次の事例を読んで答えなさい。〔事 例〕
Jさん(56 歳,男性)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で,左片麻痺と高次脳機能障害(higher brain dysfunction)があるために,障害者支援施設に入所して,車いすでの生活をしている。Jさんは,現在の施設に作業活動がないことを不満に思っていて,たびたび,妻に「職業訓練や収入を得ることが目的ではなく,のんびりと楽しみながら作業がしたい」と話している。妻はどうしたらよいのか分からず介護福祉職に相談した。介護福祉職は,Jさんが利用できるプログラムについて検討した。
その結果,Jさんに合った創作的活動を取り入れたプログラムを実施することになった。
Jさんが利用している日中のサービスとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。
- 重度訪問介護
- 就労移行支援
- 居宅介護
- 就労継続支援A型
- 生活介護
【 正答:5 】
解説
- × 重度訪問介護は、生活全般について訪問介護サービスを提供するが、作業活動のプログラムは実施されない。
- × 就労移行支援は、障害者総合支援法に定められた就労支援事業であり、就労を希望する65歳未満の障害者に対して、就労に必要な知識や能力の向上のための訓練や相談、支援を行うものである。Jさんが希望するサービスとはいえない。
- × 居宅介護は、入浴、排せつ、食事等の生活全般にわたる援助を行うものである。Jさんが希望するサービスとはいえない。
- × 就労継続支援は、就労を希望する65歳未満の障害者に対して、就労に必要な知識や能力の向上のための訓練や相談、支援を行うものである。A型は雇用継続契約を交わすが、B型は授産的な活動を行う。Jさんは収入が目的ではなく、楽しみながら行いたいという希望があり、A型は不適切である。
- 〇 生活介護は、常時介護等の支援が必要な方に対して、日常生活上の支援、創作的活動・生産活動の機会の提供のほか、身体機能や生活能力の向上のために必要な援助を行うものである。