浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
  1. 腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症(腸管の狭窄、閉塞、腹腔内器官の炎症等)の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。
  2. 浣腸薬は、直腸内に適用される医薬品であり、繰り返し使用すると直腸の感受性が高まり効果が強くなる。
  3. 半量等を使用した注入剤は、残量を密封して冷所に保存すれば、感染のおそれがなく再利用することができる。
  4. ビサコジルは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。

    【 正答:1 】

    解説

    1. 選択肢の通り
    2. × 繰り返し使用すると直腸の感受性の低下(いわゆる慣れ)が生じて効果が弱くなり、医薬品の使用に頼りがちになるため、連用しないこととされている。
    3. × 半量等を使用する用法がある場合、残量を再利用すると感染のおそれがあるので使用後は廃棄する。
    4. × 直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する目的で用いられるものは炭酸水素ナトリウムである。ビサコジルは、大腸の副交感神経末端に作用してぜん動を高めるほか、腸粘膜に直接作用して排便反射を刺激し、排便を促進する目的で用いられる。