Aさん(82歳,女性,要介護2)は,夫を7年前に看取り,その後は一人暮らしをしている。夜中にトイレに行った時に転倒し,大腿骨頸部を骨折(fracture)して3か月入院した。自宅に手すりをつけ,段差をなくす住宅改修をした後,退院した。何かにつかまれば,いすからの立ち上がりや歩行ができる。人と関わるのは苦手なため自宅での生活が中心である。遠方に一人息子が住んでおり,月に1度は様子を見に帰ってくる。週3回,訪問介護(ホームヘルプサービス)の買物代行や部屋の掃除などの生活援助を利用している。Aさんはできるだけ自分のことは自分で行い,このまま自宅での生活を継続したいと希望している。訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問したときに,Aさんは一人暮らしを続けることが不安であると告げた。
Aさんに対する訪問介護員(ホームヘルパー)の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「訪問介護(ホームヘルプサービス)を毎日利用したらどうですか」
- 「一人暮らしは大変なので息子さんと同居したらどうですか」
- 「また転ぶかもしれないと思っているのですか」
- 「グループホームに入居することを考えたらどうですか」
- 「手すりをつけたし,段差もなくしたので転びませんよ」
【 正答:3 】
解説
- 利用回数を増やすことは、負担する費用の増額にもつながるため、まず、アセスメントをしっかり行うことが大切である。
- 息子は遠方に住んでおり、双方の意向や状況をよく検討すべきである。
- 選択肢の通り
- Aさんはできるだけ自分のことは自分で 行い,このまま自宅での生活を継続したいと希望している。
- 「手すりをつけたし,段差もなくしたので転びませんよ」と断言することは根拠もなく、適切ではない。