(3)
思春期を迎えた最近の子どもがストレスに弱いのは、それまでの発達過程で適度にストレスにさらされる経験を十分にへてこなかったことが深く関係している。しかもそれは、彼らが社会化を十分に 遂げてこなかったことと等しい。というのも、10台前半までの子どもは、それまでの生活圏を出てより広い社会的文脈の中でいかにして自己を実現させるかという課題に取り組むなかで、もっとも強 くストレスを味わうからにほかならない。
思春期を迎えた最近の子どもがストレスに弱いのは、それまでの発達過程で適度にストレスにさらされる経験を十分にへてこなかったことが深く関係している。しかもそれは、彼らが社会化を十分に 遂げてこなかったことと等しい。というのも、10台前半までの子どもは、それまでの生活圏を出てより広い社会的文脈の中でいかにして自己を実現させるかという課題に取り組むなかで、もっとも強 くストレスを味わうからにほかならない。
(正高信男『父親力』中央公論新社による)