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加齢に伴う身体機能の変化に対応した食事として,適切なものを1 つ選びなさい。
  1. 味覚の低下に対しては,塩分や糖分を多く用いる。
  2. 消化吸収機能の低下に対しては,炭水化物を中心とした食事を基本とする。
  3. 唾液分泌の低下に対しては,パンを主食にする。
  4. 咀嚼力の低下に対しては,肉料理を控える。
  5. 腸の蠕動運動の低下に対しては,乳酸菌を含む食品を積極的に取り入れる。

【 正答:5 】

解説

  1. × 味覚は、舌の表面にある味蕾という器官の働きにより感知するが、加齢とともに味蕾の数が減少して味覚の低下につながる。特に塩分に対して感受性が低下する。塩分や糖分を多く摂取すると高血圧をはじめとする生活習慣病の引き金になるので注意する。
  2. × 加齢の影響で消化吸収機能の低下が起こり、各器官の働きも衰えるうえに、高齢者においては、食欲の減退も起こると低栄養が心配される。炭水化物は比較的摂取しやすい食品であるので、不足しがちなたんぱく質やカルシウムの摂取が大切である。
  3. × 加齢に伴い消化液の分泌は減少し、唾液の分泌も少なくなる。唾液は食べ物をまとまりやすくして食道の入り口に運び、嚥下を助けるが、唾液の分泌が減少した高齢者には、水分が少なく嚥下しにくいパンは主食には適さない。
  4. × 咀嚼力の低下は、加齢による歯の喪失との関連が深く、舌の運動機能低下や唾液分泌量の低下も影響する。義歯をうまく使い咀嚼力の衰えを補い、肉はたんぱく質を多く含む食品で必須アミノ酸の栄養源となるので控えるのではなく、薄切り肉やひき肉を利用し、柔らかく調理する工夫をして料理に加える。
  5. 〇 加齢により各器官の筋力が弱まるが、腸の蠕動運動も低下する。蠕動運動を活発にする乳酸菌や食物繊維を含む食品は積極的に摂取するとよい。