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第1問
Aちゃん(1歳3か月)は、父親に抱かれて散歩中である。前方から父親の友人がやってきて、父親がにこやかに友人と話をしていると、Aちゃんは父親にしがみつき、父親の顔と父親の友人の顔を交互に見ている。しばらくすると、Aちゃんは緊張が解けた様子で、友人が立ち去るときには少し笑顔を見せた。
Aちゃんの様子を説明する用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 3か月微笑
  2. 社会的参照
  3. クーイング
  4. 自己中心性
  5. 二項関係
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問題

答え

【  】

解説

問題

Aさん(78歳、女性、要介護3)は、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。72歳から人工透析を受けている。透析を始めた頃から死を意識するようになり、延命治療を選択する意思決定の計画書を作成していた。しかし、最近では、最期の時を自宅で静かに過ごしたいと思い、以前の計画のままでよいか気持ちに迷いが出てきたので、訪問介護(ホームヘルプサービス)のサービス提供責任者に相談した。
サービス提供責任者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「この計画書は、医療職が作成するものですよ」
  2. 「一度作成した計画書は、個人の意向で変更するのは難しいですよ」
  3. 「意思確認のための話合いは、何度でもできますよ」
  4. 「そんなに心配なら、特別養護老人ホームに入所できますよ」
  5. 「この計画書は、在宅ではなく病院での治療を想定したものですよ」
答え

【 3 】

解説

延命治療を選択する意思決定の計画書においては、自己決定の原則に基づき、本人の意向が最も重視されることになる。

  1. 迷っているAさんの意向を無視した対応である。
  2. Aさんと医療・ケアチームとの意思確認のための話合いは繰り返し行うことができる。
  3. Aさんの迷いを受け止めた対応である。
  4. Aさんは最期の時を自宅で静かに過ごしたいと思っており、Aさんの意向を無視した対応である。
  5. 計画書は、病院での治療だけを想定したものではなく、在宅医療・介護の現場でも活用できるものである。

問題

利用者の意思を代弁することを表す用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. インフォームドコンセント(informedconsent)
  2. ストレングス(strength)
  3. パターナリズム(paternalism)
  4. エンパワメント(empowerment)
  5. アドボカシー(advocacy)
答え

【 5 】

解説

  1. インフォームドコンセントとは、「医師と患者との十分な情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念である。 医師が説明をし、同意を得ること。 特に、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け十分理解した上で、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意することである。
  2. ストレングスとは、強さを意味する言葉であり、利用者が本来もっている能力や意欲、 関心等のことである。
  3. パターナリズムとは、強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援することをいう。
  4. エンパワメントとは、自分自身の本来の力を取り戻し、自らの生活や環境をよりよくコントロールする力を獲得していくことである。
  5. アドボカシーとは、権利擁護を意味する言葉であり、自らの権利やニーズを自分で主張することが困難な人の意思を代弁することである。

問題

他者とのコミュニケーションを通した自己覚知として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 自己の弱みより強みを重視する。
  2. 自己の感情の動きとその背景を洞察する。
  3. 自己の行動を主観的に分析する。
  4. 自己の私生活を打ち明ける。
  5. 自己の価値観を他者に合わせる。
答え

【 2 】

解説

自己覚知とは、自分のことを自分で自覚するということである。

  1. 弱みも重視する必要がある。
  2. 適切である
  3. 自己覚知とは、自己の行動を客観的に分析することである。
  4. 選択肢は、自己開示に関する記述である。
  5. 自己覚知は、自己の価値観を他者に合わせることではない。

問題

高齢者とのコミュニケーションにおける配慮として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 相手と視線が合わせられる位置で話す。
  2. 相手には座ってもらい、自分は立ったまま話す。
  3. 初対面のときから相手と密着した距離で話す。
  4. 相手の表情があまり見えない薄暗い場所で話す。
  5. たくさんの人がいる、にぎやかな場所で話す。
答え

【 1 】

解説

  1. 相手と視線が合わせられる位置で話すと、互いが表情を確認でき、相手の意思や感情が把握しやすくなる。
  2. 相手を見下ろしてしまうため、 相手に威圧感を与えてしまう。
  3. 初対面では、適度な距離感で対応することが求められる。
  4. 互いの表情が確認できる場所で話すことで、互いが表情を確認でき、相手の意思や感情が把握しやすくなる。
  5. 高齢者は聴覚が低下していることが多く、にぎやかな場所では相手の声が聞き取れない可能性が考えられる。

問題

地域包括ケアシステムでの自助・互助・共助・公助に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 自助は、公的扶助を利用して、自ら生活を維持することをいう。
  2. 互助は、社会保険のように制度化された相互扶助をいう。
  3. 共助は、社会保障制度に含まれない。
  4. 共助は、近隣住民同士の支え合いをいう。
  5. 公助は、自助・互助・共助では対応できない生活困窮等に対応する。
答え

【 5 】

解説

  1. 自助は、自ら働いて得たお金または自らの年金収入等で、生活を支えることである。
  2. 互助は、近隣住民同士の支え合いやボランティアなどの相互扶助のことである。
  3. 社会保障制度には、社会扶助制度(公助)と社会保険制度(共助)の両方が含まれる。
  4. 共助は、社会保険のように制度化された相互扶助のことである。
  5. 選択肢の通り

問題

「働き方改革」の考え方に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
(注)ここでいう「働き方改革」とは、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」に基づく諸施策の実施のことである。

  1. 長時間労働は日本社会の特質で、時間外労働の限度の設定は困難である。
  2. 有給休暇の取得よりも、働くことが優先される。
  3. 働く人々のニーズに応じた、多様な働き方を選択できる社会の実現を図る。
  4. 正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇の格差が存在することは、当然である。
  5. 「働き方改革」は、中小企業は対象でない。
答え

【 3 】

解説

  1. 時間外労働の上限が設定された。
  2. 年次有給休暇の取得が義務付けられた。
  3. 適切である
  4. 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保として、不合理な待遇差を解消するための規定の整備、労働者に対する待遇に関する説明義務の強化などが行われた。
  5. 中小企業も対象となる。

問題

Bさん(80歳、女性、要介護1)は、身寄りがなく一人暮らしをしている。老齢基礎年金で暮らしてきたが、貯金が少なくなり、生活が苦しくなってきた。このため2万円の家賃支払いも困難になり、通所介護事業所のC生活相談員に、費用がかかる通所介護(デイサービス)の利用をやめたいと言ってきた。
C生活相談員の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、通所介護(デイサービス)の利用中止を依頼する。
  2. 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、サービス担当者会議で利用中止の検討を依頼する。
  3. 福祉事務所に相談するように助言する。
  4. これまでどおりの利用を説得する。
  5. 無料で利用できる地域の通所型サービスを探す。
答え

【 3 】

解説

  1. Bさんが通所介護の利用が継続できるよう、Bさんの生活の困窮という課題を解決するための検討を依頼することが求められる。
  2. 1.の解説と同じ
  3. 福祉事務所は、福祉六法(生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、 老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法)に定める援護、育成または更生の措置に関する事務を司る社会福祉行政機関であり、生活に困窮しているBさんの場合、生活保護法の介護扶助を受けることで、通所介護を継続して利用することなどが考えられる。
  4. Bさんの意図を無視した対応である。
  5. Bさんの利用するサービスの変更を検討するのは、生活相談員の業務内容ではない。

問題

2015年度(平成27年度)以降の社会保障の財政に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 後期高齢者医療制度の財源で最も割合が大きいものは、後期高齢者の保険料である。
  2. 社会保障給付費の財源では、税の占める割合が最も大きい。
  3. 生活保護費の財源内訳は、社会保険料と税である。
  4. 国の一般会計予算に占める社会保障関係費の割合は、30%を超えている。
  5. 社会保障給付費の給付額では、医療費の構成割合が最も大きい。
答え

【 4 】

解説

  1. 後期高齢者医療制度の財源の割合は、公費:約5割、後期高齢者の保険料:約1割、後期高齢者以外の保険料:約4割である。
  2. 社会保障給付費の財源では、社会保険料の占める割合が最も大きい。
  3. 生活保護費の財源はすべて税である。
  4. 適切である
  5. 社会保障給付費の給付額では、年金の構成割合が最も大きい。

問題

介護保険制度の被保険者に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 加入は任意である。
  2. 第一号被保険者は、65歳以上の者である。
  3. 第二号被保険者は、20歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
  4. 第一号被保険者の保険料は、都道府県が徴収する。
  5. 第二号被保険者の保険料は、国が徴収する。
答え

【 2 】

解説

  1. 加入は強制である。
  2. 適切である
  3. 第二号被保険者は、40歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
  4. 第一号被保険者の保険料は、市町村が徴収する。
  5. 第二号被保険者の保険料は、医療保険者が医療保険料と一緒に徴収する。

問題

介護予防・日常生活支援総合事業に含まれる事業として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 家族介護支援事業
  2. 予防給付
  3. 介護給付
  4. 権利擁護事業
  5. 第一号訪問事業(訪問型サービス)
答え

【 5 】

解説

解答の通り

問題

障害福祉計画に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 厚生労働大臣は基本的な指針を定めなければならない。
  2. 都道府県による策定は努力義務である。
  3. 市町村による策定は努力義務である。
  4. 障害児福祉計画とは計画期間が異なっている。
  5. 文化芸術活動・スポーツの振興についての目標設定をしなければならない。
答え

【 1 】

解説

  1. 選択肢の通り
  2. 都道府県による策定は義務である。
  3. 市町村による策定は義務である。
  4. 市町村・都道府県障害福祉計画は、市町村・都道府県障害児福祉計画と一体のものとして作成することができるとしている。
  5. 文化芸術活動・スポーツの振興についての目標設定は、障害者基本計画で設定される。

問題

Dさん(60歳、女性)は、交通事故で下肢に障害が生じた。現在、入院中のDさんは退院後、在宅での生活を続けるために、「障害者総合支援法」の障害福祉サービス(居宅介護)の利用を希望している。
Dさんが障害福祉サービス(居宅介護)を利用するための最初の手続きとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

  1. 地域包括支援センターに相談する。
  2. 医師の診断書を居住する市町村に提出する。
  3. 障害福祉サービス(居宅介護)を提供している事業所と契約する。
  4. 居住する市町村の審査会に、障害福祉サービス(居宅介護)の利用を申し出る。
  5. 居住する市町村の担当窓口に、障害福祉サービス(居宅介護)の支給申請をする。
答え

【 5 】

解説

  1. 地域包括支援センターは、介護保険法で定められた、地域において医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」であり、適切ではない。
  2. 提出するのは医師の診断書ではなく、「主治医の意見書」である。また、提出は市町村への申請後に行うため、最初の手続きではない。
  3. 最初の手続きではない。
  4. 審査会は、障害支援区分の認定を行う二次判定を行うものであり、支給申請をする場所ではない。
  5. 適切である

問題

2018年度(平成30年度)に創設された共生型サービスの対象となるサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 訪問看護
  2. 共同生活援助(グループホーム)
  3. 同行援護
  4. 通所介護(デイサービス)
  5. 通所リハビリテーション
答え

【 4 】

解説

主な共生型サービスは以下になる。

  • ホームヘルプサービス
  • デイサービス
  • ショートステイ

問題

自閉症(autism)のEさん(22歳、男性、障害支援区分5)は、就労支援施設に通所している。こだわりが強く、毎月購入している雑誌を処分するとパニックになってしまう。
「障害者虐待防止法」の視点を踏まえて、Eさんの気持ちが安定するように、施設の介護福祉職がEさんにかける言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。

  1. 「決まりですから捨てますよ」
  2. 「読みたい雑誌はとっておきましょう」
  3. 「古紙として再生利用しますからね」
  4. 「Eさんにこの雑誌をあげるわけにはいかないんですよ」
  5. 「次の新しい雑誌がきますよ」
答え

【 2 】

解説

  1. パニックを起こす要因となるため、適切ではない。
  2. 適切である
  3. 雑誌を処分することを伝えることと同じであり、パニックを起こす要因となるため、適切ではない。
  4. 雑誌に強いこだわりのあるEさんの気持ちを否定する声掛けである。
  5. Eさんの気持ちを安定させるには、雑誌を処分しないという言葉をかけることが必要であり、選択肢の内容では、処分についてわからないため、適切ではない。

問題

成年後見制度に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
(注)「2018年(平成30年)の全国統計」とは、「成年後見関係事件の概況-平成30年1月~12月-」(平成31年3月最高裁判所事務総局家庭局)のことである。

  1. 「2018年(平成30年)の全国統計」によれば、補助、保佐、後見のうち、最も多い申立ては後見である。
  2. 「2018年(平成30年)の全国統計」によれば、親族後見人が7割を占めている。
  3. 成年後見人は、施設入所の契約だけでなく介護も行う。
  4. 任意後見制度では、候補者の中から家庭裁判所が成年後見人を選任する。
  5. 成年後見制度利用支援事業では、成年後見人への報酬は支払えない。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 親族後見人の割合は、約2割である。
  3. 介護は行わない。
  4. 家庭裁判所が選任するのは、任意後見監督人である。任意後見制度では本人が成年後見人を選任する。
  5. 成年後見制度利用支援事業では、成年後見制度を利用するにあたって費用を負担することが困難な人に対して、審判の申立てにかかる費用および後見人等への報酬の助成を行っている。

問題

生活保護法における補足性の原理の説明として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 国の責任において保護を行う。
  2. 全ての国民に無差別平等な保護を行う。
  3. 健康で文化的な生活を維持できる保護を行う。
  4. 資産・能力等を活用した上で保護を行う。
  5. 個人または世帯の必要に応じて保護を行う。
答え

【 4 】

解説

  1. 国家責任の原理の説明である。
  2. 無差別平等の原理の説明である。
  3. 最低生活保障の原理の説明である。
  4. 適切である
  5. 世帯単位の原則の説明である。

問題

Fさん(72歳、女性、要介護2)は、中等度の認知症(dementia)があり、自宅で夫と生活している。ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、夫が散乱したコーヒー豆を片づけていた。Fさんは、「わからなくなっちゃった」と言っていた。訪問介護員(ホームヘルパー)が夫に事情を聞くと、「今も日課でコーヒーを豆から挽いて入れてくれるんだが、最近は失敗することが多くなって、失敗すると自信を失ってしまうしね。でも、毎朝、『コーヒーを入れなくちゃ』と言うんだ」と寂しそうに話した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の夫への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「そばにいて、Fさんと一緒にコーヒーを入れてはどうですか」
  2. 「Fさんと一緒に、喫茶店にコーヒーを飲みに行ってはどうですか」
  3. 「おいしいコーヒーを買ってきて二人で飲んではどうですか」
  4. 「私がFさんからコーヒーの入れ方を教えてもらいましょうか」
  5. 「新しいコーヒーメーカーを買ってはどうですか」
答え

