- 「個別化」とは,利用者に具体的な指示を出すことである。
- 「意図的な感情表出」とは,介護福祉職の感情表出を大切にすることである。
- 「統制された情緒的関与」とは,利用者の感情をコントロールしてかかわることである。
- 「受容」とは,利用者の同意を得ることである。
- 「非審判的態度」とは,介護福祉職の価値観で評価せずに利用者にかかわることである。
【 】
1956 年(昭和31 年)当時,肺結核(pulmonary tuberculosis)で国立療養所に入所していた朝日茂氏は,単身で無収入だったために生活扶助(月額600 円支給)と医療扶助を受けていた。長年,音信不通だった兄を福祉事務所が見つけ,兄から月1,500 円の仕送りが行われることになった。これにより福祉事務所は支給していた月額600 円の生活扶助を停止し,医療費の一部自己負担額として月900 円の負担を求めた。このことが日本国憲法第 【 A 】 条に反するものとして朝日茂氏は,1957年(昭和32 年),厚生大臣の決定を取り消すことを求める訴訟を起こした。この訴訟で焦点となった日本国憲法第 【 A 】 条が規定する権利として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
有名な朝日訴訟についての記述である。憲法第25条には、「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有し」「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならい」と、生存権及び国の社会的使命について定めている。問題の訴訟の焦点といえる。
「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
ラポール形成の初期段階のかかわりとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
ラポールとは、「信頼関係の成立」である。利用者との信頼関係を築くためには、相手のことを知らなければならないが、初期段階から利用者の家庭環境まで詳しく聞き出そうとしたり、質問攻めにするのは不適切である。とはいえ、介護福祉職が詳しく自己紹介をしたり、黙っていてはラポール形成はできない。
初期段階では、まず、利用者が今何を考えているか、何を思っているかを感じ取る努力が必要である。
Aさん(85 歳,男性)は,介護予防通所介護(デイサービス)を利用し始めた。重度の加齢性難聴(presbycusis)がある。これまで補聴器を使った経験はない。コミュニケーション意欲は高く,介護福祉職とやり取りすることを好む。認知症(dementia)はない。
介護福祉職がAさんと日常のやり取りを始めるときの,コミュニケーション方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
Aさんには重度の加齢性難聴があるが、コミュニケーション意欲が高く介護福祉職とのやり取りを好み、補聴器を使った経験はないことから、できる限り補助装置などを使わず、直接やり取りを行うことが適切である。イラストを多用したコミュニケーションノートは、手軽だが、コミュニケーション意欲が高いAさんとのやり取りでは、かえってコミュニケーションの円滑さに欠ける恐れがある。
筆談と発話を併用することが耳や脳に適度な刺激を与えて効果的といえる。
民生委員の委嘱に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 1 】
民生委員は、都道府県知事の推薦によって厚生労働大臣が委嘱するものであり、それぞれの地域において、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努める役割を担っている。また、民生委員は、児童委員を兼ねている。
社会福祉法人に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 1 】
国家が国民に保障する最低限度の生活水準を表す用語として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 3 】
社会福祉の推移に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
介護保険制度の動向に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
介護保険の被保険者に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
各専門職とその業務に関する次の組合わせのうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
【 2 】
Bさん(40 歳,男性)は,精神科病院に10 年間入院している。ある日,病院職員に地域で暮らしたいと申し出た。そこで病院職員はBさんと一緒に,地域相談支援を行っている事業所のC職員と面談をすることになった。
C職員の対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
「障害者総合支援法」に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
次の図は,国際リハビリテーション協会が定めた,「障害者のための国際シンボルマーク」である。このマークに関する記述として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
設問の通り
権利擁護に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
市町村保健センターに関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
介護福祉士制度が創設された背景にあるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
【 3 】
2010 年(平成22 年)の「国民生活基礎調査」(厚生労働省)に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
介護福祉士に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
施設利用者の生活の質(QOL)を重視した介護福祉の実践として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
