生じることもある。
【 解答:5 】
- 医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との和で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。
- 治療量を超えた量を単回投与する場合に、毒性が発現するおそれが高くなるが、投与量が少量であれば長期投与された場合でも、毒性が発現することはない。
- 動物実験で求められる50%致死量(LD50)は、薬物の有効性の指標として用いられる。
- 医薬品に対しては、製造販売後の調査及び試験の実施基準として Good Vigilance Practice(GVP)が制定されている。
【 解答:5 】
- 医薬品を使用してアレルギー(過敏反応)を起こしたことがある人は、その原因となった医薬品に対して免疫ができているため、次回から使用しても問題はない。
- アレルギーには体質的・遺伝的な要素があり、アレルギーを起こしやすい体質の人や、近い親族にアレルギー体質の人がいる場合には、注意が必要である。
- アレルギーを引き起こす原因物質をアナフィラキシーという。
- 一般用医薬品は、通常は、その使用を中断することによる不利益よりも、重大な副作用を回避することが優先され、その兆候が現れたときは基本的に使用を中止することとされている。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:3 】
- 外用薬や注射薬であれば、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受けることはない。
- カフェインを主薬とする眠気防止薬は、お茶と同時に服用すると循環器系に作用が強く現れる場合がある。
- アルコールは、主として腎臓で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する者では、その代謝機能が高まっていることが多い。
- 生薬成分等については、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ、食品(ハー ブ等)として流通可能なものもある。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:3 】
- 医薬品に配合されている成分の中には、適切な保管・陳列がなされなければ、医薬品の効き目が低下したり、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じるものがある。
- 医薬品は、適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化は避けられない。
- 品質が承認等された基準に適合しない医薬品、その全部又は一部が変質・変敗した物質から成っている医薬品の販売は禁止されている。
- 外箱等に表示されている「使用期限」は、開封・未開封を問わず、製品の品質が保持される期限である。
【 解答:4 】
- 1回1錠の用量が定められた医薬品であったが、症状を早く改善させる必要があったので、他の医薬品を使用していないことを確認した上で、倍量を服用するよう伝えた。
- 一般用医薬品を使用する前には、添付文書や製品表示を読む必要があると伝えた。
- 一般用医薬品を使用して、腹痛を一時的に緩和するだけの対処を漫然と続けていたので、医療機関への受診を勧めた。
- 小児への使用を避けるべき医薬品であるが、症状等を十分に聞いた上で、大人用のものを半量なら飲ませてもよいと伝えた。
【 解答:1 】
- 一般用医薬品を他の医薬品と併用した場合に、同様な作用をもつ成分が重複することがあるが、これにより、作用が強く出過ぎたり、副作用を招く危険性が増すことはない。
- 副作用や相互作用のリスクを減らす観点から、緩和を図りたい症状が明確である場合には、なるべくその症状に合った成分のみが配合された医薬品が選択されることが望ましい。
- 医療機関で治療を受けている場合には、一般用医薬品を併用しても問題ないかどうかについては、治療を行っている医師又は歯科医師若しくは処方された医薬品を調剤する薬剤師に確認する必要がある。
- 他の医薬品や食品との相互作用は、医薬品が吸収、代謝(体内で化学的に変化すること)される過程で起き、分布又は排泄される過程では起こらない。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:2 】
- 小児は、大人と比べて血液脳関門が未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しにくい。
- 小児は、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより 強く出ることがある。
- 医薬品によっては、形状等が小児向けに作られていないため小児に対して使用しないことなどの注意を促している場合もある。
- 5歳未満の幼児に使用される錠剤やカプセル剤などの医薬品では、服用時に喉につかえやすいので注意するよう添付文書に記載されている。
【 解答:1 】
- 医薬品の使用上の注意等において「高齢者」という場合には、おおよその目安として65歳以上を指す。
- 高齢者は、持病(基礎疾患)を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げとなる場合がある。
- 高齢者では、一般用医薬品を使用する場合は、定められた用量よりも少ない用量から様子を見ながら使用しなければならない。
- 高齢者では、手先の衰えのため医薬品を容器や包装から取り出すことが難しい場合や、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすいなどの傾向がある。
【 解答:2 】
スポンサーリンク
- ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性を低くすることができる。
- 便秘薬のように、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
- 一般用医薬品において、多くの場合、妊婦の使用の可否について明示されている。
- 授乳婦が医薬品を使用しても、乳汁中に移行することはなく、母乳を介して乳児が医薬品の成分を摂取することはない。
【 解答:2 】
- 医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをプラセボ効果という。
- プラセボ効果によってもたらされる反応や変化には、不都合なもの(副作用)はない。
- 医薬品は、プラセボ効果を目的として使用されるべきではない。
- プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)等が関与して生じると考えられている。
【 解答:2 】
- 情報提供は必ずしも医薬品の販売に結びつけるのではなく、医薬品の使用によらない対処等を勧めることが適切な場合もある。
- セルフメディケーションの主役は、一般用医薬品の販売等に従事する専門家である。
- 高熱や激しい腹痛がある場合など症状が重いときには、一般用医薬品を使用して症状の軽減を図るよう勧めることが適切な対処である。
- 一般用医薬品で対処可能な範囲は、医薬品を使用する人によって変わってくるものであることに留意する必要がある。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:4 】
- その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか。
- その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか。
- その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか。
- 何のためにその医薬品を購入しようとしているか。
【 解答:5 】
- 専門家からの情報提供は、単に専門用語を分かりやすい平易な表現で説明するだけでなく、説明した内容が購入者等にどう理解され、行動に反映されているか、などの実情を把握しながら行う必要がある。
- 購入者が医薬品を使用する状況は、随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、コミュニケーションの機会が継続的に確保できるよう配慮する。
- 購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しい場合は、コミュニケーションを図る必要はない。
- 家庭における常備薬として購入される場合は、すぐ使用されないため、情報提供を行う必要はない。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:1 】
- 購入しようとする医薬品を使用することが想定される人が医療機関で治療を受けている場合には、疾患の程度やその医薬品の種類等に応じて、問題を生じるおそれがあれば使用を避けることができるよう情報提供がなされることが重要である。
- 過去に医療機関で治療を受けていた(今は治療を受けていない)という人に対して、購入しようとする一般用医薬品についての情報提供を行う場合には、どのような疾患にいつ頃かかっていたのかは、特に注意する必要はない。
