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次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Fさん(70 歳,男性,要介護1 )は,認知症(dementia)を患う母と二人暮らしである。左片麻痺があり,杖があれば一人で歩行できる。現在は,小規模多機能型居宅介護を利用して在宅生活を送っている。昔から買物が好きで,今でも天気の良い日には,一人で杖をついて買物に出かけていく。
Fさんの小規模多機能型居宅介護における介護計画の長期目標は「安全に買物に出かける」,短期目標は「転倒しない」で,支援内容には「事業所内で手すりを使って起立訓練と歩行訓練を行う」と設定されて,順調に実施されている。
最近,近所の人から,Fさんがスーパーに向かう途中にある階段が上り切れず,よろけたり,困っている姿を見かけたという情報がたびたび聞かれるようになった。この件をG介護福祉職がFさんに確認すると,Fさんは「足元が少し不安なところがありますが,大丈夫です。いつもありがとうございます」と言い,目に涙を浮かべた。

Fさんの状況を受けて,関係職員が集まり,カンファレンス(conference)を開催することになった。
このカンファレンス(conference)に参加したG介護福祉職の発言に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

  1. Fさんの日頃の移動の様子について,具体的に説明した。
  2. Fさんが感情的になるので,気持ちは聞かないようにしていると説明した。
  3. 介護保険を使って通所リハビリテーションを併用することを提案した。
  4. スーパーに向かうときの様子は多くの情報があるので,Fさんにはそれ以上尋ねる必要がないと説明した。
  5. 母親の支援について,話し合うことを提案した。

【 正答:1 】

解説

  1. 〇 カンファレンスとは、援助過程における検討会議である。参加者全員に対して、Fさんの状況を具体的に説明して、情報を共有することが重要である。
  2. × 感情的になるのはなぜかを探る必要がある。
  3. × Fさんは、すでに小規模多機能型居宅介護を利用しており、現段階で通所リハビリテーションの併用は適切ではない。
  4. × スーパーに向かう時の情報は断片的なものかもしれず、さらに情報を収集する必要がある。
  5. × Fさんに対するカンファレンスであり、まずFさんの問題解決を話し合う必要がある。