Dさん(42 歳,男性)は,営業の仕事をしていた。休日に趣味のサイクリングの最中,交通事故に遭った。脊髄を損傷し,対麻痺の状態になり,車いすで移動する生活になった。
Dさんに関する次の記述のうち,ICF(International Classification of Functioning,Disability and Health:国際生活機能分類)における「心身機能・身体構造」と「活動」の関係を示すものとして,適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
介護を必要とする人の個別性・多様性を意識した対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
障害基礎年金に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 5 】
ユニットケアの理念に基づく望ましい生活環境として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
ユニット型特別養護老人ホームは、プライバシーの確保に配慮した少数の居室と居室に近接して設けられる共同生活室からなる。共同生活室を中心に居室を配置する例が多い。居室の定員は1人、ユニットの入居定員は、おおむね10人以下とされている。利用者相互の交流はユニット内に限定されていない。また、1ユニットには、常時1人以上の常勤の介護職員が従事する。
居宅サービスのケアマネジメント過程で,介護支援専門員(ケアマネジャー)と連携するサービス提供責任者の役割として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
地域で高齢者虐待防止ネットワーク構築の中心になる機関として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
設問の通り
セルフヘルプグループ(self-help group)の目的として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
セルフヘルグループとは、自助グループや当事者組織とも呼ばれる民間組織である。難病や障害、アルコール依存症、DV被害、マイノリティグループなど、様々な組織がある。いずれも、参加者が同じような状況にあることから、仲間として体験を語り合うなど、精神的な援助が中心となっている。医師などの専門家ではないことを強みとしており、医療行為や専門的な支援は行わないが、精神的な支えとなり、多くは重要な役割を果たしている。
問題28 Eさん(80 歳,男性)は,介護老人保健施設に入所して3 か月になる。最近,夜間に大声で介護職員を呼び,介護職員が駆けつけると,「何でもない」と返事をすることが繰り返されている。そこで,F介護福祉職は,Eさんの行動の意味やその背景にある気持ちを把握するために,Eさんの話を聞いた。Eさんは,「夜になって,一人でこれからのことを考えているとつらい気持ちになって,つい職員さんを呼んでしまうのです。でも職員さんが来てくれると,結局何も言えなくなってしまうのですよ。いつも申し訳ないと思ってはいるのですが」と話した。F介護福祉職は,Eさんの了解のもと,その内容とその意味するところを他の介護職員に会議の場で伝えた。
会議の場でのF介護福祉職の支援行動の意味として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
Eさんの「結局何も言えなくなってしまう。」という言葉から、利用者ニーズの代弁が適切である。
車いす操作の安全性に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
内閣府が2010 年(平成22 年)に実施した,「高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査」の「自宅における転倒事故」に関する回答の中で,転倒が最も多かった場所として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 3 】
設問の通り
疥癬(scabies)とその対策に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
Gさん(30 歳,女性)は,介護福祉職として介護老人福祉施設で働いてから1 年が経過した。最近,夜勤で初めて利用者の看取りを行い,無力感を経験した。その後,気持ちの落ち込みがあり,仕事にも支障が出そうになった。
Gさんへの職場の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
看取りのケアは介護職にも極度の緊張を伴うことから、介護職自身の精神的なケアも必要になる。看取りのケアについての話合いを行うことで、看取りの問題点を再認識して、職員間の連携も深まる。
バイステック(Biestek, F.)の7 原則を介護場面に適用したときの記述として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
介護福祉職が利用者とコミュニケーションを図るときの基本として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
利用者と家族が対立しているとき,介護福祉職の初期の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
Hさん(80 歳,女性)は,介護老人福祉施設に入所している。アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断されており,複数の話題や複雑な内容を理解することは困難である。いつも同じ話を繰り返している。
Hさんが同じ話を繰り返すときの介護福祉職のかかわり方として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
Hさんはアルツハイマー型認知症であり、記憶力、理解力、判断力が低下していることに留意し、Hさんが同じ話を繰り返していても介護福祉職はそれに合わせるように努めなければならない。Hさんにきちんとした話をするように求めたり、話を中断すると、Hさんが混乱をきたす恐れがある。
行動・心理症状(BPSD)のある認知症(dementia)の人への介護福祉職の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