- 医療機関での治療は特に受けていない場合であっても、医薬品の種類や配合成分等によっては、特定の症状がある人が使用するとその症状を悪化させるおそれがある。
- 心臓病の診断を受けた人がカンゾウ又はそのエキスを大量に使用した場合、むくみ(浮腫)等の症状が現れ、心臓病を悪化させるおそれがある。
【 解答:5 】
- サリドマイド訴訟は、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
- スモン訴訟とは、鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- HIV訴訟とは、血友病患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から 製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
【 解答:2 】
- スモンの原因となったキノホルム製剤は、米国では1960年になって、アメーバ赤痢に使用が限定された。
- サリドマイド製剤と異なり、キノホルム製剤は、一般用医薬品として販売されていた製品ではない。
- スモンはその症状として、激しい腹痛を伴う下痢、下半身の痺れ、歩行困難等が現れるが、麻痺が上半身に拡がることはない。
- スモン訴訟等を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:4 】
- CJDは、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
- CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが脳の組織に感染することによって発症する。
- CJD訴訟の和解を踏まえて、CJD患者の入院対策・在宅対策の充実が講じられるようになった。
- CJD訴訟を契機に医薬品等安全性情報報告制度が創設された。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:2 】
- 医薬品による副作用には、眠気、口渇等の比較的よく見られるものは含まない。
- 医薬品の副作用は、医薬品が十分注意して使用されれば起こらないものである。
- 副作用は、容易に異変を自覚できるものばかりでなく、血液や内臓機能への影響等のように、直ちに明確な自覚症状として現れないこともある。
- 一般用医薬品の販売等に従事する者は、薬害事件の歴史を十分に理解し、医薬品の副作用等による健康被害の拡大防止に関して、医薬品の情報提供、副作用報告等を通じて、その責務の一端を担っていることを肝に銘じておく必要がある。
【 解答:1 】
- かぜ薬とは、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去することを目的として使用される医薬品の総称であり、総合感冒薬とも呼ばれる。
- かぜ薬による重篤な副作用として、まれに、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息、間質性肺炎が起こることがある。
- インフルエンザ(流行性感冒)は、かぜと同様、ウイルスの呼吸器感染によるものであり、感染力が弱く、重症化することもない。
- 15歳未満の小児でインフルエンザにかかっているときは、サリチルアミドが配合されたかぜ薬を使用することが適切である。
【 解答:2 】
- ブロムヘキシン塩酸塩
- イブプロフェン
- グアイフェネシン
- ジフェンヒドラミン塩酸塩
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:2 】
- 柴胡桂枝湯
- 葛根湯
- 半夏厚朴湯
- 麻黄湯
- 小青竜湯
【 解答:3 】
- アセトアミノフェンは、主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、胃腸障害を生じやすく、空腹時に服用できる製品はない。
- 解熱鎮痛薬は、発熱や痛みの原因となっている病気や外傷を根本的に治すことができる。
- 月経そのものが起こる過程にプロスタグランジンが関わっていることから、月経痛(生理痛)には、解熱鎮痛薬の効果が期待できる。
- 一般用医薬品の解熱鎮痛薬は、複数の有効成分が配合されている製品が多く、他のかぜ薬や鎮静薬等が併用されると、同じ成分又は同種の作用を持つ成分が重複して、効き目が強く現れすぎたり、副作用が起こりやすくなったりするおそれがある。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:3 】
- アスピリンは、他の解熱鎮痛成分と比較して胃腸障害を起こしにくいとされている。
- アスピリンは、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがある。
- アスピリン喘息は、アスピリン特有の副作用であり、他の解熱鎮痛成分では起こらない。
- 医療用医薬品のアスピリンは、血栓ができやすい人に対する血栓予防薬の成分としても用いられる。
【 解答:4 】
- 眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして200mg、1日摂取量は 500mg が上限とされている。
- カフェインには、作用は弱いながら反復摂取により依存を形成するという性質があるため、「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」という注意喚起がなされている。
- 眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦怠感を除去する目的で使用されるほか、疲労の解消にも効果がある。
- 成長期の小児の発育には睡眠が重要であることから、小児用の眠気防止薬はないが、小・中学生の試験勉強に効果があると誤解されて誤用事故を起こした事例も知られており、15歳未満の小児に使用されることがないよう注意が必要である。
【 解答:3 】
- 乗物酔い防止薬には、主として吐きけを抑えることを目的とした成分も配合されるため、つわりに伴う吐きけへの対処として使用することも推奨されている。
- ジフェニドール塩酸塩は、緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがある。
- ジメンヒドリナートは、ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の一般名で、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。
- プロメタジンテオクル酸塩等のプロメタジンを含む成分については、外国において、乳児突然死症候群や乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じたとの報告があるため、15歳未満の小児では使用を避ける必要がある。
【 解答:5 】
- 症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用されることがある。
- 発達段階の一時的な症状と保護者が達観することも重要であり、小児鎮静薬を保護者側の安眠等を図ることを優先して使用することは適当でない。
- 小児の疳を適応症とする主な漢方処方製剤としては、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏のほか、小建中湯がある。
- ジンコウは、ウシ科のサイカレイヨウ(高鼻レイヨウ)等の角を基原とする生薬で、緊張や興奮を鎮める作用を期待して用いられる。
【 解答:4 】
- 気道の炎症を和らげることを目的として、咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)に配合されている。
- 長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。
- 妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。
- 胃腸の運動を亢進させる作用を示し、副作用として下痢が現れることがある。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:2 】
- ノスカピン塩酸塩はモルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある成分であり、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。
- メチルエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。
- カンゾウは、鎮咳去痰薬以外の医薬品に配合されていることもあるが、一般食品に用いられることはない。
- 鎮咳成分や気管支拡張成分、抗炎症成分の働きを助ける目的で、カルボシステインが配合されている場合があるが、気道粘膜での粘液分泌を抑制するため、痰が出にくくなることがある。
【 解答:2 】
スポンサーリンク
- 含嗽薬は、水で用時希釈又は溶解して使用するものが多いが、調製した濃度が濃すぎても薄すぎても効果が十分得られない。