【 1 】

解説

  1. 失敗が続き、自信をなくしてしまうことが考えられるため、夫がそばで見守る必要がある。
  2. Fさんは、コーヒーを豆から挽いて入れることを日課としていたので、できる限り、 これまでの日課を続けられるように支援することが望ましい。
  3. 2.の解説と同じ
  4. Fさんは、「わからなくなっちゃった」と言っており、このような状態のFさんにコーヒーの入れ方を教えてもらうことは、Fさんを混乱させてしまう。
  5. Fさんには中等度の認知症があり、新しいコーヒーメーカーの使い方を覚えることは難しい。

問題

Gさん(80歳、女性、要介護3)は、脳卒中(stroke)の後遺症により左片麻痺があり、からだを思うようにコントロールができず、ふらつきが見られる。以前は、2週間に一度は美容院で長い髪をセットしてもらい、俳句教室に行くのを楽しみにしていた。病気になってからは落ち込むことが増え、介護が必要になったため、介護老人福祉施設に入所した。
ノーマライゼーション(normalization)の考え方を踏まえた、Gさんへの生活支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 洗髪しやすいように、長い髪のカットを勧める。
  2. 共同生活のため、夕食は施設の時間に合わせてもらう。
  3. 落ち込んでいるため、居室での生活を中心に過ごしてもらう。
  4. おしゃれをして、施設の俳句クラブに参加するように勧める。
  5. 転倒予防のため、車いすを使用してもらう。
答え

【 4 】

解説

  1. 2週間に一度は美容院で長い髪をセットしてもらっていたことから、Gさんは長い髪を大切にしていると考えられる。洗髪しやすいように、長い髪のカットを勧めることは、Gさんの気持ちをを尊重した支援とはいえない。
  2. 可能な限り本人の要望に沿った時間に食事を提供できるように工夫する必要がある。
  3. 「俳句教室に行くのを楽しみにしていた」ことから、社交的なー面がうかがえることを考え、居室で―人で過こす時間を少なくし、他者との交流の時間を増やすような支援が望まれる。。
  4. 適切である
  5. 「からだを思うようにコントロールができず、ふらつきが見られる」とあるが、車いすを利用しなければならない状態かどうかはわからないため、転倒予防のために車いすを使用してもらうことは、最も適切とはいえない。

問題

ICF(InternationalClassificationofFunctioning、DisabilityandHealth:国際生活機能分類)の視点に基づく環境因子と心身機能の関連を表す記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 電気スタンドをつけて、読書を楽しむ。
  2. 車いすを使用して、美術館に行く。
  3. 聴力が低下すると、コミュニケーションがうまくとれない。
  4. ストレスが溜まると、活力が低下する。
  5. 床面の性状が柔らかいと、バランスを崩す。
答え

【 5 】

解説

  1. 電気スタンドをつけて=環境因子、読書を楽しむ=活動・参加
  2. 車いすを使用して=環境因子、美術館に行く=活動・参加
  3. 聴力が低下すると=身体機能、コミユニケーションがうまくとれない=活動・参加
  4. ストレスが溜まると=健康状態、活力が低下する=心身機能
  5. 床面の性状が柔らかいと=環境因子、バランスを崩す=心身機能

問題

Hさん(80歳、女性、要介護1)は、アルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)である。20年前に夫が亡くなった後は、ずっと一人暮らしをしている。これまでの生活を続けていきたいので、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することにした。
訪問介護員(ホームヘルパー)のHさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. Hさんの意向を確認して、今までどおり畳で布団の使用を継続した。
  2. 入浴後、手ぬぐいで体を拭いていたが、バスタオルに変更した。
  3. 訪問介護員(ホームヘルパー)の判断で、食事の前にエプロンをつけた。
  4. 整理整頓のために、壁に立てかけてあった掃除機を押し入れに片づけた。
  5. Hさんの気持ちを切り替えるために、家具の配置を換えた。
答え

【 1 】

解説

  1. 起き上がり動作や身体機能に問題がなければ、これまでの生活を続けていきたいというHさんの意思を尊重することにつながる。
  2. これまでの生活を続けていきたいというHさんの意思を尊重していない対応である。
  3. 2.の解説と同じ
  4. 整理整頓の考え方は個人で異なり、片づける必要がある場合であっても、必ずHさんに説明し、 同意を得なければならない。
  5. Hさんは、気持ちを切り替えることではなく、これまでの生活を続けることを希望している。

問題

「平成30年版高齢社会白書(」内閣府)で示された65歳以上の者の家庭内事故の発生割合が最も高い場所(屋内)として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 階段
  2. 台所・食堂
  3. 風呂場
  4. トイレ
  5. 居室
答え

【 5 】

解説

解答の通り

問題

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)での介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. テレビのニュースを見て、新しい出来事を覚えてもらう。
  2. 利用者それぞれの要求には応えられないので、同じ日課で過ごしてもらう。
  3. 利用者の、現在よりも過去の身体的・精神的状態の把握が優先される。
  4. 利用者の、なじみのある人や店との関係は継続していく。
  5. 環境に慣れるまでは、車いすでの移動を勧める。
答え

【 4 】

解説

  1. 認知症の症状の1つに、記憶障害があり、新しいことの記銘が困難であることが多いため、適切ではない。
  2. 可能な限り自分の生活リズムで自立した日常生活を送れるように介護していく。
  3. 認知症のある利用者の過去の生活歴や過去の身体的・精神的状態はもちろん、現在の身体的・精神的状態を把握し、現在有する能力を踏まえた介護が求められる。
  4. 適切である
  5. 認知症になったからといって、身体機能まで低下するわけではない。

問題

訪問介護事業所のサービス提供責任者の役割に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 利用者の生活課題に沿って、居宅サービス計画書を作成する。
  2. 具体的な援助目標及び援助内容を記載した訪問介護計画書を作成する。
  3. 利用者の要望に応じて、他の事業所との利用調整を行う。
  4. 判断能力が十分でない人に対して、日常的な金銭管理を行う。
  5. 居宅サービス事業者を招集して、サービス担当者会議を開催する。
答え

【 2 】

解説

  1. 居宅サービス計画書を作成するのは、介護支援専門員の役割である。
  2. 適切である
  3. 利用者の要望に応じて他の事業所との利用調整を行うのは、介護支援専門員の役割である。
  4. 判断能力が十分でない人に対して、日常的な金銭管理を行うのは、日常生活自立支援事業における生活支援員の役割である。
  5. 居宅サービス事業者を招集して、サービス担当者会議を開催するのは、介護支援専門員の役割である。

問題

介護の実践における多職種連携に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 医師が多職種連携の中心となる介護実践のことである。
  2. 民生委員やボランティアは、多職種連携のチームから除かれる。
  3. 医療と介護の連携とは、利用者の体調不良時に医療機関を受診させることを指す。
  4. 要介護度の改善を優先して、多職種連携によるケアプランを作成する。
  5. 利用者のケアの方向性に関する情報を共有して、課題の解決に取り組む。
答え

【 5 】

解説

  1. 多職種連携では、対等の立場で協力して共通の目的・目標を目指す。
  2. 民生委員やボランティアも、多職種連携のチームに含まれる。
  3. 医療と介護の連携とは、医療職種・機関と介護職種・機関とが、機能を補完しあえる関係を築くことである。
  4. ケアプランは、利用者のニーズを解決し、利用者の望む暮らしを実現するために作成するものである。要介護度の改善を優先して作成するわけではない。
  5. 適切である

問題

介護福祉職の倫理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 介護の技術が伴わなくても、利用者の要望を最優先に実施した。
  2. 利用者が求めた医行為は、実施が可能である。
  3. 個人情報の取扱いについて、利用者に説明して同意を得た。
  4. 暴力をふるう利用者を自室から出られないようにした。
  5. 業務が忙しかったので、施設の廊下で職員同士の打合せを行った。
答え

【 3 】

解説

  1. 利用者の要望があったとしても、介護の技術が伴わない行為を実施してはいけない。
  2. 介護福祉職は、原則として医行為を行うことができない。
  3. 適切である
  4. 暴力をふるう利用者を自室に閉じ込める行為は、身体拘束に該当する。
  5. 施設の廊下で職員同士の打合せを行うことは、個人情報の漏洩につながるおそれのある行為である。

問題

高齢者介護施設で、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の保菌者が確認されたときの対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 入所者全員の保菌の有無を調べる。
  2. 接触感染予防策を実施する。
  3. 保菌者のレクリエーションへの参加を制限する。
  4. 保菌者は最初に入浴する。
  5. 通常用いられる消毒薬は無効である。
答え

【 2 】

解説

  1. MRSAは保菌しているだけでは健康障害に至ることはなく、入所者全員の保菌の有無を調べる必要はない。
  2. 適切である
  3. レクリエーションへの参加を制限する必要はない。
  4. 保菌者は、最後に入浴するのが望ましい。
  5. MRSAには、通常用いられる消毒薬が有効である。

問題

直面化の技法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 利用者の感情と行動の矛盾点を指摘する。
  2. うなずきやあいづちを用いて、利用者の話を促す。
  3. 利用者が話した内容を、整理して伝える。
  4. 利用者が話した内容を、別の言葉を使って簡潔に返す。
  5. 「はい」や「いいえ」だけで答えられる質問をする。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 選択肢は直面化ではない。傾聴の基本である。
  3. 要約の技法に関する説明である。
  4. 言い換えの技法に関する説明である。
  5. 閉じられた質問に関する説明である。

問題

意欲が低下した人とのコミュニケーションの基本として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。

  1. 考え方を変えるように促す。
  2. 早く元気を出すように励ます。
  3. 意欲が自然に回復するまで待つ。
  4. 意欲低下の背景を考える。
  5. 自己決定してもらうのは避ける。
答え

【 4 】

解説

  1. 意欲低下の原因が本人の考え方にあるとは限らない。
  2. 意欲低下の原因が本人の気持ちのもちよう以外の部分にある場合、介護福祉職からの励ましはプレッシャーになることもある。
  3. 意欲低下が自然に回復するような一時的なものとは限らない。
  4. 適切である
  5. 相手の意欲を高めるためには、本人に選択してもらったり、決定してもらったりするコミュニケーションを心がけ、その人の自己決定を尊重することが大切である。

問題

構音障害のある利用者とのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 閉じられた質問の活用を控える。
  2. 聞き取れないところは、再度言ってもらう。
  3. はっきりと発音するように促す。
  4. 耳元で大きな声で話しかける。
  5. 筆談の活用を控える。
答え

【 2 】

解説

  1. 閉じられた質問とは、「はい」または「いいえ」で答えられる質問であり、構音障害等によりコミュニケー ション機能に障害をきたしている人に効果的である。
  2. 構音障害により正しい発声ができず、話が聞き取れない場合は、わかったふりをせず、聞き取れないところを再度言ってもらうように促し、相手の言葉を正しく理解するように努めることが大切である。
  3. はっきりと発音するように促すと、プレッシャーを与えてしまい、話すことに対して負担を感じさせてしまうおそれがある。
  4. 構音障害は、聴覚に問題があるわけではない。
  5. 筆談は、会話で意思疎通を図ることが困難な場合に用いるコミュニケーション手段である。

問題

視覚障害者とのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 挨拶するときは後ろから声をかける。
  2. 話しかけることは最小限にとどめる。
  3. 聴覚、触覚、嗅覚を活用する。
  4. 声の強弱などの準言語の活用は控える。
  5. 方向を示すときは「あちら」「そちら」と表現する。
答え

【 3 】

解説

  1. 視覚障害者に挨拶をするときは、正面から声をかけることが大切である。
  2. 視覚障害者は、会話をしている相手の声を聞くことによって存在を確認している。その時々の状況に合わせてタイミングよく話しかけることが大切である。
  3. 適切である
  4. 準言語を効果的に活用することが大切である。
  5. 視覚障害者に方向を示すときは、「あちら」「そちら」といった表現を用いると、具体的な情報が伝わらない。

問題

〔事例〕
Jさん(20歳、男性)は、中度の知的障害を伴う自閉症(autism)があり、2か月前から就労継続支援B型事業所を利用している。Jさんは、日常生活に関することは自分の感情を伝えることができるが、他者の感情を読み取ることや抽象的な言葉の理解は苦手である。また、社会的な善悪に照らして自分の言動を判断することが難しい。
ある日、事業所で作業中にJさんが興奮して他の利用者を叩いた。介護福祉職は二人を引き離し、Jさんを個室に連れて行って対応した。
作業終了後、同居している家族にJさんの出来事を伝えた。家族はJさんに、「どうしてそんなことをするの。いつもだめなことばかりして」とイライラした口調で叱った。
Jさんを個室に連れて行ったときの、介護福祉職のJさんに対する最初の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「人を叩くのは許されません」
  2. 「相手の気持ちを想像しましょう」
  3. 「自分のしたことを反省しましょう」
  4. 「ここで話をしましょう」
  5. 「なぜ叩いてしまったのですか」
答え

【 4 】

解説

自閉症のある人は、急な変化に適応することが苦手である。個室に連れて行かれたJさんが不安になってしまわないように、これから何をするのかを伝えることが大切である。

問題

〔事例〕
Jさん(20歳、男性)は、中度の知的障害を伴う自閉症(autism)があり、2か月前から就労継続支援B型事業所を利用している。Jさんは、日常生活に関することは自分の感情を伝えることができるが、他者の感情を読み取ることや抽象的な言葉の理解は苦手である。また、社会的な善悪に照らして自分の言動を判断することが難しい。
ある日、事業所で作業中にJさんが興奮して他の利用者を叩いた。介護福祉職は二人を引き離し、Jさんを個室に連れて行って対応した。
作業終了後、同居している家族にJさんの出来事を伝えた。家族はJさんに、「どうしてそんなことをするの。いつもだめなことばかりして」とイライラした口調で叱った。
Jさんを叱った家族への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 叱ることは正しいと支持する。
  2. 家族の対応は間違っていると否定する。
  3. Jさんへのこれまでの対応や思いを聴く。
  4. 家族の対応には介入せずに黙認する。
  5. 介護福祉職の指示どおりに対応するように伝える。次の事例を読んで、問題33、問題34について答えなさい。
答え

