宅建過去問

平成30年 第37問

問題

第37問
宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。
  1. Aは、自ら売主として、建物の売買契約を締結するに際し、買主が手付金を持ち合わせていなかったため手付金の分割払いを提案し、買主はこれに応じた。
  2. Aは、建物の販売に際し、勧誘の相手方から値引きの要求があったため広告に表示した販売価格から100万円値引きすることを告げて勧誘し、売買契約を締結した。
  3. Aは、土地の売買の媒介に際し重要事項の説明の前に、宅地建物取引士ではないAの従業者をして媒介の相手方に対し、当該土地の交通等の利便の状況について説明させた。
  4. Aは、投資用マンションの販売に際し、電話で勧誘を行ったところ、勧誘の相手方から「購入の意思がないので二度と電話をかけないように」と言われたことから、電話での勧誘を諦め、当該相手方の自宅を訪問して勧誘した。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

答え 閉じる 

正解は、 2 です。

解説

  1. 【違反する】 宅建業者は、手付金について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為をしてはならない。「信用の供与をする」とは、手付の分割払いや、 手付の支払を猶予することを意味する。
  2. 【違反しない】 Aは、建物の販売に際して、勧誘の相手方から値引きの要求があったため、 それに応じて勧誘したに過ぎず、「信用の供与」(には該当しない。
  3. 【違反しない】 宅建業者は、宅建士をして、重要事項の説明をさせなければならないが、重要事項の説明の前に、宅建士ではない従業者に、土地の交通等の利便の状況について説明をさせても、重要事項の説明には該当しないことから、宅建業法の規定に違反しない。
  4. 【違反する】 宅建業者は、相手方等が契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示した場合には、当該勧誘を継続してはならない。