- 含嗽薬の使用後すぐに食事を摂ると、殺菌消毒効果が薄れやすい。
- リゾチーム塩酸塩は、口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑えることを目的として用いられる。
- ポビドンヨードが配合された含嗽薬では、その使用によって銀を含有する歯科材料(義歯等)が変色することがある。
【 解答:3 】
【 解答:4 】
- 一般用医薬品には、様々な胃腸の症状に幅広く対応できるよう、制酸、胃粘膜保護、健胃、消化、整腸、鎮痛鎮痙、消泡等、それぞれの作用を目的とする成分を組み合わせた製品(いわゆる総合胃腸薬)があるため、消化不良、胃痛、胸やけなど症状がはっきりしている場合であっても、総合胃腸薬を選択することが望ましい。
- オウレンのような苦みのある生薬成分を含む健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用することが適当である。
- 制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でない。
- 健胃薬、消化薬、整腸薬又はそれらの目的を併せ持つものには、医薬部外品として製造販売されている製品もあるが、それらは人体に対する作用が緩和なものとして、配合できる成分やその上限量が定められており、また、効能・効果の範囲も限定されている。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:4 】
- オウバクは、収斂作用のほか、抗菌作用、抗炎症作用も期待して用いられる。
- 木クレオソートは、腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として用いられる。
- ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢のほか、食あたりや水あたりによる下痢の症状を鎮めることを目的として用いられている。
- 次没食子酸ビスマスは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として用いられる。
【 解答:1 】
- ヒマシ油は、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合など、脂溶性の物質をすみやかに体外に排除させなければならない場合に用いられる。
- センナ及びセンノシドが配合された瀉下薬については、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、使用を避けるべきである。
- マルツエキスは、瀉下薬としては比較的作用が穏やかなため、主に乳幼児の便秘に用いられる。
- ビサコジルが配合された内服薬では、胃内で分解されて効果が低下したり、胃粘膜に無用な刺激をもたらすのを避けるため、腸内で溶けるように錠剤がコーティング等されている製品(腸溶性製剤)が多い。
【 解答:1 】
- 抗コリン作用を示すアルカロイドを豊富に含む生薬成分として、ロートエキス(ロートコン(ナス科のハシリドコロ又はチョウセンハシリドコロの根茎及び根を基原とする生薬)の抽出物)が用いられることが多い。
- ロートエキスは、吸収された成分が母乳中に移行することはないが、メチルオクタトロピン臭化物は、吸収された成分の一部が母乳中に移行することが知られている。
- パパベリン塩酸塩は、抗コリン成分と異なり自律神経系を介した作用ではないため、眼圧を上昇させる作用はない。
- オキセサゼインは、妊娠中や小児における安全性は確立されておらず、妊婦又は妊娠していると思われる女性、15歳未満の小児では、使用を避けることとされている。
【 解答:2 】
- 繰り返し使用すると直腸の感受性が高くなり、効果が増強される。
- 浣腸薬は一般に、直腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきである。
- 腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症(腸管の狭窄、閉塞、腹腔内器官の炎症等)の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。
- グリセリンが配合された浣腸薬を、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときに使用すると、グリセリンが傷口から血管内に入って、赤血球の破壊(溶血)を引き起こすおそれがある。
【 解答:4 】
- 一般用医薬品において、センソは1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められており、それに従って適正に使用される必要がある。なお、通常用量においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがある。
- センソが配合された丸薬、錠剤等の内服固形製剤は、口中でよく噛み砕いて服用することとされている。
- ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされている。
- ロクジョウは、ウグイスガイ科のアコヤガイ、シンジュガイ又はクロチョウガイ等の外套膜組成中に病的に形成された顆粒状物質を基原とする生薬で、鎮静作用等を期待して用いられる。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
- ポリエンホスファチジルコリンは、コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成するとされ、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す効果を期待して用いられる。
- ビタミンB2には、コレステロールの生合成抑制と排泄・異化促進作用、中性脂肪抑制作用、過酸化脂質分解作用を有すると言われている。
- パンテチンは、コレステロールから過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされ、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる。
- 高コレステロール改善薬は、結果的に生活習慣病の予防につながるものであるが、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果を目的とする医薬品ではない。医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対してその旨を説明する等、正しい理解を促すことが重要である。
【 解答:2 】
- 鉄製剤を服用することにより、便が白くなることがある。
- 鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされているが、消化器系への副作用を軽減するには、食後に服用することが望ましい。
- 鉄製剤の服用の前後30分にタンニン酸を含む飲食物(緑茶、紅茶、コーヒー、ワイン、柿等)を摂取すると、タンニン酸と反応して鉄の吸収が良くなるので、鉄製剤の服用前後にこれらの飲食物を積極的に摂取することが望ましい。
- 鉄欠乏性貧血を予防するため、貧血の症状がみられる以前から継続的に鉄製剤を使用することが適当である。
【 解答:2 】
- 直腸粘膜と皮膚の境目となる歯状線より上部の、直腸粘膜にできた痔核を内痔核と呼び、排便と関係なく、出血や患部の痛みを生じる。
- 内用痔疾用薬は、外用痔疾用薬と併せて用いることはない。
- 外用痔疾用薬は局所に適用されるものであるため、循環血流中には入らず、全身的な影響を生じることはない。
- 痔の悪化等により細菌感染が起きると、異なる種類の細菌の混合感染が起こり、膿瘍や痔瘻を生じて周囲の組織に重大なダメージをもたらすことがある。
【 解答:4 】
- リドカインが配合された坐剤及び注入軟膏では、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。
- 局所への穏やかな刺激によって痒みを抑える効果を期待して、熱感刺激を生じさせるメントールが配合されている場合がある。
- 痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、アラントインが用いられる。
- 粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる、粘膜の保護・止血を目的として、テトラヒドロゾリン塩酸塩が配合されている場合がある。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:2 】
- 妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける必要がある。
- 医師の治療を受けている人では、婦人薬を使用する前に、その適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。
- エチニルエストラジオール、エストラジオールを含有する婦人薬は、内服薬のみが認められている。
- 内服で用いられる婦人薬は、比較的作用が穏やかで、ある程度長期間使用することによって効果が得られるとされる。
