エラーを防ぐため、ブラウザの戻る機能ではなく、『問題へ戻る』ボタンで戻ってください。
次の事例を読んで,答えなさい。
〔事例〕
Hさん(26歳,女性)は,腰髄損傷(lumbarspinalcordinjury)で両下肢麻痺の障害があり,車いすを使用してADL(ActivitiesofDailyLiving:日常生活動作)は自立している。銀行で働きながら一人暮らしをして,休日は,友人とスキューバダイビングを楽しんでいた。
Hさんは,こだわりや責任感が強く真面目で,悩みごとを打ち明けられない性格であった。
ある日,友人が表情の暗いHさんを心配して話を聞いてみると,「食事が喉を通らず,頭痛や思考力低下があり,寝つきは良いが,すぐに目が覚めて眠れず,仕事上のミスが続き仕事に行けない日がある」と話した。友人の勧めで専門医を受診した結果,Hさんはうつ病(depression)と診断された。
その後,治療を受けながら仕事を続けていたが,激しい動悸,息苦しさ,めまいを伴うパニック発作が繰り返し起こり,仕事を休職して治療に専念することにした。
Hさんの睡眠障害として,正しいものを1つ選びなさい。
  1. レストレスレッグス症候群(restlesslegssyndrome)
  2. 概日リズム睡眠障害(circadianrhythmsleepdisorder)
  3. レム睡眠行動障害(REMsleepbehaviordisorder)
  4. 環境因性睡眠障害
  5. 中途覚醒

【 正答:5 】

解説

  1. レストレスレッグズ症候群は、鉄欠乏性貧血、人工透析、妊娠などにより出現することもある。
  2. 概日リズム睡眠障害は、睡眠覚醒リズム障害ともいわれ、体内時計の調節異常のために睡眠と隔世のリズムが壊れてしまう障害であり、「寝つきは良いが」という部分に当てはまらない。
  3. レム睡眠行動障害とは、夢の中の行動が実際の寝言や異常行動として現れ、睡眠中に突然叫んだり、身体を動かしたり、暴れだしたりすることもあるが、レム睡眠が終わるとそのような行動は消失して安らかな睡眠に戻る。レビー小体型認知症によくみられる症状である。
  4. 環境因性睡眠障害は、環境条件に起因する睡眠障害である。
  5. 適切である。中途覚醒は、睡眠中に何度も目が覚め、一度起きるとその後なかなか寝つけなくなるなどの特徴がある。