〔事例〕
Lさん(78歳、女性)は一人暮らしをしている。「もったいない」が口癖で、物を大切にし、食べ物を残さないようにして生活している。
半年前、脳の細い血管が詰まっていることがわかり、入院して治療を受けた。左半身にしびれがあり、右膝の変形性関節症(osteoarthritis)で痛みもあったために、介護保険の申請をしたところ、要介護1になった。
家事はできるだけ自分でしたいという希望から、週に2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して、掃除と調理を訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒にしている。
Lさんが入院するきっかけになった脳の疾患として、適切なものを1つ選びなさい。
- ラクナ梗塞(lacunarinfarction)
- くも膜下出血(subarachnoidhemorrhage)
- 慢性硬膜下血腫(chronicsubduralhematoma)
- 正常圧水頭症(normalpressurehydrocephalus)
- 高次脳機能障害(higherbraindysfunction)
【 正答:1 】
解説
- 脳梗塞のうち、脳の細い血管が詰まって起こる脳梗塞をラクナ梗塞という。
- くも膜下出血は、脳とそれを包むくも膜の間に出血をする脳卒中である。
- 慢性硬膜下血腫は、脳と頭蓋骨の下にある硬膜の間に、出血による血腫ができる疾患である。
- 正常圧水頭症は、脳内に髄液が通常より多くたまった状態である。
- 高次脳機能障害は、事故や疾患によって脳が損傷を受けたことによる、認知機能の障害である。