【 解答:5 】
体力中等度又はやや虚弱で冷えがあるものの胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、不向きとされる。構成生薬としてマオウを含む。
- 五積散
- 酸棗仁湯
- 白虎加人参湯
- 桃核承気湯
- 加味逍遙散
【 解答:1 】
- デキサメタゾン
- ケトプロフェン
- ヒドロコルチゾン酢酸エステル
- ピロキシカム
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
- メキタジンは、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)、肝機能障害、血小板減少を生じることがある。
- 皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として、生薬成分であるコウカが用いられることがある。
- プソイドエフェドリン塩酸塩は、心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能障害の診断を受けた人、前立腺肥大による排尿困難の症状がある人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用を避ける必要がある。
- ベラドンナはナス科の草本で、その葉や根に、副交感神経系の働きを抑える作用を示すアルカロイドを含む。
【 解答:2 】
- 内服のアレルギー用薬と外用のアレルギー用薬は、配合成分に同じ成分が重複することがあるが、投与経路が違うので、併用しても特に問題はない。
- 一般用医薬品には、アトピー性皮膚炎による慢性湿疹等の治療に用いることを目的とするものはないことから、アトピー性皮膚炎が疑われる場合やその診断が確定している場合は、医師の受診を勧めることが重要である。
- 医薬品が原因となってアレルギー症状を生じることもあり、使用中に症状が悪化・拡大したような場合には、医薬品の副作用である可能性を考慮し、その医薬品の服用を中止して、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
- 鼻炎症状はかぜの随伴症状として現れることも多いが、高熱を伴っている場合には、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
【 解答:4 】
- アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は、過度に使用されると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。
- クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しては効果がない。
- ベンザルコニウム塩化物は、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌又はカンジダ等の真菌類に対する殺菌消毒作用を示すほか、結核菌やウイルスにも効果を示す。
- リドカインは、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合されている場合がある。
【 解答:3 】
- ピリドキシン塩酸塩は、末梢の微小循環を促進させることにより、結膜充血、疲れ目等の症状を改善する効果を期待して配合されている。
- テトラヒドロゾリン塩酸塩は、結膜を通っている血管を収縮させて目の充血を除去することを目的として配合されている。
- ネオスチグミンメチル硫酸塩は、目の痒みを和らげることを目的として配合されている。
- イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して配合されている。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:3 】
- 一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。
- 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。その際、目尻を押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的とされる。
- 点眼薬は通常、無菌的に製造されており、別の人と共用しても問題ない。
- ソフトコンタクトレンズは水分を含みやすく、防腐剤などの配合成分がレンズに吸着されて、角膜に障害を引き起こす原因となるおそれがある。
【 解答:2 】
スポンサーリンク
- 外皮用薬は、表皮の角質層が柔らかくなることで有効成分が浸透しやすくなることから、入浴後に用いるのが効果的とされる。
- 非ステロイド性抗炎症成分であるインドメタシンには、殺菌作用はないため、皮膚感染症に対しては効果がなく、痛みや腫れを鎮めることでかえって皮膚感染が自覚されにくくなる(不顕性化する)おそれがある。
- 湿疹とみずむし等の初期症状は類似していることが多く、湿疹に抗真菌作用を有する成分を使用すると、かえって湿疹の悪化を招くことがある。
- ぜにたむしやいんきんたむしで患部が広範囲に及ぶ場合でも外皮用薬の使用のみで十分であり、医療機関(皮膚科)における全身的な治療(内服抗真菌薬の処方)を必要とする場合はない。
【 解答:4 】
- 炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える作用を期待して、ビタミンEが配合されている場合がある。
- 炎症を起こした歯周組織の修復を促す作用のほか、歯肉炎に伴う口臭を抑える効果も期待して、銅クロロフィリンナトリウムが配合されている場合がある。
- ステロイド性抗炎症成分の含有量が少ない場合には、長期連用を避ける必要はない。
- 殺菌消毒作用のほか、抗炎症作用なども期待して、ヒノキチオールやチョウジ油(フトモモ科のチョウジの蕾又は葉を水蒸気蒸留して得た精油)が配合されている場合もある。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:3 】
- 咀嚼剤は、大量に使用しても禁煙達成が早まるものでなく、かえってニコチン過剰摂取による副作用のおそれがある。
- 咀嚼剤は、菓子のガムのように噛み、唾液を多く分泌させながら使用することが望ましいとされている。
- うつ病と診断されたことのある人では、禁煙時の離脱症状により,うつ症状を悪化させることがあるため、使用を避ける必要がある。
- ニコチンは交感神経系を興奮させる作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品(鎮咳去痰薬、鼻炎用薬、痔疾用薬等)との併用により、その作用を増強させるおそれがある。
【 解答:5 】
赤血球の形成を助け、また、神経機能を正常に保つために重要な栄養素である。シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン塩酸塩等として、ビタミン主薬製剤、貧血用薬等に配合されている。
- ビタミンB1
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンD
- ビタミンE
【 解答:3 】
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:2 】
- 漢方処方製剤を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性を確保するために重要である。
- 「証」に適さない漢方処方製剤が使用された場合であっても、症状の悪化や副作用を引き起こすことはない。
- 生薬は、薬用部位とその他の部位、又は類似した基原植物を取り違えると、期待する効果が得られないことがある。
- 漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合、生後3ヶ月未満の乳児にも使用することができる。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:2 】
- ボウフウは、キンポウゲ科のハナトリカブト又はオクトリカブトの塊根を減毒加工して製したものを基原とする生薬であり、心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用を持つ。
- サイコは、セリ科のミシマサイコの果実を基原とする生薬で、抗炎症、鎮痛等の作用を期待して用いられる。
- カッコンは、マメ科のクズの周皮を除いた根を基原とする生薬で、解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる。
- レンギョウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。
【 解答:3 】
- イソプロパノールは、粘膜刺激性があり、粘膜面や目の周り、傷がある部分への使用は避けることとされている。
- クレゾール石鹸液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して比較的広い殺菌消毒作用を示す。
