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Eさん(75歳,男性)は,2年前に肺がん(lungcancer)と診断されて,抗がん剤治療を受けていたが,効果がなく1か月前に治療を中止した。その後,日常生活に支援が必要となり,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。訪問介護員(ホームヘルパー)は初回訪問を終えて帰ろうとした時に,いきなりEさんから,「もう来なくてもいい」と厳しい口調で言われた。また,「どうして私だけが,がん(cancer)にならなければならないのか」という言葉も聞かれた。
Eさんの心理状態について,キューブラー・ロス(Kubler-Ross,E.)が提唱した心理過程の段階として,最も適切なものを1つ選びなさい。
  1. 否認
  2. 怒り
  3. 取り引き
  4. 抑うつ
  5. 受容

【 正答:2 】

解説

キューブラー・ロス 死の受容5段階
否認と孤立
自らに死が迫っていることを否定する。「間違いに違いない」「あり得ない」と感じる
怒り
死の可能性が否認できなくなると、「なぜ、私なんだ!」に代表される、怒り、憤り、羨望、恨みなどの感情があらわれ、あらゆる方向に向かって感情が発散される。
取り引き
自らの善い行いが奇蹟を呼び込んだり、死期の延期が計れるのではないかと考え、約束する。
抑うつ
喪失感が強くなる。抑うつはこの喪失感の一部でもある
受容
死への抗いが終わりに近づく。憔悴し、まどろみ、ほとんどの感情がなくなり、解放を願う。「幸福」とは違う。