【 3 】

解説

  1. 叱るという行為が正しいか否かを判断するのは適切ではない。
  2. 否定するのではなく、家族の思いにも寄り添う事が必要である。
  3. 適切である
  4. 家族の考え方ややり方を尊重することは大切であるが、Jさんが自信を喪失したり、 ストレスを感じたりしてしまうような対応を黙認することは適切ではない。。
  5. 介護福祉職の意見を押し付けることは適切ではない。

問題

〔事例〕
Kさん(80歳、男性)は、中等度の認知症(dementia)があり、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居中である。16時頃、KさんがL介護福祉職に、「仕事は終わりました。家に帰ります」と伝えてきた。その後、L介護福祉職がKさんの居室を訪問すると、Kさんは、「早く家に帰らなくては…」と言いながらタンスから衣類を取り出していた。
L介護福祉職が居室を訪問したときに、最初にとる対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 衣類をタンスへ戻すように促す。
  2. 居室から出ないようにお願いする。
  3. ここに入居したことを覚えていないのかと質問する。
  4. ここは仕事場ではないことを説明する。
  5. 挨拶しながら表情や行動を観察する。
答え

【 5 】

解説

  1. Kさんは、家に帰るためにタンスから衣類を取り出していると考えられる。衣類をタンスへ戻すように促すことは、Kさんを混乱させおそれがある。
  2. 1.の解説と同じ
  3. 中等度の認知症のあるKさんに記憶に関する質問をすると、Kさんを混乱させてしまうおそれがある。
  4. 3.の解説と同じ
  5. 適切である

問題

客観的事実を表す介護記録として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 16時頃、「仕事は終わりました。家に帰ります」という発言があった。
  2. 自宅のことが心配になって「家に帰る」という発言があった。
  3. 不安時に無断外出が心配されるため、様子の観察が必要と考える。
  4. 認知症(dementia)が悪化し、ここがどこなのかを理解していないようだ。
  5. 帰宅願望があったが、特に問題はなかった。
答え

【 1 】

解説

  1. 実際にあった事実をありのままに表現しているため、客観的事実を表す介護記録として適切である。
  2. 「自宅のことが心配になって」の部分は、介護福祉職の主観であるため、適切ではない。
  3. 介護福祉職の主観であるため、適切ではない。
  4. 介護福祉職の主観であるため、適切ではない。
  5. 介護福祉職の主観であるため、適切ではない。

問題

一戸建ての住宅に暮らす利用者の地震対策に関する訪問介護員(ホームヘルパー)の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 家具には、キャスターをつける。
  2. 書棚の上部には、重い物を収納する。
  3. 食器棚は、ガラス扉を外す。
  4. 外への避難経路は、玄関の1方向とする。
  5. 非常時に持ち出す物は、リュックサックにまとめておく。
答え

【 5 】

解説

  1. 家具にキャスターをつけると、地震などの際、動いてしまったり、転倒してしまう危険がある。
  2. 書棚の上部に重い物を収納すると、地震などの際に落下してくる危険がある。
  3. 書棚の上部に重い物を収納すると、地震などの際に落下してくる危険がある。
  4. 扉を外すと、地震の揺れによって食器等が飛び出しやすくなってしまう。
  5. 適切である

問題

介護保険の給付対象となる住宅改修を利用してトイレを改修するとき、介護福祉職が助言する内容として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 開き戸は、自動ドアに変更できる。
  2. 和式便器の上に、腰掛け便座を設置できる。
  3. 滑りにくい床材に変更できる。
  4. 取り外しが可能な手すりを設置できる。
  5. 現在使用している洋式便器に、洗浄機能を付加できる。
答え

【 3 】

解説

  1. 自動ドアの動力部分の設置にかかる費用については給付対象とならない。
  2. 腰掛け便座は、特定福祉用具購入の種目である。
  3. 適切である
  4. 取り外しが可能な手すりは、福祉用具貸与の種目である。
  5. 和式便器から暖房便座、洗浄機能等が付加されている洋式便器への取替えは給付対象となるが、 すでに洋式便器である場合、これらの機能等の付加については給付対象とならない。

問題

ユニバーサルデザイン(universaldesign)の7原則に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 高齢者が優先的に使用できる。
  2. 使い方を統一する。
  3. 情報伝達の手段は一つにする。
  4. 使用するためには訓練が必要である。
  5. 誰にでも使える大きさと広さが確保されている。
答え

【 5 】

解説

ユニバーサルデザインの7原則とは

  1. 誰にでも公平に利用できること(公平性)
  2. 使う上で自由度が高いこと(自由度)
  3. 使い方が簡単ですぐわかること(単純性)
  4. 必要な情報がすぐに理解できること(分かりやすさ)
  5. うっかりミスや危険につながらないデザインであること(安全性)
  6. 無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること(省体力)
  7. アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること(スペースの確保)

問題

次の記述のうち、高次脳機能障害(higherbraindysfunction)による着衣失行のある人に対する着衣の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 着替えができない理由を本人に確認する。
  2. 左右がわかるように衣類に印をつける。
  3. 着衣の前に全ての手順を口頭で指示する。
  4. 衣服を畳んで渡す。
  5. 着衣の方法を毎回変えるように勧める。
答え

【 2 】

解説

  1. 着衣失行のある人に着替えができない理由を確認する意味がない。どのように支援すれば着替えができるのかを考えることが重要である。
  2. 適切である
  3. 高次脳機能障害のある人は、複数の情報処理がとっさにできないという特徴があるため、着衣の前に全ての手順を口頭で指示することは、適切ではない。
  4. 着衣失行のある人に畳んで渡すと上下左右や裏表などの認識ができなくなる。
  5. 毎回同じ着衣の方法にすることが望ましい。

問題

更衣のための介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 手指の細かな動作が難しい利用者に、マグネット式のボタンを勧める。
  2. 認知症(dementia)のある利用者に、ボタンエイドの使用を勧める。
  3. 下肢の筋力低下のある利用者に、立位で更衣をするように勧める。
  4. 視覚障害のある利用者に、ソックスエイドの使用を勧める。
  5. 片麻痺のある利用者に、袖ぐりの小さい上衣を勧める。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 道具についての理解や、器具をボタン穴に通してからボタンを引っかけるといった複雑な動作が求められるため、認知症の中核症状のある利用者に使用を勧めることは、適切ではない。
  3. 重心の位置が低くなる座位での更衣が望ましい。
  4. 靴下を器具にかぶせるなどの細かな動作が求められるため、視覚障害のある利用者に使用を勧めることは、適切ではない。
  5. 袖ぐりの小さい上衣を勧めた場合、自らの腕を袖に通す際や、腕から袖を抜く際に、その動作を妨げてしまうおそれがあるため、適切ではない。

問題

介護老人保健施設の利用者の身じたくに関する専門職の役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 介護支援専門員(ケアマネジャー)は、洗面時の関節可動域の制限を改善する。
  2. 支援相談員は、着脱に使用する福祉用具を選定する。
  3. 栄養士は、破損した義歯を修復する。
  4. 看護師は、糖尿病(diabetesmellitus)に伴う管理が必要な利用者の爪切りを行う。
  5. 理学療法士は、身体状況に合わせて衣類を作り直す。
答え

【 4 】

解説

  1. 洗面時の関節可動域の制限を改善する役割を担うのは、理学療法士である。
  2. 福祉用具の選定は、福祉用具専門相談員が行う。
  3. 破損した義歯の修復は、歯科技工士が行う。
  4. 適切である
  5. 理学療法士は、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行わせるとともに、電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えるための専門技能をもつ者である。

問題

次の記述のうち、ベッドから車いすへの移乗介護で最初に行うこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 移乗の目的を説明して同意を得る。
  2. 移乗の方法を説明する。
  3. 衣服を着替えてもらう。
  4. 車いすを介護しやすい位置に調整する。
  5. ベッドの高さを調節する。
答え

【 1 】

解説

1→2→5→4の順番に行う。なお、衣服を着替えてもうらうことは、移乗介護に直接関連する内容ではないが、着替えが必要な場合であっても、最初に利用者にその目的を説明し、同意を得なければならない。

問題

立位をとり静止している利用者の重心線が、点Xから点Yに移動したときに考えられるふらつきとして、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 左前方へのふらつき
  2. 右前方へのふらつき
  3. 左後方へのふらつき
  4. 後方へのふらつき
  5. 右後方へのふらつき
答え

【 2 】

解説

重心線が右前方に位置していることから、重心線が点xから点Y に移動したときのふらつきの方向は、右前方が適切である。

問題

右片麻痺の利用者が、手すりを利用して階段を昇降するときの介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 手すりが利用者の右側になるように声をかける。
  2. 階段を昇るとき、利用者の左後方に立つ。
  3. 階段を昇るとき、右足から出すように声をかける。
  4. 階段を降りるとき、利用者の右前方に立つ。
  5. 階段を降りるとき、左足から出すように声をかける。
答え

【 4 】

解説

  1. 手すりが利用者の健側になるように声をかける。
  2. 転落を防止するため、麻痺側後方が基本である。
  3. 階段昇降の場合は、常に健側下肢に対して患側下肢が下にあるよう支援する。
  4. 転倒しやすい麻癖側に倒れた際に支えることができる。
  5. 3.の解説と同じ

問題

Mさん(78歳、女性)は、体格指数(BMI)は18.7である。病気や食事制限はない。この1年間で体重が2kg減少し、「最近、歩くのが遅くなり、疲れやすくなった」と言っている。Mさんに普段の食生活を尋ねたところ、お茶漬けやうどんで済ますことが多いと答えた。
介護福祉職が食事バランスガイドを用いて摂取を勧める区分として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 主食
  2. 副菜
  3. 主菜
  4. 牛乳・乳製品
  5. 果物
答え

【 3 】

解説

「最近、歩くのが遅くなり、疲れやすくなった」と言っていることから、筋肉量が減少していると考えられる。血液や筋肉等をつくり、体力や免疫力の維持にも役立つたんぱく質等の供給源である主菜が最も適切である。

問題

いすに座って食事をする利用者の姿勢を確保する介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 顎を上げてもらう。
  2. テーブルは、肘がつき腕が自由に動かせるものを用意する。
  3. テーブルと体の間を30cm離す。
  4. 体幹を後方に傾けてもらう。
  5. いすに浅く座ってもらう。
答え

【 2 】

解説

  1. 顎を引いてもらう。
  2. 適切である
  3. テーブルと体の間を握りこぶし程度離す。
  4. いすに深く腰かけた状態で、股関節が約90度となるように背すじを伸ばしてもらう。
  5. いすに深く座ってもらう。

問題

高齢者の食生活に関する助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 骨粗鬆症(osteoporosis)の予防として、ビタミンD(vitaminD)の摂取を勧める。
  2. 高血圧症(hypertension)の予防として、果物の摂取を控える。
  3. 便秘の予防として、水分摂取を控える。
  4. ドライマウス(drymouth)の予防として、柔らかい食物を勧める。
  5. 逆流性食道炎(refluxesophagitis)の予防として、食後すぐに横になる。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 高血圧症の予防として、塩分の摂取を控える。
  3. 便秘の予防として、水分摂取を勧める。
  4. ドライマウスは、唾液の分泌量が少なくなることで口の中が乾燥する状態であり、柔らかい食物の多い食生活を続けると、咀嚼する時間が短くなり、唾液の分泌量が減少するため、ドライマウスの予防として柔らかい食物を勧めることは、適切ではない。
  5. 食後すぐに横になると、逆流性食道炎を起こしやすくなるため、適切ではない。

問題

左半側空間無視のある利用者の食事介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 利用者の左側にトレー(tray)を置く。
  2. トレー(tray)の右側に印をつける。
  3. クロックポジションに従って配膳する。
  4. 食べる様子を観察して適宜食器の位置を変える。
  5. 利用者の右側にあるテレビをつけておく。
答え

【 4 】

解説

  1. 左半側空間無視のある利用者は、左側を無視してしまうため、右側にトレーを置く。
  2. 気づきにくい左側につける。
  3. クロックポジションは、視覚障害者に対して、食卓の上の料理の位置を時計の文字盤にたとえて説明するものである。左半側空間無視のある利用者には、気づきやすい右側を活用した支援を行う。
  4. 適切である
  5. 気づきやすい右側にあるテレビをつけておくと、注意がそちらに集中して、気づきにくい左側により注意が向かなくなるため、適切ではない。

問題

清拭の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 目のまわりは目尻から目頭に向かって拭く。
  2. 背部は患側を下にして拭く。
  3. 腹部は臍部から恥骨部に向かって拭く。
  4. 両下肢は末梢から中枢に向かって拭く。
  5. 皮膚についた水分は最後にまとめて拭く。
答え

【 4 】

解説

  1. 目のまわりは目頭から目尻に向かって拭く。
  2. 背部は健側を下にして拭く。
  3. 腹部は時計回りに「の」の字を書くように拭く。時計回りにすることで、腸の蠕動運動を促す効果がある
  4. 筋肉の走行に沿って拭くことで、 マッサージ効果があり、血液循環の促進につながる。
  5. 濡れたままの状態にしておくと、気化熱によって体表面の温度が下がり、寒気を感じる。清拭が終わった部位は、速やかに水分を拭き取ることが大切である。

問題

利用者の状態に応じた入浴の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 血液透析を受けている人は、透析直後に入浴する。
  2. 胃ろうを造設している人は、入浴を控える。
  3. 心臓機能障害がある人は、半身浴にする。
  4. 酸素療法を行っている人は、鼻カニューレを外して入浴する。
  5. 回腸ストーマを造設している人は、食後1時間以内に入浴する。
答え

【 3 】

解説

  1. 針を刺した部分からの出血や感染を起こす可能性があるため、透析当日の入浴は避ける。
  2. 胃ろうを造設していても入浴することは可能である。
  3. 首まで湯に浸かると、水圧により心臓への負担が大きくなる。
  4. 酸素療法を行っている人は、鼻カニューレをつけたまま入浴する。
  5. 回腸ストーマを造設している人は、排泄量の少ない食前か食後2時間以上経過後に入浴する。