- クロルヘキシジングルコン酸塩は、一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、結核菌に対する殺菌消毒作用はない。
- ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩は、クレゾール石鹸液と同様の殺菌消毒作用を示す。
【 解答:1 】
有機リン系殺虫成分と同様にアセチルコリンエステラーゼの阻害によって殺虫作用を示すが、有機リン系殺虫成分と異なり、アセチルコリンエステラーゼとの結合は可逆的である。ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられる。一般に有機リン系殺虫成分に比べて毒性は低いが、高濃度又は多量に曝露して呼吸困難等の症状が出た場合には、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
- メトキサジアゾン
- ダイアジノン
- メトプレン
- ディート
- フェノトリン
【 解答:1 】
- 尿糖・尿タンパク検査薬は、尿中の糖やタンパク質の有無を調べるものであり、その結果をもって直ちに疾患の有無や種類を判断することはできない。
- 尿タンパク検査の場合、原則として食後2~3時間を目安に採尿を行う。
- 妊娠検査薬は、尿中のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の有無を調べるものであり、月経予定日の概ね1週間前の検査が推奨されている。
- 経口避妊薬や更年期障害治療薬などのホルモン剤を使用している人では、妊娠していなくても尿中hCGが検出されることがある。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:4 】
- 胆汁に含まれるビリルビン(胆汁色素)は、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物である。
- 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、再吸収されずに排泄される。
- 肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。
- 肝臓は、ビタミンA、D等の脂溶性ビタミンは貯蔵するが、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンは貯蔵しない。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
- 膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を空腸へ分泌する。
- 膵液は弱酸性である。
- 膵臓は膵液アミラーゼやリパーゼなど、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化する酵素の供給を担っている。
- 膵臓は、グルカゴンを血液中に分泌する。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:3 】
- 咽頭は、喉頭と気管の間にある軟骨に囲まれた円筒状の器官で、軟骨の突起した部分がいわゆる「のどぼとけ」である。
- 扁桃はリンパ組織(白血球の一種であるリンパ球が密集する組織)が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
- 鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
- 肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。
【 解答:5 】
【 解答:5 】
- 腎小体では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。
- 膀胱内の尿には、健康な状態であれば細菌等の微生物は存在しない。
- 副腎は左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、3層構造からなる。
- 副腎髄質では、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用があるアルドステロンが産生・分泌される。
【 解答:2 】
- リンパ液は、心臓の働きによって循環している。
- リンパ液で運ばれてきた細菌やウイルス等は、リンパ節で免疫反応によって排除される。
- リンパ管には逆流防止のための弁がなく、リンパ液は双方向に流れている。
- 組織液は、組織中の細胞に酸素や栄養分を供給して二酸化炭素や老廃物を回収したのち、そのほとんどは毛細血管で吸収されて血液に還元されるが、一部はリンパ管に入ってリンパ液となる。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:3 】
- 結膜は、眼瞼(まぶた)の裏側と眼球前方の強膜(白目の部分)とを結ぶように覆って組織を保護している。
- 水晶体は、その周りを囲んでいる毛様体の収縮・弛緩によって、近くの物を見るときには扁平になり、遠くの物を見るときには丸く厚みが増す。
- 涙腺は上眼瞼の裏側にある分泌腺で、血漿から涙液を産生する。
- 涙液分泌がほとんどない睡眠中や、涙液の働きが悪くなったときには、滞留した老廃物に粘液や脂分が混じって眼脂(目やに)となる。
【 解答:2 】
- 外耳は、側頭部から突出した耳介と、耳介で集められた音を鼓膜まで伝導する外耳道からなる。
- 中耳は、外耳と内耳をつなぐ部分で、鼓膜、鼓室、耳小骨、蝸牛からなる。
- 前庭の水平・垂直方向の加速度を感知する部分を半規管という。
- 乗り物酔い(動揺病)は、乗り物に乗っているとき反復される加速度刺激や動揺によって、平衡感覚が混乱して生じる身体の変調である。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:4 】
- メラニン色素の量は、皮膚の色に影響を与えているが、毛の色には影響を与えない。
- 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質(ケラチン)でできた板状の角質細胞と、セラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されている。
- 皮脂の分泌が低下すると皮膚が乾燥し、皮膚炎や湿疹を起こすことがある。
- 発汗には、体温調節のための発汗や精神的緊張による発汗等があるが、体温調節のための発汗は全身の皮膚に生じる。
【 解答:1 】
- 筋組織は、筋細胞(筋線維)とそれらをつなぐ結合組織からなり、その機能や形態によって、骨格筋、平滑筋、心筋に分類される。
- 心筋は、意識的にコントロールできない筋組織(不随意筋)である。
- 平滑筋は、筋線維を顕微鏡で観察すると横縞模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれる。
- 血管壁には、平滑筋が分布している。
【 解答:5 】
- 脳における細胞同士の複雑かつ活発な働きのため、脳において、血液の循環量は心拍出量の約15%、酸素の消費量は全身の約20%、ブドウ糖の消費量は全身の約25%と多い。
- 脊髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢がある。
- 延髄は脊椎の中にあり、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを末梢反射と呼ぶ。
- 末梢神経系は、随意運動、知覚等を担う自律神経系と、呼吸や血液の循環等のように生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う体性神経系に分類される。
【 解答:4 】
- 全身作用を目的とする医薬品では、その有効成分が消化管等から吸収されて、循環血液中に移行することが不可欠である。
- 坐剤の有効成分は、直腸内壁の粘膜から吸収されるため、内服の場合よりも全身作用が速やかに現れる。
- 医薬品成分の消化管からの吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用による影響を受けない。
- 含嗽薬(うがい薬)は、唾液や粘液によって食道へ流れてしまうため、咽頭粘膜からの吸収が原因で全身的な副作用が起こることはない。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:1 】
- 循環血液中に存在する医薬品の有効成分の多くは、未変化体又は代謝物の形で腎臓から尿中に排泄される。
- 消化管で吸収された医薬品の有効成分は、血液中に移行し全身循環に入る前に、脾臓を通過するため、まず脾臓に存在する酵素の働きにより代謝を受けることになる。
- 医薬品の有効成分の血中濃度は、ある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していくが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためである。
- 腎機能が低下した人では、正常の人よりも有効成分の尿中への排泄が遅れ、血中濃度が下がりにくく、医薬品の効き目が過剰に現れることがある。
