Kさん(82歳,女性)は,身寄りがなく自宅で一人暮らしをしている。週1回利用している通所介護(デイサービス)で送迎を担当しているL介護福祉職は,Kさんから,「この間,いつもより膝の痛みが強くなって玄関で立てなくなった。ちょうど民生委員さんが来てくれて,一緒に受診して痛みは治まったの。医師から膝は痛むことがあるが生活に支障はないと言われたけど,いつまでこの家にいられるかしら」と打ち明けられた。その日の夕方,自宅へ送った時にKさんは,「施設の生活はにぎやかで,さぞ楽しいでしょうね」と話して,涙ぐんだ。発言を受けて,その場で本人の同意を取り,翌日,事業所内のカンファレンス(conference)が行われた。
L介護福祉職が話す内容として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。
- 膝の痛みがなくならない理由
- 身寄りがないこと
- 施設に入所するタイミング
- 玄関で活用できる福祉用具
- 在宅生活の継続への不安
【 正答:5 】
解説
- 医師から膝は痛むことがあるが生活に支障はないと言われており、膝の痛みがなくならないことへの不安はないと考えられる。
- 身寄りがないことに関する不安は訴えていない。
- 「施設の生活はにぎやかで、さぞ楽しいでしょうね」という発言はあったが、「いつまでこの家にいられるかしら」という発言から入所を希望しているとは考えにくい。
- 医師から生活に支障はないといわれており、Kさんにも福祉用具を必要とする様子はみられない。
- 適切である。