問題

右片麻痺のある利用者が、ベッドサイドでポータブルトイレを使用するときの設置場所として、最も適切なものを1つ選びなさい。

答え

【 2 】

解説

健側の足元に設置する。

問題

膀胱留置カテーテルを使用している利用者への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 水分摂取を控えてもらう。
  2. カテーテルが折れていないことを確認する。
  3. 採尿バッグは膀胱と同じ高さに置く。
  4. 尿漏れが見られたらカテーテルを抜去する。
  5. 尿量の確認は看護師に依頼する。
答え

【 2 】

解説

  1. 排尿は膀胱内の細菌を洗い流す役割もあり、尿量が少ないと膀胱に残った細菌が繁殖しやすい状態となるため、十分な水分摂取を促すことが大切である。
  2. 膀胱留置力テーテルが折れていると排尿された尿が逆流してしまう。
  3. 採尿バッグは高低差をつけることにより、重力を使って膀胱内の尿が採尿バッグ内に入るしくみになっている。そのため、採尿バッグを置く位置は、膀胱より低い位置を保つようにする。
  4. 膀胱留置力テーテルの抜去や再挿入は医行為であり、介護福祉職は行うことができない。尿漏れが見られた場合には、膀胱留置力テーテルの詰まりや折れ、ねじれなどの尿が流れにくくなっている原因はないかを確認する。
  5. 尿量の確認は、介護福祉職の役割である。

問題

解熱を目的にした坐薬(座薬)の挿入に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 挿入時は仰臥位(背臥位)で膝を伸ばす。
  2. 挿入時は腹式呼吸を促す。
  3. 坐薬(座薬)はとがっていない方から挿入する。
  4. 挿入後は坐薬(座薬)が排出されないことを確認する。
  5. 衣服を整えてから手袋を外す。
答え

【 4 】

解説

  1. 挿入時は側臥位で軽く膝を曲げる。
  2. 挿入時は口呼吸を促す。
  3. 坐薬はとがっている方から挿入する。
  4. 適切である
  5. 手袋を外してから衣服を整える。

問題

肉入りのカレーを常温で保存し、翌日、加熱調理したときの食中毒の原因菌として、最も注意しなければならないものを1つ選びなさい。

  1. ウエルシュ菌
  2. カンピロバクター
  3. サルモネラ菌
  4. 腸炎ビブリオ
  5. 黄色ブドウ球菌
答え

【 1 】

解説

解答の通り

問題

ノロウイルス(Norovirus)に感染した人の嘔吐物のついた衣服の処理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 嘔吐物を拭き取ったペーパータオルはごみ箱に捨てる。
  2. 汚染された部分にアルコールを噴霧する。
  3. 汚染された部分を強くもみ洗いする。
  4. 嘔吐物を取り除いた後、次亜塩素酸ナトリウム溶液につける。
  5. 40℃の湯で洗濯する。
答え

【 4 】

解説

  1. 拭き取ったペーパータオル等は、ビニール袋に入れて感染性廃棄物としてほかの廃棄物と区別し、密閉して捨てる。
  2. 消毒は、85度以上で1分以上熱湯消毒する。または、次亜塩素酸ナトリウム溶液に10分程度つける。
  3. 飛沫感染を防ぐため、静かにもみ洗いする。
  4. 適切である
  5. 40度の湯で洗濯をしても効果はない。

問題

Aさん(85歳、女性、要介護1)は、認知症(dementia)があり判断能力が不十分である。一人暮らしで、介護保険サービスを利用している。訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問したときに、物品売買契約書を見つけた。Aさんは、「昨日、訪問販売の業者が来た「」契約書については覚えていない」と話した。
訪問介護員(ホームヘルパー)から連絡を受けたサービス提供責任者が、迅速にクーリング・オフの手続きを相談する相手として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 行政書士
  2. 消費生活センター
  3. 家庭裁判所
  4. 保健所
  5. 相談支援事業所
答え

【 2 】

解説

解答の通り

問題

眠れないと訴える高齢者に介護福祉職が行う助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 起床時に日光を浴びるように勧める。
  2. 日中、長い昼寝をするように勧める。
  3. 夕食後2時間以内に就寝するように勧める。
  4. 寝る前に緑茶を飲むように勧める。
  5. 決まった就床時刻を守るように勧める。
答え

【 1 】

解説

  1. 起床時間を一定にし、日光を浴びるという規則正しい生活習慣を身につけることで、睡眠へとつながる効果が期待できる。
  2. 長時間の昼寝は夜の睡眠を妨げる恐れがある。ただし、高齢者の疲労回復のためには、1時間を超えない程度の短時間の昼寝をとることは効果的である。
  3. タ食後2時間以上経ってから就寝することが望ましい。
  4. 緑茶にはカフェインが含まれており、寝る前に力フエインを摂ると、脳が覚醒してしまい、睡眠を妨げたり、睡眠の質を低下させたりしてしまう。
  5. 決まった就床時刻ではなく、決まった起床時刻を守るように勧める。

問題

施設における安眠を促すための環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 湿度は20%以下に設定する。
  2. 寝衣は、体に密着した形のものを選ぶ。
  3. 冷暖房の風が、体に直接当たるようにする。
  4. 夜間の照明は、部屋全体がはっきり見える明るさにする。
  5. 介護福祉職同士の会話が響かないようにする。
答え

【 5 】

解説

  1. 快適に過こすことのできる湿度は40-60%である。
  2. 寝衣は、体がリラックスできるようなゆとりがあり、肌触りがよく通気性のある素材のものを選ぶとよい。
  3. 冷暖房の風が、体に直接当たらないようにする。
  4. 夜間に明るい光を浴びると睡眠を妨げる要因となる。夜間の照明は、室内の様子がぼんやりと確認できる程度の眠気を誘うような照度を心がける。
  5. 適切である

問題

睡眠薬を服用している高齢者への介護福祉職の対応として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. アルコールと一緒に服用してもらった。
  2. 服用後、1時間は起きているように伝えた。
  3. 日中、ふらつきがみられたので医師に伝えた。
  4. 通常の量では眠れないと言われたので、追加して飲むように伝えた。
  5. 体調に合わせて服薬時間を変更した。
答え

【 3 】

解説

  1. 睡眠薬とアルコールを一緒に服用すると、副作用が現れやすくなり、危険である。
  2. 睡眠薬の効果は、服用後10-30分後から徐々に現れはじめる。起きて活動していると、ふらつきや転倒などの危険があるため、服用後すぐに、就寝の準備をする。
  3. 適切である
  4. 医師の指示なく睡眠薬を追加して服用してはならない。
  5. 睡眠薬は、自然な睡眠のリズムに合わせて服用することで期待する効果が現れるものであるため、決められた服薬時間と量を守るようにする。

問題

Bさん(83歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。終末期で、「最期はこの施設で迎えたい」という本人の希望があり、家族もそれを望んでいる。昨日から死前喘鳴が出現し、医師から、「あと数日でしょう」と言われた。
「呼吸が苦しそうだ」と言っている家族への介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「自然な経過なので体位の工夫をして一緒に見守りましょう」
  2. 「Bさんに意識はないので心配いらないですよ」
  3. 「痰の吸引をすると楽になるので準備しますね」
  4. 「Bさんを励ましてください」
  5. 「すぐに救急車を呼びましょう」
答え

【 1 】

解説

  1. 死前端鳴は、咳払いができないほど衰弱している状態の人にみられるものであり、死に向かう自然な経過の1つである。
  2. まずはその家族の心情を受け止めてから、Bさんは意識の低下によりあまり苦しさを感じていないことを説明する。
  3. 医師の指示なく吸引は行えない。
  4. 励ますのではなく、Bさんに安心感を与える見守りが必要である。
  5. 「最期はこの施設で迎えたい」というBさんと家族の希望に反する対応である。

問題

高齢者施設において介護福祉職が行う死亡後の介護について、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ペースメーカーを取り除く。
  2. 口が閉じない場合は紐で顎を固定する。
  3. 衣服は着衣がしやすい服を選ぶ。
  4. 全身清拭には水を使用する。
  5. 家族に、死亡後の介護を一緒に行うかどうかを確認する。
答え

【 5 】

解説

  1. ペースメーカーを取り除くのは医師が行う。
  2. 枕を高くし、丸めたタオルを顎の下に入れるなど、自然と口が閉じるように対応する。
  3. 故人が好んでいた衣類や、遺族が用意した浴衣に着替える。
  4. 全身清拭にはアルコールを使用する。
  5. 適切である

問題

介護過程の目的に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 利用者の価値観を変える。
  2. 利用者の療養上の世話をする。
  3. 利用者の経済的負担を軽減する。
  4. 利用者の望んでいる、よりよい生活を実現する。
  5. 利用者の生活習慣を改善する。
答え

【 4 】

解説

  1. 利用者の価値観を尊重する。
  2. 療養上の世話は看護職が行う。
  3. 利用者の経済的負担を軽減するのは介護職が行うことではない。
  4. 適切である
  5. 今までの生活習慣や価値観を尊重して継続できるようにする。

問題

介護計画の作成に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 抽出されたニーズを踏まえて目標を設定する。
  2. 内容が明確であれば支援方法の記載は省略する。
  3. 支援方法は「~させる」と使役文で記載する。
  4. 利用者の正しい理解を促すために専門用語を用いる。
  5. 計画の見直しの時期は決めない。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. チームの誰が実施しても同じ支援が行われるように、支援内容が明確であっても、支援方法をわかりやすく具体的に記載してチームで共有する必要がある。
  3. 介護計画は利用者主体で作成されるものであり、「~させる」では、介護職主体の計画となる。
  4. 計画書は利用者や家族に見せて同意を得る必要がある。できる限り専門用語は使用せず、利用者や家族が読んでも正しく理解できるような表現で介護計画を作成する。
  5. 介護計画を見直す時期はあらかじめ決めておく必要がある。目標到達時期によって長期目標(6か月~1年程度)、短期目標(数週間~数か月程度)を設定する。

問題

介護計画の実施に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 介護福祉職の価値観に沿って実施する。
  2. 実施した状況は客観的に記録する。
  3. 計画の内容は実施の直前に家族に伝える。
  4. 他職種への経過報告は目標の達成後に行う。
  5. 利用者の満足度よりも目標の達成を優先する。
答え

【 2 】

解説

  1. 利用者の価値観に沿って実施する。
  2. 適切である
  3. 計画の内容は作成後、家族に伝える。。直前に伝えると、計画について十分に検討することができないため、適切ではない。
  4. 介護計画を見直す必要が生じる場合も考えられることから、経過報告は定期的に行い、 情報を共有するようにすることが必要である。
  5. 利用者の満足度よりも目標の達成を優先するわけではない。利用者の満足度は、介護計画の目標を達成するうえで大切な要素となる。

問題

〔事例〕
Cさん(75歳、男性、要介護1)は、脳梗塞(cerebralinfarction)を発症した。2か月前から在宅復帰を目的として介護老人保健施設に入所している。次女は遠方から時々面会に来ているが、長女とは音信不通の状態が続いている。
Cさんは現在、右片麻痺で歩行には伺を使用している。担当の理学療法士から、「レクリエーションには積極的に参加するなど意欲はあるが、歩行状態が思うように改善しないと悩んでいた」との報告があった。
その後、歩行訓練やレクリエーションに参加しなくなり、居室のベッドで寝て過ごすことが多くなった。また、時々尿失禁をするようになった。
Cさんは、「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」と担当の介護福祉職に打ち明けた。
Cさんの介護過程の展開に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 長女から入所前の情報を収集する。
  2. 現状を再アセスメントし、生活課題を抽出する。
  3. 自宅に戻った後の介護計画を立案する。
  4. 尿失禁に対応する介護計画の実施を優先する。
  5. 介護計画の最終的な評価は理学療法士が担当する。
答え

【 2 】

解説

  1. 長女は音信不通の状態であり、情報を収集することは難しい。
  2. 適切である
  3. まずは自宅に戻るための介護計画が必要である。
  4. Cさんが「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」という発言から、在宅復帰に向けた歩行訓練に関する介護計画の実施を優先する必要があると考えられる。
  5. 介護計画の最終的な評価は、介護福祉職が行う。

問題

〔事例〕
Cさん(75歳、男性、要介護1)は、脳梗塞(cerebralinfarction)を発症した。2か月前から在宅復帰を目的として介護老人保健施設に入所している。次女は遠方から時々面会に来ているが、長女とは音信不通の状態が続いている。
Cさんは現在、右片麻痺で歩行には伺を使用している。担当の理学療法士から、「レクリエーションには積極的に参加するなど意欲はあるが、歩行状態が思うように改善しないと悩んでいた」との報告があった。
その後、歩行訓練やレクリエーションに参加しなくなり、居室のベッドで寝て過ごすことが多くなった。また、時々尿失禁をするようになった。
Cさんは、「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」と担当の介護福祉職に打ち明けた。
次の記述のうち、Cさんの短期目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 車いすの使用方法を理解する。
  2. 居室のベッドで安静に過ごす。
  3. 次女との同居を実現する。
  4. 今まで以上に、意欲的に歩行訓練に取り組む。
  5. 居室を出てレクリエーションに参加する。
答え

【 5 】

解説

  1. 「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」と打ち明けていたことから、Cさんは車いすの使用を望んでいない。Cさんの希望に反した目標である。
  2. 身体の機能のさらなる低下を招く可能性があり、「自宅に帰りたいのに」と言っているCさんの希望に反する目標である。
  3. 次女との同居をCさんが望んでいるという情報が得られていない。
  4. 以前はレクリエーションに積極的に参加していたが、その後居室のベッドで寝て過ごすことが多くなったCさんの短期目標を、「今まで以上に、意欲的に歩行訓練に取り組む」 とすることは、適切ではない。まずは、レクリエーションや歩行訓練に参加することを目標とすることが必要である。
  5. 適切である

問題

〔事例〕
Dさん(77歳、男性、要介護2)は、妻と二人で暮らしている。定年まで、高校の体育の教師で野球部の監督をしていた。起居動作に問題はないが、認知症(dementia)と診断されたため、現在、通所介護(デイサービス)を週3回利用している。通所介護(デイサービス)では、短期目標を「役割を持ち意欲的に生活する(3か月)」と設定し、体操を指導する役割をお願いしていた。
実施1か月が経過した頃、テレビで高校野球を見たDさんは暗い表情で、「生徒を全国大会に連れて行けなかったのは私の責任だ」と嘆いていた。この日は、担当の介護福祉職が体操の指導をお願いしても、「今すぐ行かなければ」と断った。
Dさんが体操の指導を断った理由の解釈として、最も可能性が高いものを1つ選びなさい。

