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次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Aさん(70 歳,女性)は,20 年前に2 型糖尿病(diabetes mellitus, type2)を発症して, 8 年前から血糖値の自己測定とインスリン(insulin)の自己注射を朝食前に行っている。4 年前から変形性膝関節症(knee osteoarthritis)が悪化して車いすの生活となり,自宅での生活が少しずつ困難になった。要介護3 と認定されて,2年前に介護老人福祉施設に入所した。入所後も,血糖値の自己測定とインスリン(insulin)の自己注射は介護福祉職の見守りのもとに行っていて,空腹時血糖値は120~150 mg/dl でコントロールされていた。
ある日の夜中に数回にわたって下痢便が見られ,起床時には嘔吐し,腹痛と発熱が見られた。

Aさんの症状は,治療を受けて1 週間ほどで回復した。しかし,その後,ぼんやりとした表情で過ごすことが多くなり,何事にもやる気がない様子で,「つらいから死にたい」と口にすることが多くなった。
Aさんの訴えに対する介護福祉職の応答として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

  1. 「つらいことは考えない方がいいですね」
  2. 「死にたいぐらい,つらいのですね」
  3. 「死にたいと言うと,つらい気持ちが強くなりますね」
  4. 「死にたいと言うと,周りの人もつらくなりますね」
  5. 「つらいことよりも楽しいことを考えるといいですね」

【 正答:2 】

解説

Aさんに対しては、よく話を聞いているという姿勢を示すことが重要といえる。評価や批判を加えるような否定的な発言、Aさんを追い詰めるような発言は不適切である。
Aさんの発言を繰り返すことで、Aさん自らが感情の明確化を行うことができる。