BPSD(認知症の行動・心理症状)について正しいものはどれか。3つ選べ。
  1. 周囲の人々を驚かせたり,理解できない行動や言動を示したりすることが多い。
  2. 症状悪化の要因のうち最も多いのは,身体合併症である。
  3. 認知症では,必ず出現する症状である。
  4. 非薬物療法を行う場合の原則は,精神的安定を図ることである。
  5. BPSDを起こしやすい要因として,孤立・不安,不適切な住環境,睡眠等の生活リズムの乱れなどがある。

【 正答:145 】

解説

  1. 〇 幻視・幻聴、妄想、徘徊、暴言・暴力など、周囲の人の理解を超えた行動・言動を示すことが多い。
  2. × 平成19年度の財団法人ぼけ予防協会の実態調査報告書によると、薬剤37.7%、身体合併症23.0%、家族・介護環境10.7%となっている。
  3. × 必ず出現する症状は、中核症状とよばれる。アルツハイマー型認知症であれば、記憶障害・見当識障害・実行機能障害・失行や失認・注意障害などが中核症状である。
  4. 〇 非薬物療法を行う場合の原則は、受容と共感により認知症の人の不安を取り除き、精神的安定を図ることである。
  5. 〇 BPSDは様々な要因で引き起こされる。記述の要因のほか、不適切なコミュニケーション、身体合併症、生理学的不調、ネグレクト・過干渉、認知症の進行、不適切な薬物の使用などが指摘される。