  1. 介護福祉職に依頼されたため。
  2. 妻に会いに自宅に帰りたいため。
  3. 高校野球のことが気になっているため。
  4. 立ち上がり動作が不安定なため。
  5. 体育の授業を行うため。
答え

【 3 】

解説

Dさんが体操の指導を断った日に、テレビで高校野球を見て「生徒を全国大会に連れて行けなかったのは私の責任だ」と嘆いていたことから、高校野球のことが気になっていることが断った理由である可能性が最も高い。

問題

〔事例〕
Dさん(77歳、男性、要介護2)は、妻と二人で暮らしている。定年まで、高校の体育の教師で野球部の監督をしていた。起居動作に問題はないが、認知症(dementia)と診断されたため、現在、通所介護(デイサービス)を週3回利用している。通所介護(デイサービス)では、短期目標を「役割を持ち意欲的に生活する(3か月)」と設定し、体操を指導する役割をお願いしていた。
実施1か月が経過した頃、テレビで高校野球を見たDさんは暗い表情で、「生徒を全国大会に連れて行けなかったのは私の責任だ」と嘆いていた。この日は、担当の介護福祉職が体操の指導をお願いしても、「今すぐ行かなければ」と断った。
その後も体操の指導を継続していたDさんは、参加者から体操の順番が違うと指摘されて指導の意欲を失い、一人でいることが多くなった。しかし、体操の時間になると遠くからその様子を眺めていた。
Dさんが今後も現在の役割を継続するために、優先して取り組むべき課題として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 体操に対する関心を取り戻すこと。
  2. 体操の内容を変更すること。
  3. 体操を指導する自信を回復すること。
  4. 体操の正しい順番を学び直すこと。
  5. 指摘した参加者に謝ること。
答え

【 3 】

解説

Dさんは、参加者から体操の順番が違うと指摘されたことにより、体操を指導する自信を無くしたと考えられる。体操を指導する自信を回復することは、Dさんが体操を指導する役割を継続するために優先して取り組むべき課題として、 最も適切である。

問題

Eさん(70歳、女性、要介護1)は、夫、長男と共に農業をしていた。半年前に脳梗塞(cerebralinfarction)で左片麻痺になった。現在は介護老人保健施設に入所し、リハビリテーションに取り組んでいる。介護福祉職が居室を訪れたとき、Eさんが、「料理は苦手なの「」そろそろ夏野菜の収穫の時期ね。収穫は楽しいし、採れたての野菜を近所に配るとみんな喜ぶのよ」と言った。その後、「夫には家事に専念しなさいと言われているから…」とうつむいて言った。
介護福祉職は介護福祉職間のカンファレンス(conference)でEさんの思いを共有した。Eさんの思いとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 農業に関わっていきたい。
  2. 家事に専念したい。
  3. 後継者の育成に関わりたい。
  4. 家でのんびりしたい。
  5. 料理の自信をつけたい。
答え

【 1 】

解説

Eさんの「そろそろ夏野菜の収穫の時期ね。収穫は楽しいし、採れたての野菜を近所に配るとみんな喜ぶのよ」という発言から、E さんの楽しみとなっていることがわかる。また、「夫には家事に専念しなさいと言われているから・・・」とうつむいて言ったことから、Eさんが家事に専念することを望んでいないことが考えられる。したがって、Eさんには農業に関わっていきたいという思いがあると考えられる。

問題

Aちゃん(1歳3か月)は、父親に抱かれて散歩中である。前方から父親の友人がやってきて、父親がにこやかに友人と話をしていると、Aちゃんは父親にしがみつき、父親の顔と父親の友人の顔を交互に見ている。しばらくすると、Aちゃんは緊張が解けた様子で、友人が立ち去るときには少し笑顔を見せた。
Aちゃんの様子を説明する用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 3か月微笑
  2. 社会的参照
  3. クーイング
  4. 自己中心性
  5. 二項関係
答え

【 2 】

解説

  1. 3か月微笑とは、生後3~4ヶ月になると、誰に対してでも笑顔を見せるようになる反応のことである。Aちゃんは1歳3か月であることから適切ではない。
  2. 社会的参照とは、問題解決場面や行動選択場面において、自分ひとりの力だけでは意思決定や行動決定がしにくい場合に、周囲の表情や態度、反応を手掛かりにして、情緒的な安定を導き、意思決定や行動決定を行う能力のことである。この能力は1歳前後からみられる。
  3. クーイングとは、舌を使わないで「あー」や「うー」といった母音を発するものである。
  4. 自己中心性とは、自分以外の視点を持っていないことを言う。
  5. 二項関係とは、「自分と物」「自分と他人」のように2つの物や人の関係をいう。

問題

高齢者の年齢規定に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。

  1. 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では、高年齢者を75歳以上としている。
  2. 「高齢者虐待防止法」では、高齢者を65歳以上としている。
  3. 高齢者の医療の確保に関する法律では、後期高齢者を65歳以上としている。
  4. 道路交通法では、免許証の更新の特例がある高齢運転者を60歳以上としている。
  5. 老人福祉法では、高齢者を55歳以上としている。
答え

【 2 】

解説

  1. 高年齢者を55歳以上、中高年齢者を 45歳以上と定めている。
  2. 適切である
  3. 高齢者の医療の確保に関する法律では、65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としている。
  4. 道路交通法では、免許証の更新の特例として、70歳以上の者に講習を受けることを、 75歳以上の者に認知機能検査と講習を受けることを義務づけている。また、同法では、 普通自動車対応免許を有する75歳以上の者に、その運転する自動車に指定の標識をつけることを義務づけている。
  5. 老人福祉法では、原則として65歳以上の者を施策の対象としている。

問題

加齢に伴う嚥下機能の低下の原因に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 舌骨の位置の上昇
  2. 咽頭の位置の上昇
  3. 舌骨上筋の増大
  4. 喉頭挙上の不足
  5. 咳嗽反射の増強
答え

【 4 】

解説

  1. 舌骨の位置は下降する。
  2. 咽頭の位置は下降する。
  3. 舌骨上筋は萎縮する。
  4. 適切である
  5. 咳嗽反射は低下する。

問題

老年期の記憶と注意機能に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 自分の若い頃の記憶では、40歳代の頃の出来事をよく覚えている。
  2. 数字の逆唱課題で答えられる数字の個数は、加齢による影響を受けない。
  3. 複数のことを同時に行う能力は、加齢によって低下する。
  4. 騒がしい場所での作業効率は、若年者より高齢者が高い。
  5. エピソード記憶は、加齢による影響を受けない。
答え

【 3 】

解説

  1. 若い頃の記憶では、10歳代後半から20歳代頃の出来事を最もよく覚えている。
  2. 数字の逆唱課題で答えられる数字の個数は、加齢による影響を受ける。
  3. 適切である
  4. 高齢者の方が低い。
  5. エピソード記憶は、加齢による影響を受ける。

問題

高齢者において、心不全(heartfailure)が進行したときに現れる症状に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 安静にすることで速やかに息切れが治まる。
  2. 運動によって呼吸苦が軽減する。
  3. チアノーゼ(cyanosis)が生じる。
  4. 呼吸苦は、座位より仰臥位(背臥位)の方が軽減する。
  5. 下肢に限局した浮腫が生じる。
答え

【 3 】

解説

  1. 進行すると安静時でも呼吸困難がみられる。
  2. 運動によって呼吸苦が増大する。
  3. 適切である
  4. 仰臥位(背臥位)では、静脈還流量(全身から心臓に戻る血液量)が多いため、心臓への負担が大きくなる。静脈還流量が少ない方が負担は少なくなるため、上半身を起こし座位姿勢となり、心臓を高い位置にすれば、静脈還流量が減少し呼吸が楽になる。
  5. 初期は顔面や下肢に浮腫が生じ、進行すると全身性の浮腫が生じる。

問題

Bさん(82歳、男性)は脳卒中(stroke)による右片麻痺がある。ほとんどベッド上の生活で、排泄もおむつを使用している。一週間前から咳と鼻汁があり、37.2℃の微熱で、元気がなく、いつもよりも動きが少なかった。食欲も低下して食事を残すようになっていた。今日、おむつの交換をしたときに仙骨部の皮膚が赤くなり一部に水疱ができていた。
Bさんの皮膚の状態とその対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 圧迫によって血流が悪くなったためである。
  2. 仙骨部にこうしたことが起こるのは、まれである。
  3. 食事量の低下とは無関係である。
  4. 体位変換は、できるだけ避ける。
  5. おむつの交換は、できるだけ控える。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 仙骨部は好発部位である。
  3. 原因の1つに、食事量の低下による低栄養がある。
  4. 予防方法の1つに、体位変換で皮膚の圧迫を避けることがある。
  5. 予防方法の1つに、身体の清潔を保つことがある。

問題

次のうち、高齢者の栄養状態を良好に維持するための対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 歯科健康診査を受ける。
  2. 複数の薬剤を併用する。
  3. 外出を控える。
  4. 一人で食事をする。
  5. たんぱく質を制限する。
答え

【 1 】

解説

  1. 口腔の機能が低下すると食事内容・方法等が制限され、 十分な栄養を確保することが難しくなり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなる。 歯科健康診査を受けることは、栄養状態を良好に維持することにつながる。
  2. 複数の薬剤を併用することは、薬の効果の増強や減弱、もしくは有害作用の増強につながるため、適切ではない。
  3. 外出することでリフレッシュや運動につながり、食べる意欲にもつながる。
  4. 一人で食事をすると、自分の好きなものばかり摂取してしまいやすく、栄養バランスの悪い食事となることが多い。また、誰かとともに食事をすることにより、 こころの健康状態にも好影響となる。
  5. 特別な配慮をする必要がない限り、栄養状態を良好に維持するためには、たんぱく質・脂質・糖質の三大栄養素の摂取を心がける。

問題

糖尿病(diabetesmellitus)のある高齢者(要介護1)が転倒して、骨折(fracture)した。入院治療後に再び自宅療養を続けるための専門職の役割として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 看護師は、糖尿病(diabetesmellitus)の薬の処方箋を交付する。
  2. 理学療法士は、糖尿病(diabetesmellitus)の食事メニューを考える。
  3. 管理栄養士は、自宅で料理ができるような作業訓練をする。
  4. 訪問介護員(ホームヘルパー)は、居宅サービス計画を立案する。
  5. 介護支援専門員(ケアマネジャー)は、訪問リハビリテーションの利用を提案する。
答え

【 5 】

解説

  1. 処方箋を交付できるのは医師のみである。
  2. 食事メニューを考えるのは、管理栄養士である。
  3. 作業訓練は、作業療法士が行う。
  4. 居宅サービス計画を立案するのは、ケアマネージャーの役割である。
  5. 適切である

問題

2012年(平成24年)の認知症高齢者数と2025年(平成37年)の認知症高齢者数に関する推計値(「平成29年版高齢社会白書」(内閣府))の組合せとして、適切なものを1つ選びなさい。
(注)平成37年とは令和7年のことである。

  1. 162万人---約400万人
  2. 262万人---約500万人
  3. 362万人---約600万人
  4. 462万人---約700万人
  5. 562万人---約800万人
答え

【 4 】

解説

解答の通り

問題

認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. トイレの水を流すことができない。
  2. 物事の計画を立てることができない。
  3. 言葉を発することができない。
  4. 親しい人がわからない。
  5. 昼夜逆転が生じる。
答え

【 5 】

解説

認知症の症状は、中核症状と行動・心理症状の2つに大別される。認知症の中核症状には、記憶障害に加えて、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能障害、言語障害(失語)、失行、失認などの認知機能の障害がある。また、行動・心理症状とは、中核症状が元となって行動や心理に現れてくる二次的な症状のことをいう。

  1. 選択肢は、失行であると考えられ、中核症状である。
  2. 選択肢は、実行機能障害であると考えられ、中核症状である。
  3. 選択肢は、運動性失語であると考えられ、中核症状である。
  4. 選択肢は、見当識障害であると考えられ、中核症状である。
  5. 記憶障害や認知機能障害により、時間を把握して適切な行動をとることが難しく、夜間の睡眠も浅くなることから、行動・心理症状の昼夜逆転が生じる。

問題

高齢者のせん妄(delirium)の特徴として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 薬剤によって生じることがある。
  2. 症状の変動は少ない。
  3. 意識レベルは清明であることが多い。
  4. 徐々に悪化する場合が多い。
  5. 幻覚を伴うことは少ない。
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 短期間のうちに出現し(通常数時間から数日)、1日のうちで重症度が変動する傾向がある。
  3. 意識レベルの低下を伴う。
  4. 治療で症状は消失する場合が多い。
  5. 幻覚がよくみられる。

問題

認知症(dementia)の初期症状に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 血管性認知症(vasculardementia)では、幻視が認められる。
  2. 正常圧水頭症(normalpressurehydrocephalus)では、歩行障害が認められる。
  3. 前頭側頭型認知症(frontotemporaldementia)では、エピソード記憶の障害が認められる。
  4. アルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)では、失禁が認められる。
  5. レビー小体型認知症(dementiawithLewybodies)では、もの盗られ妄想が認められる。
答え

【 2 】

解説

  1. 幻視は、レビー小体型認知症の症状である。血管性認知症の初期症状として、しびれ、めまい、頭痛、片麻痩、知覚障害、失語などがある。
  2. 正常圧水頭症の症状として、歩行障害や認知機能障害、排尿障害などがあり、歩行障害が最初に起こる。li>
  3. エピソード記憶の障害は、アルツハイマー型認知症の症状である。血管性認知症の初期には、記憶が比較的保持される。主な症状に、脱抑制行動、無関心や無気力、共感や感情移入の欠如、固執・常同性、口唇傾向、食事噌好の変化などがある。。
  4. 失禁は、正常圧水頭症の特徴の症状である。アルツハイマー型認知症で、トイレの水の流し忘れ、拭き忘れ、失禁がみられるのは、ステージ6「やや高度」 である。
  5. もの盗られ妄想は、アルツハイマー型認知症の症状である。血管性認知症の初期症状として、しびれ、めまい、頭痛、片麻痩、知覚障害、失語などがある。

問題

認知症(dementia)の発症リスクを低減させる行動に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 抗認知症薬を服用する。
  2. 睡眠時間を減らす。
  3. 集団での交流活動に参加する。
  4. 運動の機会を減らす。
  5. 飽和脂肪酸を多く含む食事を心がける。
答え

