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Dさん(75歳、女性)は、以前は散歩が好きで、毎日、1時間ぐらい近所を歩いていた。最近、心不全(heart failure)が進行して歩行がゆっくりとなり、散歩も出かけず、窓のそばに座って過ごすことが多くなった。食事は、すぐおなかがいっぱいになるからと、6回に分けて食べている。夜、「横になると呼吸が苦しい時があり、眠れていない」 という言葉が聞かれるようになった。
Dさんへの安眠の支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  1. 寝る前に、肩までつかって入浴する。
  2. 寝る30分前に、少量の食事を摂取する。
  3. 以前のように、毎日1時間の散歩を再開する。
  4. 就寝時は、セミファーラー位にする。
  5. 朝、目覚めた時にカーテンを開ける。

【 正答:4 】

解説

  1. × 心不全のあるDさんが、肩までお湯につかると、水圧により血液が心臓のほうにしぼり出され、働きの悪い心臓に大量の血液が流れて、心臓の負荷が大きくなる。
  2. × 安眠の支援をするうえで大切なことは、寝る前に適度に体温を下げることである。食事を摂ると、消化のためにからだの深部体温が上昇してしまう。
  3. × 心不全が進行しているDさんが、以前のように、毎日1時間の散歩を再開することは病状を悪化させる可能性があり危険である。
  4. 〇 セミフアーラー位とは、ベッドの頭部を30度挙上した体位である。軽く上体を起こすことによって、横隔膜が下がり呼吸面積が広がる。これにより肺の伸展が容易になり呼吸がしやすくなる。
  5. × カーテンを開けるだけでなく、カーテンを開け、日光を浴びるよう支援しなければならない。