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Dさん(45 歳,男性)は脊髄損傷(spinal cord injury)による肢体不自由で,身体障害者手帳3級を所持している。同居家族の高齢化もあり,「障害者総合支援法」に基づくサービスを利用するために認定調査を受けたところ,障害支援区分 3と判定された。
Dさんが利用できるサービスとして,正しいものを1 つ選びなさい。
(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
  1. 療養介護
  2. 重度訪問介護
  3. 重度障害者等包括支援
  4. 短期入所
  5. 行動援護

【 正答:4 】

解説

  1. × 療養介護の対象者は、病院等への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要とする以下の障害者とされているため、Dさんは利用できない。
    1. 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っているものであって、障害支援区分が区分6の者
    2. 筋ジストロフィー患者又は、重症心身障害者であって、障害程度区分が区分5以上の者
    3. 改正前の児童福祉法第43条に規定する重症心身障害児施設に入居した者又は、改正前の児童福祉法第7条第6項に規定する指定医療機関に入所した者であって、2012年4月1日以降指定療養介護事業所を利用する1.および2.以外の者
  2. × 重度訪問介護の対象者は、障害支援区分が区分4以上の重度の肢体不自由者又は知的障害もしくは精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって、常時介護を要する障害者とされている。障害者支援区分が3であるDさんは利用できない。
  3. × 重度障害者包括支援の対象者は、常時介護を要する障害者等であって、意思疎通を図ることに著しい支障があるもののうち、四肢の麻痺及び、寝たきり状態にある者並びに知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有するものである。具体的には障害支援区分が区分6以上の者であるため、Dさんは利用できない。
  4. 〇 短期入所の対象者は、福祉型(障害者支援施設等において実施)の場合は、(1)障害支援区分が区分1以上である障害者、(2)障害児に必要とされる支援の度合いに応じて厚生労働大臣が定める区分における区分1以上に該当する障害児である。また、医療型(病院、診療所、介護老人保健施設において実施)の場合は、遷延性意識障害児・者、筋萎縮性側索硬化症等の運動ニューロン疾患の分類に属する疾患を有するもの及び、重症心身障害児・者となっている。
  5. × 行動援護の対象者は、知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要するもので、障害支援区分が区分3以上であり、障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上(障害児にあってはこれに相当する支援の度合い)であるものであるため、Dさんは利用できない。