【 解答:2 】
- カプセル剤は、容易に服用できるようにカプセルの原材料としてゼラチンが用いられており、水なしで服用する。
- 経口液剤は固形製剤に比べ、飲み込みやすいが、消化管からの吸収は遅い。
- 外用液剤は、軟膏剤やクリーム剤に比べて、患部が乾きやすいという特徴がある。
- 散剤を服用するときは、飛散を防ぐため、あらかじめ少量の水(又はぬるま湯)を口に含んだ上で服用したり、何回かに分けて少しずつ服用するなどの工夫をするとよい。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:4 】
- 医薬品の使用が原因で血液中の白血球(好中球)が減少し、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなり、進行すると重症の細菌感染を繰り返し、致命的となることもある。
- 偽アルドステロン症は体内にカリウムと水が貯留し、体からナトリウムが失われることによって生じる病態である。
- 副交感神経系を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、前立腺肥大等の基礎疾患がない人でも、排尿困難や尿閉等の症状が現れることがある。
- 医薬品により生じる肝機能障害は、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性が原因で起きる中毒性のものと、有効成分に対する抗原抗体反応が原因で起きるアレルギー性のものに大別される。
【 解答:2 】
- 最初に報告をした医師の名前にちなんでライエル症候群とも呼ばれる。
- 38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態である。
- 発症機序の詳細が明確にされているため、発症を予測することが容易である。
- 一旦発症すると多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがあり、皮膚症状が軽快した後も眼や呼吸器等に障害が残ったりする重篤な疾患である。
【 解答:4 】
- 医薬品の副作用によって中枢神経系が影響を受け、物事に集中できない、落ち着きがなくなる、不眠、不安、震え(振戦)、興奮等の症状を生じることがある。
- 光線過敏症は、医薬品が触れた部分の皮膚にのみ生じ、全身へ広がって重篤化することはない。
- 医薬品の使用によって発症する不整脈は、代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがある。
- 無菌性髄膜炎は、過去に比較的軽度の症状で回復した人であれば、原因となる医薬品を再度使用することで再び発症しても、急激に症状が進むおそれはない。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
- 間質性肺炎を発症すると、肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が低下して血液に酸素を十分取り込むことができず、体内は低酸素状態となる。
- 間質性肺炎は、気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものであり、その症状は、かぜや気管支炎の症状との区別が容易である。
- 喘息は、内服薬のほか、坐薬や外用薬でも誘発されることがある。
- 医薬品の使用によって発症する喘息は、合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば症状は寛解する。
【 解答:2 】
- 眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている眼房水が排出されにくくなると、眼圧が上昇して視覚障害を生じることがある。
- 眼圧の上昇に伴って、頭痛や吐きけ・嘔吐等の症状が現れることがある。
- 抗アドレナリン作用がある成分が配合された医薬品の使用によって眼圧が上昇し(急性緑内障発作)、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力低下を来すことがある。
- 瞳の拡大(散瞳)を生じる可能性のある成分が配合された医薬品を使用した後は、乗物や機械類の運転操作は避ける必要がある。
【 解答:2 】
- 消化性潰瘍とは、医薬品の副作用によって腸管運動が麻痺して腸内容物の通過が妨げられた状態である。
- 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合があり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。
- 小児や高齢者のほか、普段から下痢傾向のある人は、医薬品の副作用によるイレウス様症状の発症のリスクが高いとされている。
- イレウス様症状では、腹痛などの症状のために水分や食物の摂取が抑制され、嘔吐がない場合でも脱水状態となることがある。
【 解答:3 】
【 解答:5 】
- 薬局では、医薬品の調剤と併せて、店舗により医薬品の販売を行うことが認められている。
- 病院又は診療所の調剤所であっても、薬局として開設の許可を受けていないものについては、薬局の名称を付してはならない。
- 薬局開設者が登録販売者であるときは、自らが管理者になることができる。
- 調剤を実施する薬局は、医療法上の医療提供施設に位置づけられている。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:4 】
- 店舗販売業の許可を受けた店舗においては、薬剤師が従事していれば調剤を行うことができる。
- 店舗管理者が薬剤師でない場合は、第1類医薬品を販売してはならない。
- 店舗販売業者は、要指導医薬品については、薬剤師により販売又は授与させなければならない。
- 都道府県知事は、申請者が薬事に関する法令等に違反し一定期間を経過していないときは、店舗販売業の許可を与えないことができる。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:4 】
- 配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する身分証明書の交付を受ければ、これを携帯しなくても医薬品の配置販売に従事することができる。
- 配置販売業者は、第1類医薬品の配置販売については、薬剤師により販売又は授与させなければならない。
- 配置販売業者は、配置販売品目基準に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない。
- 配置販売業者は、医薬品を開封して分割販売することができる。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:2 】
【 解答:5 】
- 医薬部外品の直接の容器又は直接の被包には、「医薬部外品」の文字の表示が義務付けられている。
- 医薬部外品には、脱毛の防止、育毛又は除毛を目的とするものがある。
- 医薬部外品の枠内で、薬用石けんとして承認されているものがある。
- 医薬部外品の製造販売については、医薬品の場合とは異なり、製造販売業の許可は必要ない。
【 解答:4 】
- 化粧品を業として製造販売する場合には、製造販売業の許可を受けた者が、あらかじめ品目ごとの届出を行う必要がある。ただし、厚生労働大臣が指定する成分を含有する化粧品である場合は、品目ごとの承認を得る必要がある。
- 化粧品を販売等する場合には、医薬品と同様に、医薬品医療機器等法に基づく販売業の許可が必要である。
- 化粧品の成分本質(原材料)について、原則として医薬品の成分を配合してはならないとされている。
- 人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことを目的とするものは化粧品に含まれない。
【 解答:2 】
- 特定保健用食品、特別用途食品、機能性表示食品を総称して「保健機能食品」という。
- 「機能性表示食品」は事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示し、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものである。
- 身体の生理学的機能等に影響を与える保健機能成分を含む食品で、健康増進法の規定に基づき、特定の保健の用途に資する旨の表示の許可等を受けたものを「栄養機能食品」という。
- 「健康食品」は、健康の維持、増進に有用な食品として、食品衛生法により定義されている。
【 解答:5 】
- 特定販売を行うことについて広告をするときは、第1類医薬品、指定第2類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品及び薬局製造販売医薬品の区分ごとに表示しなければならない。
- 特定販売を行うことについてインターネットを利用して広告をするときは、ホームページに管理薬剤師の顔写真を見やすく表示しなければならない。
- 薬局開設者は、薬局に貯蔵し、又は陳列していない一般用医薬品を販売してはならない。
- 特定販売を行うことについてインターネットを利用して広告をするときは、都道府県知事及び厚生労働大臣が容易に閲覧することができるホームページで行わなければならない。
