エラーを防ぐため、ブラウザの戻る機能ではなく、『問題へ戻る』ボタンで戻ってください。
〔事 例〕
Kさん(88 歳,男性)は,妻(82 歳)と二人暮らしであった。5年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。1年ほど前から,会話がかみ合わなくなった。離れて暮らす一人息子のこともわからなくなり,「会社に行く」と外出して行方不明になることがあった。そのため,自宅での介護が困難で,半年前に認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居した。入居時は表情が険しく精神的に不安定で徘徊がたびたびみられた。しかし,事業所内で取り組んでいた回想法に参加すると,徘徊はみられなくなってきた。
ある日の午後,「痛い,痛い」と繰り返しながら足を叩いて,床に座り込む様子が見られた。
Kさんが痛みを訴えてから数日後の入浴時に,Kさんの右頸部から背部にかけて帯状の水疱を伴う発赤疹が確認された。病院を受診すると, 帯状疱疹(herpes zoster)と診断された。
介護福祉職がKさんのからだの清潔を保つための方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
  1. 冷たい水で清拭をする。
  2. 乾布清拭をする。
  3. ぬるめのお湯でシャワー浴をする。
  4. 熱めのお湯で入浴をする。
  5. アルコールで清拭をする。

【 正答:3 】

解説

  1. × 帯状疱疹は痛みを伴う皮膚病である。冷やすと痛みが強くなる恐れがあるため適切ではない。
  2. × 乾布清拭は摩擦による皮膚への刺激が大きいため適切ではない。
  3. 〇 帯状疱疹はウイルスが原因であるため、刺激が少ない方法で患部を清潔に保つことが大切である。
  4. × 熱めのお湯は皮膚への負担が大きいため適切ではない。
  5. × アルコールは肌への刺激が強いため適切ではない。