【 3 】

解説

  1. 抗認知症薬は、症状の進行を抑制するために服用するものであり、発症リスクを低減させるものではない。
  2. 睡眠時間を減らすことは、認知症の発症リスクを高める。
  3. 適切である
  4. 適度な運動は認知症の発症リスクを低減するため、適切ではない。
  5. 認知症の発症リスクを低減させるのは、魚や野菜などに多く含まれる不飽和脂肪酸である。

問題

抗認知症薬に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 若年性アルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stypewithearlyonset)には効果がない。
  2. 高度のアルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)には効果がない。
  3. レビー小体型認知症(dementiawithLewybodies)には効果がない。
  4. 症状の進行を完全に止めることはできない。
  5. 複数の抗認知症薬の併用は認められていない。
答え

【 4 】

解説

  1. 抗認知症薬は、若年性アルツハイマー型認知症に対しても効果がある。
  2. ドネペジル塩酸塩、メマンチン塩酸塩は、高度のアルツハイマー型認知症に対しても、 症状の進行を抑制する効果がある。
  3. ドネペジル塩酸塩は、レビー小体型認知症への効果が認められている。
  4. 適切である
  5. メマンチン塩酸塩はドネペジル塩酸塩などと併用することで、よりよい効果が得られることがある。

問題

前頭側頭型認知症(frontotemporaldementia)の症状のある人への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 周回がある場合は、GPS追跡機で居場所を確認する。
  2. 甘い食べ物へのこだわりに対しては、甘い物を制限する。
  3. 常同行動がある場合は、本人と周囲の人が納得できる生活習慣を確立する。
  4. 脱抑制がある場合は、抗認知症薬の服薬介護をする。
  5. 施設内で職員に暴力をふるったときは、警察に連絡する。
答え

【 3 】

解説

  1. 周回とは、本人が決めた特定のルートを何度も歩き回ることである。徘徊とは異なり、決まった道しか通らないため、場所は特定できる。
  2. 制限するのではなく、少量にする等の対応が求められる。
  3. 何かにこだわる、同じ行動を繰り返すという行動を活用し、生活上の問題となる行動を生活に支障のない行動に置き換える(ルーチン化療法)。
  4. 適切である
  5. 暴力をふるった原因を考え、改善する方法を検討する。

問題

Cさん(78歳、男性、要介護2)は、4年前にアルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)と診断を受け、通所介護(デイサービス)を週1回利用している。以前からパソコンで日記をつけていたが、最近はパソコンの操作に迷い、イライラして怒りっぽくなったと娘から相談を受けた。
介護福祉職が娘に対して最初に行う助言の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. パソコンの処分
  2. パソコンの使い方の手助け
  3. 日記帳の購入
  4. 薬物治療について主治医に相談
  5. 施設入所について介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談
答え

【 2 】

解説

  1. Cさんは、パソコン本体に対してではなく、パソコンの操作に迷ってしまうことに対してイライラしていると考えられるため、パソコンを処分するように助言することは、 適切ではない。
  2. 適切である
  3. Cさんは、以前から手書きではなくパソコンで日記をつけているため、Cさんの意思を確認することなく日記帳を購入するように助言することは、適切ではない。
  4. Cさんがこれまでの生活を継続できるよう、非薬物療法での対応を検討しなければならない。
  5. さんが施設に入所することを希望しているという情報はない。

問題

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で生活している軽度のアルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)のDさんは、大腿骨の部頸を骨折(fracture)して入院することになった。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の介護福祉職が果たす役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 理学療法士に、リハビリテーションの指示をしても理解できないと伝える。
  2. 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、地域ケア会議の開催を依頼する。
  3. 医師に、夜間は騒ぐ可能性があるので睡眠薬の処方を依頼する。
  4. 看護師に、日常生活の状況を伝える。
  5. 保佐人に、治療方法の決定を依頼する。
答え

【 4 】

解説

  1. リハビリテーションの指示をしても理解できないという情報がないため、適切ではない。
  2. 介護支援専門員が開催するのは地域ケア会議ではなく、サービス担当者会議である。
  3. 睡眠薬の必要性は医師が判断する。
  4. 適切である
  5. 治療方法の決定は、原則として本人の意思に基づいて行われる。

問題

Eさん(75歳、男性)は、1年ほど前に趣味であった車の運転をやめてから、やる気が起こらなくなり自宅に閉じこもりがちになった。そのため、家族の勧めで介護予防教室に参加するようになった。最近、Eさんは怒りっぽく、また、直前の出来事を覚えていないことが増え、心配した家族が介護福祉職に相談した。
相談を受けた介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「認知症(dementia)でしょう」
  2. 「趣味の車の運転を再開するといいでしょう」
  3. 「老人クラブに参加するといいでしょう」
  4. 「音楽を流して気分転換するといいでしょう」
  5. 「かかりつけ医に診てもらうといいでしょう」
答え

【 5 】

解説

  1. 認知症の診断は、医師が行う。
  2. 趣味であった車の運転をやめた理由について記載されていないが、それなりの理由があったと考えられる。車の運転を再開するような助言は適切とはいえない。
  3. Eさんは現在、介護予防教室に参加しており、適切ではない。
  4. Eさんが音楽を趣味にしているかどうかの情報がなく、音楽を流すことで Eさんが気分転換できるかどうかはわからない。
  5. 適切である

問題

ICIDH(InternationalClassificationofImpairments、DisabilitiesandHandicaps:国際障害分類)における能力障害として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 日常生活動作(ActivitiesofDailyLiving:ADL)の障害
  2. 運動麻痺
  3. 失語
  4. 職場復帰困難
  5. 経済的不利益
答え

【 1 】

解説

ICIDHとは障害を「機能障害・能力障害・社会的不利」の3つに分類した国際的に共通した障害の概念である。

  1. 適切である
  2. 機能障害である。
  3. 機能障害である。
  4. 社会的不利である。
  5. 社会的不利である。

問題

「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

  1. 法の対象者は、身体障害者手帳を持っている人である。
  2. 合理的配慮とは、全ての障害者に同じ配慮をすることである。
  3. 共生社会の実現を目指している。
  4. 障害者は、合理的配慮の提供に努めなければならない。
  5. 障害者差別解消支援地域協議会は、民間事業者で組織される。
答え

【 3 】

解説

  1. 手帳を持っている人に限らず、障害のある人すべてが対象となる。
  2. 行政機関等は、障害者の性別、年齢および障害の状態に応じて、必要かつ合理的な配慮をしなければならないとされている。
  3. 適切である
  4. 障害者ではなく、行政には合理的配慮の提供義務があり、事業者には合理的配慮の提供の努力義務がある。
  5. 障害者差別解消支援地域協議会は、国および地方公共団体の機関によって組織される。

問題

痙直型や不随意運動型(アテトーゼ型(athetosis))などの分類がある疾患として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 筋ジストロフィー(musculardystrophy)
  2. 脊髄小脳変性症(spinocerebellardegeneration)
  3. 脳血管疾患(cerebrovasculardisease)
  4. 脳性麻痺(cerebralpalsy)
  5. 脊髄損傷(spinalcordinjury)
答え

【 4 】

解説

解答の通り

問題

内因性精神障害に分類される疾患として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 脳腫瘍(braintumor)
  2. アルコール依存症(alcoholdependence)
  3. パニック障害(panicdisorder)
  4. 認知症(dementia)
  5. 統合失調症(schizophrenia)
答え

【 5 】

解説

精神障害は、その原因をもとに内因性精神障害、外因性精神障害、心因性精神障害に分類される。

  1. 脳腫蕩は外因性精神障害である。
  2. アルコール依存症は外因性精神障害である。
  3. パニック障害は心因性精神障害である。
  4. 認知症は外因性精神障害である。
  5. 適切である

問題

Fさん(26歳)は重度の知的障害があり、施設入所支援を利用している。
次のうち、Fさんが地域移行するときの社会資源として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ケアハウス
  2. 共同生活援助(グループホーム)
  3. 自立支援医療
  4. 精神科病院
  5. 同行援護
答え

【 2 】

解説

  1. ケアハウスは、軽費老人ホームの1つであり、26歳のFさんが地域移行するときの社会資源として適切ではない。
  2. 共同生活援助は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの1つである。
  3. 自立支援医療の対象は、統合失調症などの精神疾患を有する者、身体障害者手帳の交付を受けた者、身体に障害を有する児童とされている。Fさんは重度の知的障害者であるため、適切ではない。
  4. Fさんは治療を必要としているわけではないので、適切ではない。
  5. 同行援護は、視覚障害により移動に著しい困難がある障害者の外出時に、介護を含む援助を行う。

問題

自閉症スペクトラム障害(autismspectrumdisorder)の特性として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 読み書きの障害
  2. 社会性の障害
  3. 注意の障害
  4. 行為障害
  5. 運動障害
答え

【 2 】

解説

  1. 読み書きの障害は、学習障害の特性である。
  2. 自閉症スペクトラム障害の特性として、社会性の障害があり、言葉を使ったコミュニケーションが苦手で、言葉の外側にある意味や、話の文脈が理解しにくいということがある。
  3. 注意の障害は、注意欠陥多動性障害の特性である。
  4. 行為障害とは、他者の基本的な権利を侵害する行為を繰り返し起こす疾患であり、自閉症スペクトラム障害の特性として適切ではない。
  5. 運動障害とは、筋肉の動きに自由がきかなくなる障害で、自閉症スペクトラム障害の特性として適切ではない。

問題

筋萎縮性側索硬化症(amyotrophiclateralsclerosis:ALS)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 免疫疾患である。
  2. 振戦や筋固縮が主な症状である。
  3. 視力や聴力は保たれる。
  4. 運動失調が現れる。
  5. 全身の臓器に炎症を起こす。
答え

【 3 】

解説

筋萎縮性側索硬化症では、視覚、聴覚、喚覚、味覚、触覚の感覚がおかされにくく、全身の臓器に炎症が起こりにくいことが特徴である。。

問題

Gさん(56歳、男性)は、糖尿病性網膜症(diabeticretinopathy)に伴う眼底出血を繰り返して、治療を受けていた。医師から失明は避けられないと説明を受けた。その後、Gさんは周囲に怒りをぶつけたり、壁に頭を打ちつけたりという行動がみられるようになった。
このときのGさんの障害受容の状況として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ショックではあるが、不安はそれほど強くない。
  2. 自分には障害はないと否認する。
  3. 前向きに自己努力を図ろうとする。
  4. 否認ができずに混乱する。
  5. 新しい価値観や役割を見いだす。
答え

【 4 】

解説

障害の受容段階は、ショック期、否認期、混乱期、解決への努力期、受容期の5段階にわけられる。

  1. ショック期の説明である。
  2. 否定期の説明である。
  3. 解決への努力期の説明である。
  4. Gさんは、失明は避けられないと説明を受けたことから、怒りや悲しみの感情が湧きあがる混乱期の状況にあると考えられるため、適切である。
  5. 受容期の説明である。

問題

パーキンソン病(Parkinsondisease)のHさんは、最近、立位時の前傾姿勢が強くなり、歩行時の方向転換が不安定になり始めた。日常生活動作には介助を必要としない。Hさんのホーエン・ヤール重症度分類として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ステージⅠ
  2. ステージⅡ
  3. ステージⅢ
  4. ステージⅣ
  5. ステージⅤ
答え

【 3 】

解説

ホーエン・ヤール重症度分類は以下のように分類される。

ステージ1
症状は一側性で、機能障害はないか、あっても軽微で、日常生活にほぼ支障はない。
ステージ2
両側性の障害があるが、姿勢保持の障害はない。日常生活、職業は多少の障害はあるが行い得る。
ステージ3
姿勢反射が障害され、転倒傾向がみられる。活動はある程度制限されるが職種によっては就労可能。機能障害は、軽度から中等度だが一人での生活は可能である。
ステージ4
重篤な機能障害を呈し、自力のみによる生活は困難となるが、まだ支えられずに立つことや歩くことはどうにか可能である。
ステージ5
立つことも不可能で、介助なしではベットまたは車椅子につきっきりの生活を強いられる。

問題

制度化された地域の社会資源として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 家族会が行う悩み相談
  2. 近隣の住民からの善意の声かけ
  3. 同居家族が行う身の回りの介護
  4. コンビニエンスストアによる見守り
  5. 民生委員が行う相談・援助
答え

【 5 】

解説

制度化された社会資源とは、フオーマルな社会資源を指し、行政によるサービスや保健所、 児童相談所等(行政機関)、障害福祉サービス(事業所)、教育機関や医療機関、社会福祉協議会、民生委員などが含まれる。また、制度化されていない社会資源とは、インフオーマルな社会資源を指し、家族や親戚、近隣住民やボランティア、自治会、あるいは当事者組織や家族会などが含まれる。

問題

マズロー(Maslow、A.)の欲求階層説の所属・愛情欲求に相当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 生命を脅かされないこと
  2. 他者からの賞賛
  3. 自分の遺伝子の継続
  4. 好意がある他者との良好な関係
  5. 自分自身の向上
答え

【 4 】

解説

マズローの法則とは、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されているとする心理学理論であり、「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求(所属と愛の欲求)」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5段階がる。

  1. 安全の欲求である。
  2. 承認欲求である。
  3. 生理的欲求である。
  4. 適切である
  5. 自己実現の欲求である。

問題

皮膚の痛みの感覚を受け取る大脳の機能局在の部位として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 頭頂葉
  2. 前頭葉
  3. 側頭葉
  4. 後頭葉
  5. 大脳辺縁系
答え

【 1 】

解説

  1. 適切である
  2. 頭頂葉からの感覚情報を受け取り、発話、筋運動、意思決定を行う。
  3. 側頭葉は、聴覚野・ウェルニッケ野・側頭連合野で言語の理解、記憶、聴覚、情動等の機能を担う。
  4. 後頭葉は、視覚連合野・視覚野で視覚情報の認識を行う。
  5. 大脳辺縁系は、本能や情動、記憶に関係している。

問題

爪や指の変化と、そこから推測される疾患・病態との組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 爪の白濁---チアノーゼ(cyanosis)
  2. 巻き爪---心疾患
  3. さじ状爪---鉄欠乏性貧血(irondeficiencyanemia)
  4. ばち状指---栄養障害
  5. 青紫色の爪---白癬爪
答え

