成年後見制度について正しいものはどれか。3つ選べ。
  1. 市町村は,後見,保佐及び補助の業務を適正に行うことができる人材の育成及び活用を図るため,必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
  2. 成年被後見人が行った法律行為は,原則として,取り消すことができる。
  3. 成年後見人は,被後見人の居住用の不動産を家庭裁判所の許可なく処分することができる。
  4. 被保佐人は,保佐人の同意を得ないで,自宅の改築を行うことができる。
  5. 補助人には,被補助人の同意のもと,四親等内の親族の請求により,家庭裁判所の審判によって,同意権を与えることができる。

【 正答:125 】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. 〇 設問の通り
  3. × 成年後見人は、本人の財産に関する法律行為を本人に代わって行うことができるが、居住用不動産を処分する場合は、家庭裁判所の許可が必要である。
  4. × 保佐人には、被保佐人が行おうとしている一定の行為についての同意権が与えられている。「新築、改築、増築または大修繕をすること」は、同意権の範囲に含まれ、保佐人の同意を得ずに行ったものは、原則として取り消すことができる。また保佐人には、家庭裁判所の審判により、代理権も与えられる。
  5. 〇 補助人には、家庭裁判所の審判によって同意権が与えられる。被補助人の同意、四親等内の親族等の申請が要件とされている。補助人の同意権は、保佐人よりも限定されたものである。