Dさん(84歳,女性,要介護3)は認知症(dementia)があり,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。ある日,Dさんが,訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒に衣装ケースを開けたところ,防虫剤がなくなっていた。Dさんは,新しいものを補充してほしいと訪問介護員(ホームヘルパー)に依頼したが,防虫剤の種類や名前はわからないという。
この衣装ケースに補充する防虫剤の種類として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- しょうのう
- ナフタリン(naphthalene)
- パラジクロルベンゼン(paradichlorobenzene)
- シリカゲル(silicagel)
- ピレスロイド系
【 正答:5 】
解説
- しょうのうは有毒であり、誤飲すると神経、筋肉系の異常をきたすことがあり、今後Dさんの認知症が進行することも考慮すると、適切ではない。
- ナフタレンは、直接触れるとただれてしまうことがある。誤飲すると健康被害がでることもあり、適切ではない。
- パラジクロルベンゼンは、プラスチックや塩化ビニール、樹脂などを変性させてしまう危険性がある。
- シリカゲルは防虫剤ではなく、乾燥剤である。
- 適切である。ピレスロイド系は、低毒性で誤飲しても健康被害のリスクは低い。