【 3 】

解説

  1. 爪の白濁は、爪白癬に見られる変化である。
  2. 巻き爪と心疾患に関係性はない。
  3. 適切である
  4. ばち状指は、肺疾患や心疾患によりみられる変化である。
  5. 青紫色の爪は、チアノーゼがみられる状態である。

問題

口臭に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 歯がない場合に起こりやすい。
  2. 唾液量が多いと生じる。
  3. ウイルス感染の原因となることがある。
  4. 食事量が増加した場合に起こりやすい。
  5. 他者との交流を避ける原因となることがある。
答え

【 5 】

解説

  1. 不適切な口腔ケアで起こる場合がある。
  2. 唾液量が多いと生じにくい。
  3. 口臭がウイルス感染の原因となることはない。
  4. 食事量の増加と口臭に関係性はない。
  5. 適切である

問題

高齢者の大腿骨頸部骨折(femoralneckfracture)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 転落によって生じることが最も多い。
  2. 骨折(fracture)の直後は無症状である。
  3. リハビリテーションを早期に開始する。
  4. 保存的治療を行う。
  5. 予後は良好である。
答え

【 3 】

解説

  1. 転倒によって生じることが最も多い。
  2. 骨折の直後から激しい痛みを生じ、立つことや歩くことが困難になる。背骨や骨盤の骨折では無症状である場合が多い。
  3. 日常生活を維持することを目標として、術後翌日からの早期リハビリテー ションが実施されている。
  4. 大腿骨頚部は自然に治癒することは少なく、保存的治療ではなく、手術による治療となる場合がほとんどである。
  5. 歩行能力が骨折前より低下する場合が多い。

問題

摂食・嚥下のプロセスに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 先行期は、唾液分泌が増加する。
  2. 準備期は、嚥下性無呼吸がみられる。
  3. 口腔期は、喉頭が閉鎖する。
  4. 咽頭期は、食塊を形成する。
  5. 食道期は、随意的な運動である。
答え

【 1 】

解説

  1. 先行期は、認知期ともいわれ、視覚・喚覚などの刺激により食事を認識する時期である。食事を見ながら食べ物の硬さや味などを想像することで、条件反射的に唾液が分泌され、食事の準備が行われる。
  2. 嚥下性無呼吸がみられるのは、咽頭期である。
  3. 喉頭が閉鎖するのは、咽頭期である。
  4. 食塊を形成するのは、準備期である。
  5. 食道期は、不随意的な運動である。

問題

Jさん(80歳、男性)は、アルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)と診断され、半年前から認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。最近、Jさんは、トイレに行きたいと言ってグループホーム内を歩き回った後に、失禁するようになった。
Jさんの排泄の状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 反射性尿失禁
  2. 心因性頻尿
  3. 溢流性尿失禁
  4. 機能性尿失禁
  5. 腹圧性尿失禁
答え

【 4 】

解説

  1. 反射性尿失禁とは、脊髄損傷などにより、膀胱に尿がたまっても尿意を感じることができず、刺激により反射的に尿が排出される失禁である。
  2. 心因性頻尿とは、過度な緊張やストレスなどにより頻尿になることをいう。
  3. 溢流性尿失禁とは、前立腺肥大などで通過障害があり、膀胱内に残った尿があふれるように漏れる失禁である。
  4. 機能性尿失禁は、認知症による認知機能の低下や、身体運動機能の低下により起こる。
  5. 腹圧性尿失禁とは、骨盤底筋が加齢とともに衰え、くしゃみや立ち上がりなどで腹圧がかかることにより、尿が漏れる失禁である。

問題

正常な尿に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 1日に約1gのたんぱく質が排出される。
  2. 1日に約10gのブドウ糖が排出される。
  3. 排尿直後はアンモニア臭がする。
  4. 排尿直後はアルカリ性である。
  5. 排尿直後は淡黄色で透明である。
答え

【 5 】

解説

  1. 1日に約15mgのたんぱく質が排出される。
  2. 正常な尿ではほとんど排出されない。
  3. 排尿直後の尿はほとんど無臭である。空気に触れるとアンモニア特有のにおいを発するようになる。
  4. 排尿直後の尿は弱酸性である。
  5. 適切である

問題

弛緩性便秘の原因に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 食物繊維の摂取不足
  2. 排便を我慢する習慣
  3. 腹圧の低下
  4. 大腸のけいれん
  5. がん(cancer)による通過障害
答え

【 1 】

解説

弛緩性便秘は、大腸の嬬動運動が低下することで、便が大腸を通過する時間が長くなり、水分が吸収されて便が硬くなることで起こる。その原因として、大腸や腹壁の緊張低下や腸管の刺激となる食物繊維の不足などがあげられる。また、腹筋の筋力低下によって排便時に十分な腹圧が得られないことも影響する。

  1. 適切である
  2. 排便を我慢する習慣は、直腸性便秘の原因である。
  3. 腹圧の低下は弛緩性便秘の要因ではあるが、大腸の嬬動運動の低下につながる原因としては、食物繊維の摂取不足のほうが適切である。
  4. 大腸のけいれんは、けいれん性便秘の原因である。
  5. がんによる通過障害によって起こる便秘は、器質性便秘である。

問題

抗ヒスタミン薬の睡眠への影響として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 就寝後、短時間で覚醒する。
  2. 夜間に十分睡眠をとっても、日中に強い眠気がある。
  3. 睡眠中に足が痛がゆくなる。
  4. 睡眠中に無呼吸が生じる。
  5. 夢の中の行動が、そのまま現実の行動として現れる。
答え

【 2 】

解説

解答の通り

問題

終末期に自分が望むケアをあらかじめ書面に示しておくことを表す用語として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. ターミナルケア(terminalcare)
  2. インフォームドコンセント(informedconsent)
  3. リビングウィル(livingwill)
  4. デスカンファレンス(deathconference)
  5. グリーフケア(griefcare)
答え

【 3 】

解説

  1. ターミナルケアとは、終末期の人に対し、症状の緩和と苦痛の除去を主体とし、生活の質の向上を目指して行われる医療・看護のことである。
  2. インフォームドコンセントとは、医師が患者に治療等に関する十分な説明を行い、患者の同意を得ることである。
  3. 適切である
  4. デスカンフアレンスとは、用者の死後にそのケースを振り返り、経験を次に活かしてケアの向上を図ろうとするものである。
  5. グリーフケアとは、家族など近しい人を亡くした人が、死別に伴う深い悲しみや喪失感、環境の変化を受け入れ、乗り越えられるように支援することである。

問題

死亡直前にみられる身体の変化として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 関節の強直
  2. 角膜の混濁
  3. 皮膚の斑死
  4. 下顎呼吸の出現
  5. 筋肉の硬直
答え

【 4 】

解説

解答の通り。その他の選択肢は、死後にみられる変化である。

問題

介護福祉士が医師の指示の下で行う喀痰吸引の範囲として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 咽頭の手前まで
  2. 咽頭まで
  3. 喉頭まで
  4. 気管の手前まで
  5. 気管分岐部まで
答え

【 1 】

解説

喀痰吸引の吸引チューブの挿入範囲は、口腔内または鼻腔内の喀痰吸引は咽頭の手前まで、 気管力ニューレ内部の喀痰吸引は気管力ニューレからはみ出さない深さまでとされている。

問題

2011年(平成23年)の社会福祉士及び介護福祉士法の改正に基づいて、介護福祉士による実施が可能になった喀痰吸引等の制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 喀痰吸引や経管栄養は、医行為から除外された。
  2. 喀痰吸引等を行うためには、実地研修を修了する必要がある。
  3. 介護福祉士は、病院で喀痰吸引を実施できる。
  4. 介護福祉士は、この制度の基本研修の講師ができる。
  5. 実施できる行為の一つとして、インスリン注射がある。
答え

【 2 】

解説

  1. 喀痰吸引や経管栄養は、医行為である。
  2. 適切である
  3. 医療機関は対象とされていない。
  4. 基本研修の講師は、医師、保健師、助産師、看護師である。
  5. インスリン注射は、認められていない。

問題

Kさん(76歳)は、日頃から痰がからむことがあり、介護福祉士が喀痰吸引を行っている。鼻腔内吸引を実施したところ、吸引物に血液が少量混じっていた。Kさんは、「痰は取り切れたようだ」と言っており、呼吸は落ち着いている。
このときの介護福祉士の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 出血していそうなところに吸引チューブをとどめる。
  2. 吸引圧を弱くして再度吸引をする。
  3. 血液の混じりがなくなるまで繰り返し吸引をする。
  4. 鼻腔と口腔の中を観察する。
  5. 鼻腔内を消毒する。
答え

【 4 】

解説

  1. 出血していそうな部位に吸引チューブをとどめると、吸引圧による刺激でさらに傷の状態を悪化させてしまう可能性がある。
  2. 介護福祉士は勝手に吸引圧を弱めてはいけない。
  3. 傷の状態を悪化させてしまう可能性がある。
  4. Kさんは、「羨は取り切れたようだ」と言っており、呼吸は落ち着いているとあるので、緊急性は低いと考えられる。出血している場所の観察を行い、看護職に報告し、今後の対応について指示を仰ぐ必要がある。
  5. 出血の原因がわからない状況で、介護福祉士が鼻腔内の消毒をすることは、適切ではない。

問題

口腔内・鼻腔内の喀痰吸引に必要な物品の管理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 吸引チューブの保管方法のうち、乾燥法では、浸漬法に比べて短時間で細菌が死滅する。
  2. 浸漬法で用いる消毒液は、72時間を目安に交換する。
  3. 吸引チューブの洗浄には、アルコール消毒液を用いる。
  4. 吸引チューブの洗浄水は、24時間を目安に交換する。
  5. 吸引物は、吸引びんの70~80%になる前に廃棄する。
答え

【 5 】

解説

  1. 乾燥法は、細菌の生存に必要な水分や埃が存在しなければ細菌が発育・増殖しにくいという性質に基づいた方法であり、細菌が死滅するものではない。
  2. 浸漬法で用いる消毒液は、24時間を目安に交換する。
  3. 吸引チューブの洗浄には、滅菌精製水を用いて、 吸引の前後に行う。
  4. 吸引チューブの洗浄水は、8時間を目安に交換する。
  5. 適切である

問題

経管栄養の実施時に、冷蔵庫に保管していた栄養剤を指示どおりの温度にせずにそのまま注入したときに起こる状態として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。

  1. 呼吸困難
  2. 胃ろう周囲のびらん
  3. 下痢
  4. 瘡褥
  5. 低血糖
答え

【 3 】

解説

解答の通り

問題

〔事例〕
Lさん(78歳、女性)は一人暮らしをしている。「もったいない」が口癖で、物を大切にし、食べ物を残さないようにして生活している。
半年前、脳の細い血管が詰まっていることがわかり、入院して治療を受けた。左半身にしびれがあり、右膝の変形性関節症(osteoarthritis)で痛みもあったために、介護保険の申請をしたところ、要介護1になった。
家事はできるだけ自分でしたいという希望から、週に2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して、掃除と調理を訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒にしている。
Lさんが入院するきっかけになった脳の疾患として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. ラクナ梗塞(lacunarinfarction)
  2. くも膜下出血(subarachnoidhemorrhage)
  3. 慢性硬膜下血腫(chronicsubduralhematoma)
  4. 正常圧水頭症(normalpressurehydrocephalus)
  5. 高次脳機能障害(higherbraindysfunction)
答え

【 1 】

解説

  1. 脳梗塞のうち、脳の細い血管が詰まって起こる脳梗塞をラクナ梗塞という。
  2. くも膜下出血は、脳とそれを包むくも膜の間に出血をする脳卒中である。
  3. 慢性硬膜下血腫は、脳と頭蓋骨の下にある硬膜の間に、出血による血腫ができる疾患である。
  4. 正常圧水頭症は、脳内に髄液が通常より多くたまった状態である。
  5. 高次脳機能障害は、事故や疾患によって脳が損傷を受けたことによる、認知機能の障害である。

問題

〔事例〕
Lさん(78歳、女性)は一人暮らしをしている。「もったいない」が口癖で、物を大切にし、食べ物を残さないようにして生活している。
半年前、脳の細い血管が詰まっていることがわかり、入院して治療を受けた。左半身にしびれがあり、右膝の変形性関節症(osteoarthritis)で痛みもあったために、介護保険の申請をしたところ、要介護1になった。
家事はできるだけ自分でしたいという希望から、週に2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して、掃除と調理を訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒にしている。
ある日、Lさんと一緒に調理していた訪問介護員(ホームヘルパー)は、賞味期限が2日前に切れた缶詰を見つけた。
Lさんに対して訪問介護員(ホームヘルパー)がとる行動として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 黙って処分する。
  2. 食べてはいけないと伝える。
  3. 食べやすいように、缶のふたを開けておく。
  4. 食べ方を相談する。
  5. 保存容器に移して保管するように勧める。
答え

【 4 】

解説

  1. Lさんのものを、訪問介護員の判断で黙って処分することは適切ではない。
  2. 賞味期限を過ぎても食べられないわけではない。食べるかどうかはLさんが決めることである。
  3. 賞味期限を2日過ぎた缶詰を食べるという同意を得ていない。。
  4. 適切である
  5. すぐに食べない場合は、缶を開けないことが最も適切な保存方法である。

問題

〔事例〕
Lさん(78歳、女性)は一人暮らしをしている。「もったいない」が口癖で、物を大切にし、食べ物を残さないようにして生活している。
半年前、脳の細い血管が詰まっていることがわかり、入院して治療を受けた。左半身にしびれがあり、右膝の変形性関節症(osteoarthritis)で痛みもあったために、介護保険の申請をしたところ、要介護1になった。
家事はできるだけ自分でしたいという希望から、週に2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して、掃除と調理を訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒にしている。
介護保険の申請をしてから半年がたち、更新申請の時期になった。この半年でLさんは、訪問介護員(ホームヘルパー)が来ない日もいすに座って調理をするなど、回復してきている。更新申請の結果、Lさんは要支援1になった。
次のうち、Lさんの介護予防サービス・支援計画書を作成する者として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 訪問介護事業所の訪問介護員(ホームヘルパー)
  2. 生活支援体制整備事業の生活支援コーディネーター
  3. 地域包括支援センターの主任介護支援専門員
  4. 訪問介護事業所のサービス提供責任者
  5. 生活介護のサービス管理責任者
答え