BPSDには様々な症状があるが、励ましや説得、指示や強制などはかえって利用者の混乱を招き、不適切である。利用者に対しては、受容する態度が好ましく、関りを少なくするのではなく、過度な関りを減らし、見守りを続けることが重要である。
介護福祉職が行う報告に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
介護福祉職が行う報告では、まず、結論を述べてから状況を説明することで、問題点がより明確になる。報告は客観的事実を中心に、抽象的ではなく具体的な内容を報告する。また、報告は、指示者に行うことが原則である。
【 4 】
すべて報告内容として不適切ではないが、最も重要な報告は、家族からの苦情が発生しているという事実である。苦情を受けた事実を上司に報告することで、問題解決への対応が始まる。
その後,J介護福祉職は上司に,家族への対応方法について相談した。上司のJ介護福祉職への助言として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
利用者を中心において考える態度、上司が共に考える姿勢が重要といえる。
生活に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
介護保険の給付対象となる住宅改修として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 3 】
介護保険における住宅改修の対象となるのは、下記の6種類となっている。
トイレの環境整備として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
電気かみそりを使ったひげそりの方法として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
電気カミソリでのひげそりは、ひげが固いほうがそりやすく、皮膚に軽く直角に当てて、ひげを逆立てるようにひげの流れと反対にそるとよい。蒸しタオルを当てると、毛穴を開かせるとともに、水分でひげを膨張させる効果もある。顎の下などは、皮膚を寄せるようにするのではなく、軽く当ててそるとよい。
介護が必要な利用者の口腔ケアの方法として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
右片麻痺の利用者がベッドから立位になるときの介護方法として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
ボディメカニクスの基本原則に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
視覚障害のある利用者の歩行介助をするときに,利用者に介護者のからだを握ってもらう基本的部位として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
介護者は利用者の半歩先の道路側を歩き、利用者には介護者の肘の部分を握ってもらう。
Lさん(83 歳,女性)は,誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)の既往があり,要介護2 の判定を受けている。週2 回,通所リハビリテーションを利用している。今日,通所リハビリテーションに来たLさんは,提供された食事をほとんど食べていない。食事以外に摂取している水分は,1日200~300 ml だという。Lさんの手の甲の皮膚をつまむと,つまんだ形がそのまま残った。尿量も少なく,尿の色は濃い黄色であった。
Lさんへの対応として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
Lさんは食事をほとんど食べず、水分の摂取量も少ないことなどから、水分補給が必要と考えられる。ただし、誤嚥性肺炎の既往があるので、飲み込みやすいゼリーを勧めるのが適切である。コーヒーには利尿作用があり、消化器に刺激が強いことから不適切である。
介護が必要な利用者の状況に応じた食事の提供に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
食品の凝固に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 2 】
入浴介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
おむつ交換時に配慮することとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
機能性尿失禁がある利用者の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
Mさん(77 歳,女性)は一人暮らしである。半年前に転倒し,1か月間入院した。退院後は自宅にこもるようになり,週1 回の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用するようになった。ある朝,訪問介護事業所に,別居の長男から,「母が悪質商法の被害に遭っているようです」と連絡があった。訪問販売で3 か月間に高価な和服を次々に買っていて,Mさん名義の預金が100 万円近く減っているという。長男は,「ほかにも買っているかもしれませんから,母の部屋を探してください。買った和服は着る機会もないので,クーリング・オフをさせます」と言い,すぐにでも手続きをとりたい様子である。
この日訪問する訪問介護員(ホームヘルパー)の最初の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
長男からの情報だけで悪質商法の被害にあっているとは断定できない。まず、本人に事実確認をすることが必要である。
片麻痺のある利用者が着脱できる衣服を選択するときの助言として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
2013 年(平成25 年)の「家計調査」(総務省統計局)における高齢単身無職世帯の家計収支に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
平成25年家計調査では、高齢単身無職世帯の家計収支を見ると、1か月の実収入は123,308円で、そのうち社会保障給付が114.415円と92.8%を占めている。支出の内訳は、食料、交際費、教養娯楽・住居、光熱・水道費の順となっており、可処分所得は111,175円であった。また、消費支出144,820円、非消費支出12,138円となっており、月々の不足分は33,645円であった。
