エラーを防ぐため、ブラウザの戻る機能ではなく、『問題へ戻る』ボタンで戻ってください。
〔事例〕
Dさん(77歳、男性、要介護2)は、妻と二人で暮らしている。定年まで、高校の体育の教師で野球部の監督をしていた。起居動作に問題はないが、認知症(dementia)と診断されたため、現在、通所介護(デイサービス)を週3回利用している。通所介護(デイサービス)では、短期目標を「役割を持ち意欲的に生活する(3か月)」と設定し、体操を指導する役割をお願いしていた。
実施1か月が経過した頃、テレビで高校野球を見たDさんは暗い表情で、「生徒を全国大会に連れて行けなかったのは私の責任だ」と嘆いていた。この日は、担当の介護福祉職が体操の指導をお願いしても、「今すぐ行かなければ」と断った。
その後も体操の指導を継続していたDさんは、参加者から体操の順番が違うと指摘されて指導の意欲を失い、一人でいることが多くなった。しかし、体操の時間になると遠くからその様子を眺めていた。
Dさんが今後も現在の役割を継続するために、優先して取り組むべき課題として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  1. 体操に対する関心を取り戻すこと。
  2. 体操の内容を変更すること。
  3. 体操を指導する自信を回復すること。
  4. 体操の正しい順番を学び直すこと。
  5. 指摘した参加者に謝ること。

【 正答:3 】

解説

Dさんは、参加者から体操の順番が違うと指摘されたことにより、体操を指導する自信を無くしたと考えられる。体操を指導する自信を回復することは、Dさんが体操を指導する役割を継続するために優先して取り組むべき課題として、 最も適切である。