【 3 】

解説

要支援者の介護予防ケアプランである介護予防サービス・支援計画書は、指定介護予防支援事業所である地域包括支援センターの担当職員が作成する。

問題

〔事例〕
Mさん(80歳、男性)は、2年前にアルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)と診断された。Mさんは自宅で暮らし続けることを希望して、介護保険サービスを利用しながら妻と二人で生活していた。
その後、Mさんの症状が進行して妻の介護負担が大きくなったため、Mさんは、U社会福祉法人が運営する介護老人福祉施設に入所することになった。
Mさんの入所当日、担当のA介護福祉職は、生活相談員が作成した生活歴や家族構成などの基本情報の記録を事前に確認した上で、Mさんと関わった。
次のうち、A介護福祉職が確認した記録として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 施設サービス計画書
  2. インシデント報告書
  3. エコマップ
  4. プロセスレコード
  5. フェイスシート
答え

【 5 】

解説

  1. 施設サービス計画書とは、施設サービスを適切に利用できるよう、サービスの内容、担当者等を定めたものである。
  2. インシデント報告書は、ヒヤリハツト報告書とも呼ばれ、ヒヤリとした場面やハッとした場面とその原因を共有し、重大な事故につながることを予防するための記録である。
  3. エコマップは、支援を要する家族を中心として、その家族の問題や解決にかかわると考えられる関係者や関係機関を記載し、図式化したものである。
  4. プロセスレコードは、利用者・患者と支援者の間で生じる会話や心理状態の変化等の記録のことである。
  5. フェイスシートは、利用者の生活歴や家族構成などが記載されている基本情報の記録であり、利用者の情報の概要を理解するための資料となる。

問題

〔事例〕
Mさん(80歳、男性)は、2年前にアルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)と診断された。Mさんは自宅で暮らし続けることを希望して、介護保険サービスを利用しながら妻と二人で生活していた。
その後、Mさんの症状が進行して妻の介護負担が大きくなったため、Mさんは、U社会福祉法人が運営する介護老人福祉施設に入所することになった。
Mさんの入所当日、担当のA介護福祉職は、生活相談員が作成した生活歴や家族構成などの基本情報の記録を事前に確認した上で、Mさんと関わった。
入所当日の昼食後、A介護福祉職はMさんに歯ブラシと歯磨き粉を渡して、歯磨きを促した。しかし、Mさんは歯ブラシと歯磨き粉を持ったまま、不安そうな顔で歯を磨こうとしなかった。
このときのMさんの症状に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 幻視
  2. 失行
  3. 振戦
  4. 脱抑制
  5. 常同行動
答え

【 2 】

解説

  1. 幻視は、レビー小体型認知症に特徴的な症状である。
  2. 失行は、認知症の中核症状として現れる症状である。
  3. 振戦は、パーキンソン病の代表的な症状である。
  4. 脱抑制は、前頭側頭型認知症に特徴的な症状である。
  5. 常同行動は、前頭側頭型認知症に特徴的な症状である。

問題

〔事例〕
Mさん(80歳、男性)は、2年前にアルツハイマー型認知症(dementiaoftheAlzheimer’stype)と診断された。Mさんは自宅で暮らし続けることを希望して、介護保険サービスを利用しながら妻と二人で生活していた。
その後、Mさんの症状が進行して妻の介護負担が大きくなったため、Mさんは、U社会福祉法人が運営する介護老人福祉施設に入所することになった。
Mさんの入所当日、担当のA介護福祉職は、生活相談員が作成した生活歴や家族構成などの基本情報の記録を事前に確認した上で、Mさんと関わった。
面会に訪れた妻はA介護福祉職に、「最初は夫を施設に入れて申し訳ない気持ちもあったが、元気そうな夫を見て、今はこの施設を利用してよかったと思っている」と話した。A介護福祉職は妻の発言を受けて、介護サービスをもっと気軽に利用してもらうための取り組みが必要であると考えた。そこで、A介護福祉職は施設職員と検討した。その結果、地域の家族介護者を対象に、介護に関する情報提供や交流を図る場を無料で提供することを、独自の事業として継続的に行うことを法人として決定した上で、必要な手続きを行うこととした。
U社会福祉法人が行うこととした事業に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 公益事業
  2. 日常生活自立支援事業
  3. 相談支援事業
  4. 自立相談支援事業
  5. 地域生活支援事業
答え

【 1 】

解説

  1. 社会福祉法人は、経営する社会福祉事業に支障がない限り、公益事業または収益事業を行うことができる。地域の家族介護者を対象とした介護に関する情報提供や交流を図る場を無料で提供することは、公益事業に当てはまると考えられる。
  2. 日常生活自立支援事業は、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な人が地域での自立した生活を送ることができるように、利用者との契約に基づいて福祉サービスの利用援助等を行うものである。
  3. 相談支援事業は、障害者総合支援法の市町村地域生活支援事業として実施されており、福祉サービス利用のための情報提供・相談等を行っている。
  4. 自立相談支援事業は、生活困窮者自立支援法に規定される事業である。就労支援等の自立に関する相談などを行う。
  5. 地域生活支援事業は、障害者総合支援法に位置づけられている事業である。障害者の地域での自立生活を支えるための事業である。

問題

〔事例〕
Bさん(22歳、男性)は、19歳の時に統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神保健指定医の診察の結果、入院の必要があると診断された。Bさん自身からは入院の同意が得られず、父親の同意で精神科病院に入院した。
その後、数回の入退院を繰り返した後、21歳から居宅介護を週1回、訪問看護を月2回、デイケアを週3回利用しながら一人暮らしをしている。
居宅介護では、料理や掃除、買物などの介護福祉職の支援を受けているが、Bさんも調子の良いときは一緒に行っている。訪問看護では、Bさんは、服薬を忘れることがあるため、看護師と一緒に薬の飲み忘れがないかを確認している。また、デイケアでは、運動と園芸のグループに参加している。
Bさんが19歳で精神科病院に入院したときの入院形態として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 任意入院
  2. 医療保護入院
  3. 応急入院
  4. 措置入院
  5. 緊急措置入院
答え

【 2 】

解説

  1. 任意入院は、入院について本人の同意がある者である。入院するにあたり、精神保健指定医の診察は不要である。
  2. 医療保護入院の対象者は、自傷他害のおそれはないが、任意入院を行う状態にない者である。入院するにあたり、精神保健指定医の診察および家族等のうちいずれかの者の同意が必要である。
  3. 応急入院の対象者は、任意入院を行う状態になく、急速を要し、家族等の同意が得られない者である。入院するにあたり、精神保健指定医の診察が必要であり、入院期間は72時間以内に制限される。
  4. 措置入院の対象者は、入院させなければ自傷他害のおそれのある精神障害者である。精神保健指定医2人以上の診察の結果が一致した場合に都道府県知事が措置として入院させることができる。
  5. 緊急措置入院の対象者は、4.と同様である。急速を要し、措置入院の手続きをとることができないことが条件で、精神保健指定医の診察は1人で足りるが、入院期間は72時間以内に制限される。

問題

〔事例〕
Bさん(22歳、男性)は、19歳の時に統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神保健指定医の診察の結果、入院の必要があると診断された。Bさん自身からは入院の同意が得られず、父親の同意で精神科病院に入院した。
その後、数回の入退院を繰り返した後、21歳から居宅介護を週1回、訪問看護を月2回、デイケアを週3回利用しながら一人暮らしをしている。
居宅介護では、料理や掃除、買物などの介護福祉職の支援を受けているが、Bさんも調子の良いときは一緒に行っている。訪問看護では、Bさんは、服薬を忘れることがあるため、看護師と一緒に薬の飲み忘れがないかを確認している。また、デイケアでは、運動と園芸のグループに参加している。
Bさんは、居宅介護のC介護福祉職にはデイケアや生活のことについて安心して話すようになってきた。ある日、C介護福祉職が掃除をしていて、薬が2週間分内服されていないことを見つけた。また、Bさんは、「Cさんにだけ話します。みんなが私の悪口を言って、電波を飛ばして監視しています」とおびえながら話した。
話を聞いたC介護福祉職のBさんに対する最初の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「今すぐ薬を飲んでください」
  2. 「悪口の内容を詳しく教えてください」
  3. 「薬を飲んでいないからですよ」
  4. 「医師に話しておきますね」
  5. 「それは不安ですね」
答え

【 5 】

解説

薬が2週間分内服されていないことが原因で、統合失調症の妄想の症状が現れていると考えられる。まずはBさんのおびえを受け止め、Bさんの感じている不安やつらさを受容し共感する言葉かけが求められる。妄想のある人への対応としては、否定も肯定もしないことや、妄想を助長させたりしないことなどに留意する必要がある。

問題

〔事例〕
Bさん(22歳、男性)は、19歳の時に統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神保健指定医の診察の結果、入院の必要があると診断された。Bさん自身からは入院の同意が得られず、父親の同意で精神科病院に入院した。
その後、数回の入退院を繰り返した後、21歳から居宅介護を週1回、訪問看護を月2回、デイケアを週3回利用しながら一人暮らしをしている。
居宅介護では、料理や掃除、買物などの介護福祉職の支援を受けているが、Bさんも調子の良いときは一緒に行っている。訪問看護では、Bさんは、服薬を忘れることがあるため、看護師と一緒に薬の飲み忘れがないかを確認している。また、デイケアでは、運動と園芸のグループに参加している。
Bさんは、C介護福祉職と話したことをきっかけに、定期的に服薬できるようになり、以前と同じ支援を受けながら一人暮らしを続けている。最近は、デイケアで就労を目指すグループ活動に自ら参加するようになった。Bさんは、「就労に挑戦してみたい」という気持ちはあるが、就労経験のある他のメンバーの失敗談を聞くと、「自信がない」とも言っている。
Bさんへの支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 自分で料理と掃除ができるようになることが優先であると話す。
  2. 服薬ができなかったことを取り上げ、治療に専念するように話す。
  3. 無理せず、今の生活を維持することが大切であると話す。
  4. 長所を一緒に探し、どのような仕事が向いているのかを考えようと話す。
  5. 他のメンバーの失敗原因を考え、失敗しない対策をしようと話す。
答え

【 4 】

解説

  1. 「就労に挑戦してみたい」というBさんの気持ちに対して家事の話をするのは適切ではない。
  2. Bさんは服薬ができるようになっている。過去のできなかったことを持ち出し、Bさんの気持ちを否定している。
  3. Bさんの自己決定を尊重していない。
  4. 適切である
  5. Bさんの不安が増す可能性もあり、適切とは言えない。

問題

〔事例〕
Dさん(59歳、女性)は30年前に関節リウマチ(rheumatoidarthritis)を発症して、現在、障害者支援施設に入所している。
Dさんは、朝は手の動きが悪く痛みがあるが、午後、痛みが少ないときは関節を動かす運動を行っている。足の痛みで歩くのが難しく車いすを使用しているが、最近は手の痛みが強くなり、自分で操作することが難しい。また、食欲がなく、この1か月間で体重が2kg減っている。夜中に目が覚めてしまうこともある。
Dさんの朝の症状の原因として、最も可能性が高いものを1つ選びなさい。

  1. 睡眠不足
  2. 低栄養
  3. 平衡感覚の低下
  4. 筋力低下
  5. 関節の炎症
答え

【 5 】

解説

関節リウマチの主な症状として、手指や手関節、肘などに多くみられる関節の炎症、起床時に関節の屈曲が難しくなり、それが1時間以上続く朝のこわばりなどがある。

問題

〔事例〕
Dさん(59歳、女性)は30年前に関節リウマチ(rheumatoidarthritis)を発症して、現在、障害者支援施設に入所している。
Dさんは、朝は手の動きが悪く痛みがあるが、午後、痛みが少ないときは関節を動かす運動を行っている。足の痛みで歩くのが難しく車いすを使用しているが、最近は手の痛みが強くなり、自分で操作することが難しい。また、食欲がなく、この1か月間で体重が2kg減っている。夜中に目が覚めてしまうこともある。
使っていた車いすを自分で操作することが困難になったDさんが、「障害者総合支援法」で電動車いすを購入するときに利用できるものとして、適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

  1. 介護給付費
  2. 補装具費
  3. 自立支援医療費
  4. 訓練等給付費
  5. 相談支援給付費
答え

【 2 】

解説

  1. 介護給付費とは、障害に起因する日常生活上継続的に必要な介護の支援を受ける場合に給付されるものである。
  2. 補装具費はその購入、借り受けまたは修理を必要とする障害の状態であると認められた場合に給付されるものである。主な補装具として、車いすや電動車いす、義肢、義眼、 座位保持装置などがある。
  3. 自立支援医療費とは、医療費の自己負担額を軽減するための公費負担医療制度である。
  4. 訓練等給付費とは、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援などの訓練的支援を受ける場合に給付されるものである。
  5. 相談支援給付費とは、障害者等とその家族などからの相談に応じたり、必要な情報の提供や助言を行ったりする相談支援を実施した場合に給付されるものである。

問題

〔事例〕
Dさん(59歳、女性)は30年前に関節リウマチ(rheumatoidarthritis)を発症して、現在、障害者支援施設に入所している。
Dさんは、朝は手の動きが悪く痛みがあるが、午後、痛みが少ないときは関節を動かす運動を行っている。足の痛みで歩くのが難しく車いすを使用しているが、最近は手の痛みが強くなり、自分で操作することが難しい。また、食欲がなく、この1か月間で体重が2kg減っている。夜中に目が覚めてしまうこともある。
Dさんは、「ここ数日、朝だけでなく1日中、何もしないのに手足の痛みが強くなってきた」と訴えている。日常生活で、Dさんが当面留意すべきこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 前あきの衣類より、かぶりの衣類を選ぶ。
  2. ベッドのマットレスは、柔らかいものを使用する。
  3. 関節を動かす運動を控える。
  4. できるだけ低いいすを使う。
  5. 頸部が屈曲位になるように、高めの枕を使用する。
答え

【 3 】

解説

  1. かぶりの衣類は、多くの関節を使用するため、 負担が大きくなる。前あきの衣類のほうが関節の使用が最小限となり負担が少なくなるため適している。
  2. ベッドのマツトレスが柔らかすぎると関節を支持できないため、からだが沈み込まない硬めのものが望ましい。
  3. 適切である
  4. 低いいすを使用すると大きな動作が必要となり、関節に負担がかかり、立位や座位などの動作に影響が出る。
  5. 関節リウマチは、頚部が屈曲するような姿勢は負担となるため、高めの枕の使用は避けるようにする。標準の枕よりも低めのものが望ましいとされている。

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