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次の事例を読んで,答えなさい。
〔事例〕
Gさん(84歳,女性)は,8年前に経済的な理由から養護老人ホームに入所した。
Gさんは,「自分のことは,自分でやりたい」といつも話しており,毎朝の体操が日課であった。施設のプログラムである健康体操にも他の利用者と楽しみながら毎週参加していた。
しかし,最近は,足がすくんだようになり,始めの一歩をうまく出せず,歩行に不安を抱えるようになった。
Gさんは,物忘れなどの症状が以前からみられていたこと,また他の症状もみられるようになったことから,医師の診察を受けたところ,レビー小体型認知症(dementiawithLewybodies)と診断された。
Gさんは,居室の前にあるトイレに行くとき,転倒してけがをするのではないかと不安になっている。Gさんが入所している施設は,N県から介護保険サービス事業者の指定を受けている。この施設で生活を続けたいというGさんの意向を受けて,本人を交えて施設職員と介護支援専門員(ケアマネジャー)が支援の内容を検討した。
Gさんの移動に関する支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。
  1. 床にある目印をまたぐように声かけをする。
  2. 車いすで移動する。
  3. 居室にカーペットを敷く。
  4. 歩幅を小さくするように声かけをする。
  5. 点伺四の使用を勧める。

【 正答:1 】

解説

  1. 適切である。パーキンソン症状によって、始めの一歩が踏み出せないという特徴がある。そのため、歩行の支援をする際、始めの一歩を大きく踏み出すことを意識できるように、床にある目印をまたぐように声掛けすることは有効な方法である。
  2. これまで施設において実施されている健康体操のプログラムにも定期的に参加しており、下肢能力等は維持していると考えられる。「自分のことは自分でやりたい」というGさんの思いも尊重し、
  3. カーペットは、小刻み歩行の特徴から、足に引っ掛かりやすく、床とカーペットの段差につまずくなど、転倒のリスクが高まる。
  4. 歩幅を大きくして、踵からつくように声掛けをする。
  5. 2.の解説と同じ。