【 解答:2 】
- 店舗販売業者は、一般用医薬品を店舗による販売の他、露天販売や現金行商により販売することができる。
- 薬局、店舗販売業及び卸売販売業では、特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売することができるが、医薬品をあらかじめ小分けし、販売する行為は認められていない。
- 店舗販売業及び配置販売業の許可は、6年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
- 医薬品の販売業の許可は、店舗販売業の許可、配置販売業の許可又は卸売販売業の許可の3種類に分けられており、このうち、一般の生活者に対して医薬品を販売することができるのは、店舗販売業の許可を受けた者だけである。
【 解答:1 】
- 日本薬局方に収載されている医薬品はすべて医療用医薬品であり、一般用医薬品はない。
- 薬局においては、着色のみを目的として、厚生労働省令で定めるタール色素以外のタール色素が使用されている医薬品を販売してはならない。
- 検査薬や殺虫剤、器具用消毒薬のように、人の身体に直接使用されないものはすべて医薬部外品に該当する。
- 日本薬局方とは、医薬品医療機器等法の規定に基づいて、保健医療上重要な医薬品について、必要な規格・基準及び標準的試験法等を定めたものである。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:3 】
- 毒薬を収める直接の容器又は被包には、黒地に白枠、白字をもって、品名及び「毒」の文字が記載されていなければならない。
- 一般用医薬品で毒薬又は劇薬に該当するものは一部に限られている。
- 業務上毒薬又は劇薬を取り扱う者は、それらを他の物と区別して貯蔵、陳列しなければならず、特に毒薬を貯蔵、陳列する場所については、かぎを施さなければならない。
- 毒薬又は劇薬を、18歳未満の者その他安全な取扱いに不安のある者に交付することは禁止されている。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
- 一般用医薬品に生物由来の原材料を用いることはできない。
- 生物由来製品には、植物に由来するもののみを原料として製造される医薬品も含まれる。
- 生物由来の原材料(有効成分に限らない。)が用いられるものであっても、現在の科学的知見において、感染症の発生リスクの蓋然性が極めて低いものについては、生物由来製品として指定の対象とならない。
- 生物由来製品は、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する。
【 解答:3 】
- 第3類医薬品は、薬局等構造設備規則に規定する「情報提供を行うための設備」から7メートル以内の範囲に陳列しなければならない。
- 第2類医薬品を販売する場合には、書面を用いた情報提供を行わなければならない。
- 第1類医薬品、第2類医薬品及び第3類医薬品を混在しないように陳列しなければならない。
- 要指導医薬品又は一般用医薬品を販売し、又は授与しない時間は、要指導医薬品又は一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖しなければならない。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:4 】
- 効能効果の表現に関しては、医療用医薬品では通常、診断疾患名で示されているのに対し、一般用医薬品では、一般の生活者が判断できる症状で示されている。
- 一般用医薬品では、注射等の侵襲性の高い使用方法は用いられていない。
- 要指導医薬品は、医師等の診療によらなければ一般に治癒が期待できない疾患(例えば、がん、心臓病等)に対する効能効果が認められている。
【 解答:1 】
第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、( a )、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、( b )又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
- 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを( c )したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
- (略)
【 解答:2 】
- 漢方処方製剤では、使用する人の体質等を限定した上で特定の症状等に対する改善を目的として、効能効果に一定の前提条件が付されていることが多いが、そうした条件を省いて広告することは原則として認められていない。
- 一般用医薬品において、同じ有効成分を含有する医療用医薬品の効能効果をそのまま標榜すれば、承認されている内容を正確に反映した広告といえる。
- 医薬品の使用前・使用後を示した図画・写真等を掲げることは、その効能効果等の保証表現となり、不適当である。
- チラシやパンフレットの同一紙面に、医薬品と化粧品を併せて掲載することは認められていない。
【 解答:4 】
- エフェドリン
- コデイン(鎮咳去痰薬に限る。)
- アセトアミノフェン
- ブロムワレリル尿素
- メチルエフェドリン(鎮咳去痰薬のうち、内用液剤に限る。)
【 解答:3 】
- 製造番号又は製造記号
- 製造年月日
- 重量、容量又は個数等の内容量
- 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
【 解答:2 】
- 薬局開設者や医薬品の販売業者は、薬事監視員による立入検査や収去を拒んだり、妨げたりしても、虚偽の報告をしない限り、それらの行為に対する医薬品医療機器等法に基づく罰則を科せられることはない。
- 厚生労働大臣、都道府県知事、保健所を設置する市の市長及び特別区の区長は、その職員のうちから薬事監視員を命じ、監視指導を行わせることができる。
- 都道府県知事は、薬局開設者又は医薬品の販売業者(配置販売業者を除く。)に対して、その構造設備が基準に適合せず、又はその構造設備によって不良医薬品を生じるおそれがある場合、その構造設備の改善を命ずることができる。
- 厚生労働大臣は、医薬品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、薬局開設者又は医薬品の販売業者に対して、医薬品の販売又は授与を一時停止することを命ずることができる。
【 解答:5 】
- 一般用医薬品を使用した人が医療機関を受診する場合には、その添付文書を持参し、医師や薬剤師に見せて相談することが重要である。
- 添付文書の記載内容は、医薬品の有効性・安全性等に係る新しい知見、使用に係る情報に基づき、1年に1回定期的に改訂される。
- 薬効名とは、その医薬品の薬効又は性質が簡潔な分かりやすい表現で示されたもので、販売名に薬効名が含まれているような場合には、薬効名の記載は省略されることがある。
- 一般用医薬品の添付文書の記載は、専門的な表現でなされており、一般の生活者には理解しにくいものになっている。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:1 】
【 解答:5 】
- プソイドエフェドリン塩酸塩が配合された医薬品は、喘息発作を誘発するおそれがあるため、「ぜんそくを起こしたことがある人」は使用しないこととされている。
- インドメタシンが配合された医薬品は、徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は使用しないこととされている。
- アミノ安息香酸エチルが配合された医薬品は、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、「糖尿病の診断を受けた人」は使用しないこととされている。
- アスピリンが配合された医薬品は、外国において、ライ症候群の発症との関連性が示唆されているため、「15歳未満の小児」は使用しないこととされている。
【 解答:4 】
- 使用上の注意には、「服用前後は飲酒しないこと」など、小児では通常当てはまらない内容もあるが、小児に使用される医薬品においても、その医薬品の配合成分に基づく一般的な注意事項として記載されているものがある。
- 小児が使用した場合に特異的な有害作用のおそれがある成分を含有する医薬品では、通常、「次の人は使用(服用)しないこと」の項に「15歳未満の小児」、「6歳未満の小児」等と記載されている。
- 連用すると副作用等が現れやすくなる成分が配合されている場合でも、症状が改善されなければ、使用し続ける必要がある。
- 摂取した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られているが、「してはいけないこと」の項で「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」として記載するほどではない場合、「相談すること」の項に「授乳中の人」と記載されている。
【 解答:5 】
- 点眼薬では、複数の使用者間で使い回されると、万一、使用に際して薬液に細菌汚染があった場合に、別の使用者に感染するおそれがあるため、他の人と共用しないこととされている。