安眠のための介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
Aさん(80 歳,男性)は,自宅で妻と二人暮らしである。糖尿病(diabetesmellitus)で通院していた。2 年前,肺がん(lung cancer)が発見され,抗がん剤による治療を行っていたが,数か月前から効果が少なくなり中止した。骨転移(bonemetastasis)による痛みがあり,麻薬性鎮痛剤を使用している。Aさんは,「できるだけ家で暮らしたい」と希望している。寝ていることが多いが,トイレには伝い歩きで行くことができる。食欲はなく,食事を残すことが多い。妻は訪問介護員(ホームヘルパー)にAさんの日常生活について不安を訴えた。
妻への訪問介護員(ホームヘルパー)の助言として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
Aさんは抗がん剤治療を中止している状態であり、本人の希望を尊重して、できるだけ安らかな生活を送れるようにする工夫が望ましい。Aさんは、伝い歩きでトイレに行くことができるので、ポータブルトイレは使わず、無理のないように動くようにするのがよい。鎮痛剤について助言をするなど、ホームヘルパーが独断で医療に関する発言をしてはならない。
介護老人福祉施設で臨終期にある人の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。
【 4 】
アセスメント(assessment)に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
アセスメントとは、介護過程の第一段階において、利用者のニーズを正しく知るために行われる評価・査定のことである。今の活動の分析、これからできそうな活動の予測、利用者が嫌がることの検討も行う必要がある。アセスメントに関しては、広く多職種からの情報も検討しなければならない。
Bさん(80 歳,女性)はアパートの3 階に一人で暮らしている。アパートにはエレベーターはない。5 年前,階段で転倒し,右大腿骨頭置換術を行った。現在,歩行には問題がない。社交的であったが,最近,外出の回数が減った。友人が転んで大けがをしたこともあり,「転びそうで怖い」と言っている。
Bさんへの生活支援の課題として,最も優先すべきものを1 つ選びなさい。
【 2 】
選択肢はどれも生活支援の課題といえるが、最も優先されるべきものは、Bさん自ら「転びそうで怖い」という「転倒の不安」に対する支援である。
C さん(83 歳, 女性)は, アルツハイマー型認知症(dementia of theAlzheimer’s type)で,介護老人保健施設に入所している。最近,もの盗られ妄想がひどくなり,「時計がない」「金の時計だから盗まれた」「嫁が盗んだに違いない」と言い,週末に訪れる長男の妻のDさんに対して大声で,「返して」と言っている。
Cさんへの介護目標として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
介護計画に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
介護計画は、過去の成功体験にとらわれず、実現可能な目標をもって日常的な支援方法を計画しなければならない。また、計画作成に際しては必ずアセスメントを行わなければならない。
訪問介護員(ホームヘルパー)が介護計画に基づいて,いつものようにEさん(80 歳,男性)に,「一緒に洗濯物を干しましょう」と声をかけた。するとEさんが,「どうしてそんなことやらないといけないんだ」と大声をあげた。このようなことが何回も続いた。
この場面の訪問介護員(ホームヘルパー)のアセスメント(assessment)として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
介護過程の評価の実施に責任を持つものとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
介護過程において、実際に介護サービスを行うのは介護福祉職である。医療行為そのものに関する責任は、医療関係者が持つが、介護過程の評価の実施には、介護福祉職が責任を持つ。
Fさんの主観的情報を得る方法として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 2 】
居宅介護サービス計画の変更に際しては、推測ではなく、利用者本人の意思をきちんと確認して、できる限り本人の希望に沿ったサービス計画にすることが望ましい。体重測定、食事摂取量の確認は、サービス計画の変更時だけでなく、普段から留意しなければならない事項である。
【 4 】
A君は,積み木を飛行機に見立ててB君と遊んでいた。大人がA君とB君の目の前で,おやつのジュースを一人150 ml ずつになるように計った。しかし,同じ大きさのコップがなかったので,それぞれ形の違うコップに入れて与えた。A君にジュースを入れたコップを渡したところ,A君は,「B君の方が量が多い」と言って泣き出した。
ピアジェ(Piaget, J.)によるA君の認知発達段階として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
スイスの心理学者ピアジェの発達段階説では、子供の発達段階を次の4つに分けている。
プロダクティブ・エイジング(productive aging)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
老年期の精神疾患(mental disease)と精神症状に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
死別直後の遺族の心理に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
設問の通り
脱水時の状態として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
褥瘡の発生部位として,最も頻度の高いものを1 つ選びなさい。
【 3 】
横臥位で体重がかかりやすい仙骨部は、最も褥瘡ができやすい。
高齢者の肺炎(pneumonia)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
【 5 】
パーキンソン病(Parkinson disease)に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 2 】
