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【事 例】
Jさん(80 歳,女性)は3 年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断され,要介護3 と認定された。次第に徘徊することが多くなって,夫(88 歳)が介護することは難しくなり,現在は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を利用している。Jさんは,「先生が怖い顔をしてあっちから歩いてくる」など,実際にはないことを口にしていた。Jさんはグループホームから出て行き,Vコンビニエンスストアで発見されたことが1 回ある。家族の了解を得て,GPS追跡機をJさんの身に着けてもらうことにした。また,地域のネットワークを活用して,Jさんが発見されたVコンビニエンスストアの店員,地域の民生委員,自治会,老人クラブなどに呼びかけ,一人で歩いているJさんを見かけたときは,グループホームに連絡を入れてもらうようにした。一方で,介護福祉職は,Jさんが外出したいときには,付き添って外出していた。
JさんはW橋近くで無事に発見された。グループホームの職員は今後のJさんへの対応について話合いを行った。介護福祉職のJさんへの対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
  1. Jさんの居室に鍵をかけ,居室の中で過ごしてもらう。
  2. 無断外出がたくさんの人に迷惑がかかることを伝え,反省を促す。
  3. Jさんの1 日の生活リズムを再確認する。
  4. グループホームの利用をやめるように勧める。
  5. 今後,出かけるときは,職員に声をかけるように伝える。

【 正答:3 】

解説

徘徊には何らかの原因があり、Jさんに注意をしたり、指示をしても逆効果となる場合がある。部屋に閉じ込めるのではなく、安全が確保できる範囲で自由に歩くことも症状の緩和につながる。Jさんに対しては、トイレの時間を決めて誘導したり、散歩をするなど、生活リズムを見直すことが適切である。