- シロップ剤は変質しやすいため、開封後は冷蔵庫内に保管されることが望ましいとされている。
- 散剤は、取り出したときに室温との急な温度差で湿気を帯びるおそれがあるため、冷蔵庫内での保管は不適当である。
- 医薬品を別の容器へ移し替えると、日時が経過して中身がどんな医薬品であったかわからなくなってしまうことがあり、誤用の原因となるおそれがある。
【 解答:5 】
- すべての一般用医薬品は、医薬品医療機器等法により使用期限の表示が義務付けられている。
- 1回服用量中 0.1mL を超えるアルコールを含有する内服液剤(滋養強壮を目的とするもの)については、アルコールを含有する旨及びその分量が記載されている。
- 表示された「使用期限」までは、いったん開封されたものについても品質が保証される。
- 配置販売される医薬品の使用期限は、「配置期限」として記載されている。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:3 】
- 漢方処方製剤では、ある程度の期間継続して使用されることにより効果が得られるとされているものが多いが、長期連用する場合には、専門家に相談する旨が記載されている。
- 一般用検査薬では、検査結果が陰性であっても何らかの症状がある場合は、再検査するか又は医師に相談する旨等が記載されている。
- 副作用については、まずまれに発生する重篤な副作用について副作用名ごとに症状が記載され、そのあとに続けて、一般的な副作用について発現部位別に症状が記載されている。
- 各医薬品の薬理作用等から発現が予測され、容認される軽微な症状(例えば、抗ヒスタミン薬の眠気等)であるが、症状の持続又は増強がみられた場合には、いったん使用を中止した上で専門家に相談する旨が記載されている。
【 解答:3 】
- 医薬品医療機器情報配信サービスは、薬局又は医薬品の販売業に従事する専門家(薬剤師及び登録販売者)のみ配信登録できる。
- 製造販売業者等や医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報が掲載されている。
- 医薬品の承認情報が掲載されている。
- 一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書情報が掲載されている。
【 解答:1 】
- タンニン酸アルブミン
- リゾチーム塩酸塩
- ロペラミド塩酸塩
- ヒマシ油
- スクラルファート
【 解答:2 】
- 医薬品又は医療機器について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に配布される。
- 都道府県の命令により、製造販売業者からその医薬品又は医療機器を取り扱う医薬関係者に対して直接配布される。
- 一般用医薬品に関係する緊急安全性情報が発出されたことがある。
- A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。
【 解答:3 】
- 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、医薬品の使用、販売等に携わり、副作用等が疑われる事例に直接に接する医薬関係者からの情報を広く収集することによって、医薬品の安全対策のより着実な実施を図ることを目的としている。
- 製造販売業者等には、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生、その使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに都道府県知事に報告することが義務づけられている。
- 薬局開設者、医療施設の開設者、医薬品の販売業者又は医師、歯科医師、薬剤師その他の医薬関係者(登録販売者を含む。)は、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならない。
- 一般用医薬品に関しても、承認後の調査が製造販売業者等に求められており、副作用等の発現状況等の収集・評価を通じて、承認後の安全対策につなげている。
【 解答:2 】
- 保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するためとの趣旨に鑑みて、医薬品によるものと疑われる、身体の変調・不調、日常生活に支障を来す程度の健康被害(死亡を含む。)について報告が求められている。
- 安全対策上必要があると認めるときは、医薬品の過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害についても報告がなされる必要がある。
- 医薬品との因果関係が明確でない場合は、報告の対象とならない。
- 保健衛生上の危害の発生又は拡大防止の観点から、医薬品の販売等に従事する専門家は、報告の必要性を認めた日から起算して、15日以内に報告書を厚生労働省あてに送付しなければならない。
- a,b
- a,c
- b,d
- c,d
【 解答:1 】
- この制度は、医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による被害者の迅速な救済を図るため、国の社会的責任に基づく公的制度として運営が開始された。
- 救済給付業務に必要な費用のうち、給付費については、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられる。
- 救済給付業務に必要な費用のうち、事務費については、その2分の1相当額は国庫補助により賄われている。
- 救済給付を受けようとする場合の請求先窓口は、各都道府県である。
【 解答:2 】
- 医療費
- 医療手当
- 障害児養育年金
- 遺族一時金
- 葬祭料
【 解答:1 】
- 医薬品を適正に使用して生じた健康被害であっても、特に医療機関での治療を要さずに寛解したような軽度のものについては給付対象に含まれない。
- 一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求に当たっては、医師の診断書等のほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者の作成した販売証明書等が必要となる。
- 一般用医薬品である一般用検査薬、一部の日本薬局方収載医薬品(精製水、ワセリン等)も救済制度の対象となる。
- 個人輸入により入手された医薬品の使用による健康被害についても救済制度の対象となる。
【 解答:3 】
- 医薬品の販売等に従事する専門家は、購入者等(健康被害を生じた本人に限らない)から適切に情報を把握し、報告様式の記入欄すべてに必要事項を記入しなければならない。
- 報告様式は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の「医薬品医療機器情報提供ホームページ」から入手できる。
- 医薬品の販売等に従事する専門家は、郵送、ファクシミリ又は電子メールにより、報告書を厚生労働省に送付することとされている。
- 報告者に対しては、安全性情報受領確認書が交付される。
- a,c
- b,c
- b,d
- a,d
【 解答:3 】
【 解答:1 】
- 医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、「医薬品PLセンター」への相談が推奨される。
- 医薬品PLセンターは、製造物責任法の施行と同時に、独立行政法人医薬品医療機器総合機構が開設した。
- 消費者が、医薬品又は医療機器に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付けている。
- 苦情を申し立てた消費者が、製造販売元の企業と交渉するに当たって、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的として設置されている。
- a,b
- b,c
- c,d
- a,d
【 解答:4 】
- 肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため、「糖尿病」の診断を受けた人は、相談することとされている。
- フィブリノゲン、フィブリンを分解するたんぱく分解酵素であり、出血傾向を増悪させるおそれがあるため、「血液凝固異常」の診断を受けた人は、相談することとされている。
- 心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため、「心臓病」の診断を受けた人は、相談することとされている。
- 抗コリン作用によって房水流出路(房水通路)が狭くなり、眼圧が上昇し、緑内障を悪化させるおそれがあるため、「緑内障」の診断を受けた人は、相談することとされている。
【 解答:1 】
- 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
- 「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
- 医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちからの啓発が重要である。
- 薬物乱用や薬物依存は、違法薬物(麻薬、覚せい剤、大麻等)によるものであり、一般用医薬品では生じない。
【 解答:1 】