イギリスの心理学者キットウッド(Kitwood, T.)が提唱した,「パーソン・センタード・ケア(person-centred care)」の考え方として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
パーソン・センタード・ケアとは、認知症ケアの考え方で、医療の観点からだけではなく、個々の認知症の「人」に着目したケアを提唱したものである。認知症の人を奇異な行動をする「特別な人」と見るものではなく、「その人らしさ」に着目するものである。
認知症高齢者の日常生活自立度判定基準「ランクⅢ」の内容として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
認知症高齢者の日常生活自立度判定基準を下表に示す。
認知症(dementia)と比較した場合のせん妄(delirium)の特徴として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 5 】
早期発見で改善が可能な認知症(dementia)として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
正常圧水頭症は、髄液が、脳室に溜まり、周りを圧迫することにより起きるものである。歩行障害、物忘れなどの症状があるが、標準的な手術により治療することができる。
認知症の行動・心理症状(BPSD)に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 3 】
認知症の症状は、中核症状と周辺症状(行動・心理症状)がある。周辺症状には、徘徊、せん妄、抑うつ、興奮、睡眠障害、妄想などがある。
認知症(dementia)による実行機能障害に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
実効機能とは、「目的を持った一連の行動を自立して有効に成し遂げるために必要な機能」であり、実効機能障害とは、行動するための段取りが取れず、実行できない障害である。
前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の人によく見られる症状に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
前頭側頭型認知症の症状には、ルールを守ったり、他人への配慮ができなくなり、周りを無視する自分勝手な行動をするようになる。また、こだわりが強くなり、毎日同じ時間に同じ行動をするといった症状がみられる。
ふりかけをかけたご飯を,「アリがたかっているから食べられない」と訴えるレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の人への対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
レビー小体型認知症では、発症初期から、しばしば幻覚、幻視が現れる。幻視への適切な対処方法は利用者の状況によって異なるが、「虫が見える」などで、怖がっている、興奮している場合には否定しないで、十分に話を聞いてあげることが適切といえる。
認知症サポーターに関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
Cさん(83 歳,女性)は,昨年,夫を亡くしてから一人暮らしをしている。ここ半年ほど自宅に閉じこもっていることが多く,他者との交流が減っている。一人息子は,他県で家庭を築いている。以前,夫が利用していた通所介護(デイサービス)事業所に,ある日,Cさんから次のような電話が入った。「物忘れが多くなり,心配になって受診したところ軽度認知障害(mild cognitive impairment)だと言われた。認知症(dementia)で判断ができなくなる前に,いろいろ整理しておきたい。夫も先に逝っていることだし,運命を静かに受け入れようと思う」
電話を受けた介護福祉職の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
Cさんからの電話を受けた通所介護事業所は、現在、Cさんの介護サービスは行っていないと思われ、状況を詳しく把握しないままでのアドバイスは慎まなければならない。まずは、Cさんの地域にある地域包括支援センターを紹介して相談をすることを勧めることが適切といえる。
身体障害の種類とその状態の組合わせとして,適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
呼吸器機能障害とは、肺や気管支などの機能障害であり、身体内部の臓器の障害である内部障害とは密接な関係がある。
ノーマライゼーション(normalization)の理念に通じる制度や事業に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
統合失調症(schizophrenia)の陰性症状に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 1 】
統合失調症の症状には、主に陽性症状と陰性症状があるが、陰性症状としては、感情の減退、思考能力の低下、コミュニケーションへの支障などがあげられる。幻覚や妄想、考えがまとまらないことなどは陽性症状に当たる。
高次脳機能障害(higher brain dysfunction)の原因疾患として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 5 】
病気やケガなどにより脳に損傷を受けた場合には、損傷した部分により様々な障害が起きる。高次脳機能障害とは、言語・思考・記憶・行為・学習・注意に起きた障害である。脳腫瘍、脳梗塞、脳炎などが原因疾患として挙げられる。
知的障害者に対する支援方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の人の関節保護の方法として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 4 】
適応機制の1 つである「昇華」に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 5 】
私たちの心には、心身の緊張や不安・悩みなどの不快な感情をやわらげ、心理的な安定を保とうとする働きがある。これを適応機制という。
