サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- サリドマイドの光学異性体のうち、R体には有害作用がないことから、R体のサリドマイドを分離して製剤化すると催奇形性を避けることができる。
- サリドマイド製剤は、1961年11月、西ドイツ(当時)のレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、日本では、同年中に速やかに販売停止及び回収措置が行われた。
- サリドマイド製剤は、当時、貧血用薬として承認された。
- サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
【 正答:4 】
解説
- サリドマイドが摂取されると、 R体と S体は体内で相互に転換するため、 R体のサリドマイドを分離して製剤化しても催奇形性は避けられない。
- サリドマイド製剤は、1961年11月、西ドイツ(当時)のレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、日本では、同年12月に西ドイツ企業から勧告が届いており、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置は同年9月であるなど、対応の遅さが問題視された。
- サリドマイド製剤は、当時、催眠鎮静剤等として承認された。
- 選択肢の通り