介護福祉士 過去問 平成30年 第20問
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介護福祉士 過去問 第30回
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Hさん(75歳、女性)は、1か月前に介護老人福祉施設に入所した。脳梗塞 (cerebral infarction)の後遺症として、左片麻痺があり、認知症(dementia) と診断されている。看護師として長年勤め、退職時は看護部長であった。Hさんは日頃から、介護福祉職に苦情を言い、周りの利用者とのトラブルも絶えない。特に日中の入浴に関しては、拒否が強く、「私は仕事があるから、夜に一人でお風呂に入りたい」という訴えが続いている。
介護福祉職のHさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
施設長から、特別扱いはできないことを説明してもらう。
夜の、居室での全身清拭に変更する。
Hさんの対応を、施設の看護職員に任せる。
家族から、既に退職していることを説明してもらう。
Hさんの働いていた頃の話を詳しく聴く。
【 正答:5 】
解説
× Hさんの訴えを、「特別扱いをしてほしい」と解釈するのではなく、Hさんの訴えを傾聴し、Hさんの気持ちを理解しようとする姿勢で対応していくことが求められる。
× Hさんは、入浴することを拒否しているわけではない。入浴を希望しているHさんに全身清拭をすることは、Hさんの希望に沿った支援とはいえない。
× Hさんの対応を看護職員に任せるのではなく、Hさんの言葉を傾聴し、Hさんの望む日常生活を送れるように支援していく。
× 認知症のHさんに、退職していることを説明し、納得してもらうことは困難と思われる。また、Hさんは、施設に入所して間もないため、新しい人間関係や環境に慣れずに不安定な状態であると考えられる。Hさんが新しい環境で少しでも安心して生活できるように、Hさんの訴えを傾聴し、共感する姿勢で支援することが求められる。
〇 Hさんの「私は仕事があるから、夜に一人でお風呂に入りたい」という訴えを踏まえ、 看護師として働いていた頃の話を傾聴し、Hさんの気持ちに寄り添うことが必要である。