上肢リンパ浮腫のある人が日常生活で心がけることとして,適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
リンパ浮腫とは、リンパが血液中に戻らず、細胞と細胞の間に溜まってしまうものである。腕や足に腫れやむくみが現れる。日常生活では、体に負担をかけないようにするとともに、けがをしないように注意が必要である。血圧測定は非患側で行う。
Dさん(38 歳,女性)は,知的障害があり,障害者支援施設で生活介護を受けながら生活している。ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)は自立しているが,家事や金銭管理に援助が必要な状況である。家族から経済的・精神的支援は期待できない。ある日,Dさんから,「仕事はできないけれど,ここから出て暮らしてみたい」という希望があり,検討することになった。
Dさんの地域生活を実現するための支援として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 1 】
問題96 Eさん(35 歳,女性)は,出産時に脳出血(cerebral hemorrhage)を起こした。現在は,片麻痺で車いすを利用し,高次脳機能障害(higher brain dysfunction)による注意障害を持ちながら,乳児を育てている。このようなEさんに対して,多職種による支援が行われることになった。
Eさんにかかわる専門職とその支援の内容として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 2 】
記憶に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 2 】
関節運動とその主動作筋(主として働く筋肉)の組合わせとして,正しいものを1 つ選びなさい。
【 3 】
糖尿病(diabetes mellitus)のある人の身支度の介護で,異変の有無について特に観察すべき部位として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 5 】
糖尿病になると、末梢神経に血液を運ぶ毛細血管が損傷を受けることから自律神経や感覚・運動をつかさどる神経に障害が現れる。とくに足の末端などに、足のしびれ、指先の痛み、足がつる、こむら返りが起きやすい、感覚が鈍る、傷が治りにくいなどの症状が現れる。利用者の身支度の際には、毛髪、顔、手指などと異なり、普段は注視することの少ない足・指は、注意深く観察する必要がある。
廃用症候群(disuse syndrome)として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
廃用症候群とは、寝たきりなど、安静が続いたり、活動性が低下することにより生じるものである。
誤嚥を防止している部位として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 3 】
喉頭蓋とは、喉頭の上縁部分で、嚥下時に気管に蓋をする働きをして誤嚥を防止している。
食事のたんぱく質制限が必要な疾患として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 2 】
入浴による静水圧の直接的な作用として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
静止している水中において働く圧力が静水圧である。入浴時にはお湯の水圧が全身にかかることで、血液やリンパの流れをよくして、肝臓や脾臓の機能を活発にする効果がある。選択肢のなかでは、3.が最も適切である。
弛緩性便秘の原因として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 1 】
多尿の原因として,正しいものを1 つ選びなさい。
【 5 】
睡眠に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 5 】
睡眠障害に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【 4 】
Fさん(72 歳,男性)は数か月前から食欲不振があり,体重も減少した。市内の総合病院を受診したところ,末期の胃がん(gastric cancer)と診断され,緩和医療を受けることを勧められた。
Fさんの今の心情を,キューブラー・ロス(Kubler-Ross, E.)の提唱した心理過程の第1 段階に当てはめた表現として,適切なものを1 つ選びなさい。
【 3 】
キューブラー・ロスは、死の需要のプロセスである「死の5段階説」と唱えた。
【 4 】
【 4 】
道路交通法の改正によって、一定の病気症状があり、車の運転に支障を及ぼす可能性のあるものが、免許の取得や更新時に病状を虚偽申告した場合に罰則が設けられた。また、病気の症状がある患者の診断結果を公安委員会に届け出ることができるようになった。さらに、交通事故を起こした運転者が一定の病気に該当すると疑われる場合は、専門医の診断による取消処分を待たずに、暫定的な免許の停止措置ができるようになった。運転免許センターなどでは、認知症等に関する運転免許の相談を受け付けており、警察署に相談をすることが適切である。
【 1 】
【 5 】
【 3 】
地域の住民からJさんを見かけたという連絡が入っており、早急にJさんを保護する必要があるが、最も素早く対応できるのは地域のネットワークに協力を依頼することである。
【 3 】
徘徊には何らかの原因があり、Jさんに注意をしたり、指示をしても逆効果となる場合がある。部屋に閉じ込めるのではなく、安全が確保できる範囲で自由に歩くことも症状の緩和につながる。Jさんに対しては、トイレの時間を決めて誘導したり、散歩をするなど、生活リズムを見直すことが適切である。
【 3 】
Kさんは失明したことによる悩みを抱えており、励ましは逆効果ともなりかねない。また、障害者スポーツに取り組むこともKさんの状況では困難と考えられる。視覚障害者の集いに参加して、悩みを共有して励ましあう仲間ができることで、Kさんの心が開かれる可能性がある。
【 1 】
【 5 】
ハーネスとは盲導犬が体につける白い胴輪であり、盲導犬が仕事中であることを示している。盲導犬がハーネスを付けているときは、盲導犬が混乱しないように、声をかけたり、合図をしたり、食べ物を与えたりしてはならない。しかし、状況に応じて視覚障害者に話しかけることまで避ける必要はない。
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