問題 1
日本薬局方に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
日本薬局方とは、医薬品医療機器等法第41条第1項の規定に基づいて、厚生労働大臣が医薬品の性状及び( a )の適正を図るため、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、保健医療上重要な医薬品について、必要な規格・基準及び( b )等を定めたものである。
厚生労働大臣は、少なくとも( c )年ごとに日本薬局方の全面にわたって薬事・食品衛生審議会の検討が行われるように、その改定について薬事・食品衛生審議会に諮問しなければならない。

【 正答:1  】

問題 2
要指導医薬品及び一般用医薬品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 要指導医薬品は、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する。
  2. 毒薬は、要指導医薬品の指定の対象とはならない。
  3. 第二類医薬品のうち、「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」を指定第二類医薬品としている。
  4. 第三類医薬品は、保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品であり、第一類医薬品に分類が変更されることはない。

【 正答:4  】

問題 3
毒薬及び劇薬に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 店舗管理者が登録販売者である店舗販売業者は、毒薬を開封して販売してはならない。
  2. 毒薬を12歳の者に交付することができる。
  3. 劇薬については、容器等に赤地に白枠、白字をもって「劇」の文字が記載されていなければならない。
  4. 業務上劇薬を取り扱う者は、劇薬を他の物と区別して貯蔵、陳列し、その場所については、かぎを施さなければならない。
  5. 劇薬を一般の生活者に対して販売する際に譲受人から交付を受ける文書には、当該譲受人の職業の記載は不要である。

【 正答:1  】

問題 4
物由来製品に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
生物由来製品は、「人その他の生物(( a )を除く。)に由来するものを原料又は材料として製造をされる医薬品、医薬部外品、( b )のうち、保健衛生上特別の注意を要するものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するもの」と定義されており、現在の科学的知見において、( c )の発生リスクの蓋然性が極めて低いものについては、指定の対象とならない。

【 正答:3  】

問題 5
医薬品医療機器等法第 50 条の規定に基づく要指導医薬品及び一般用医薬品の直接の容器又は直接の被包への記載事項として、正しいものの組合せはどれか。
  1. 製造販売業者の氏名、住所及び電話番号
  2. 重量、容量又は個数等の内容量
  3. 要指導医薬品にあっては、「要指導医薬品」の文字
  4. 一般用医薬品にあっては、「一般用医薬品」の文字
  1. ac
  2. ad
  3. bc
  4. bd

【 正答:3  】

問題 6
次のうち、化粧品の効能効果の範囲として、正しいものはどれか。
  1. くせ毛、ちぢれ毛又はウェーブ毛髪をのばし、保つ
  2. 皮膚の清浄、殺菌、消毒
  3. 日やけを防ぐ
  4. わきが(腋臭)、皮膚汗臭、制汗

【 正答:3  】

問題 7
食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 食品とは、医薬品及び医薬部外品以外のすべての飲食物をいう。
  2. 特定保健用食品は、内閣総理大臣から特定の保健の用途に資する旨の表示の許可等を受けたものであり、消費者庁の許可等のマークが付されている。
  3. 栄養機能食品における栄養成分の機能表示に関しては、消費者庁長官の許可を要さない。
  4. 特別用途食品、栄養機能食品、機能性表示食品を総称して「保健機能食品」という。

【 正答:4  】

問題 8
医薬部外品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止のために使用される物は、医薬部外品から除かれている。
  2. 医薬部外品を製造販売する場合には、厚生労働大臣が基準を定めて指定するものを除き、品目ごとの承認は不要である。
  3. 医薬部外品を販売する場合には、販売業の許可は不要である。
  4. 医薬部外品は、直接の容器又は直接の被包に、「医薬部外品」の文字の表示は不要である。

【 正答:5  】

問題 9
薬局に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 調剤を実施する薬局は、医療法における医療提供施設として位置づけられている。
  2. 薬局に勤務する登録販売者は、要指導医薬品の販売等において、購入者等への情報提供や相談対応を行うことができる。
  3. 病院又は診療所の調剤所は、薬局として開設の許可を受けなければ、薬局の名称を付してはならない。
  4. 薬局開設者が薬剤師でないときは、その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから管理者を指定して実地に管理させなければならない。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:2  】

問題 10
店舗販売業に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 店舗に従事する薬剤師は、医薬品をあらかじめ小分けし、販売することができる。
  2. 医薬品医療機器等法第28条第2項において、「店舗管理者は、厚生労働省令で定めるところにより、薬剤師又は登録販売者でなければならない」とされている。
  3. 店舗販売業の許可は、5年ごとに、その更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
  4. 要指導医薬品を販売し、授与する店舗において、一定の条件を満たす場合には、その店舗において医薬品の販売又は授与に関する業務に従事する登録販売者を店舗管理者とすることができる。

【 正答:5  】

問題 11
配置販売業に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 店舗販売業において、過去5年間のうち、登録販売者として業務に従事した期間が通算して3年ある者は、配置販売業における第二類医薬品を販売する区域の区域管理者になることができる。
  2. 配置販売業者の配置員は、医薬品医療機器等法第32条の規定に基づき、その氏名等の所定の事項を、医薬品の配置販売に従事してから30日以内に、配置販売に従事している区域の都道府県知事に届け出なければならない。
  3. 配置販売業者は、厚生労働大臣が定める基準に適合する要指導医薬品の販売が認められている。
  4. 店舗販売業者が、配置による販売又は授与の方法で医薬品を販売しようとする場合には、別途、配置販売業の許可を受ける必要がある。

【 正答:1  】

問題 12
次の事項のうち、医薬品医療機器等法第9条に基づき、薬局開設者が要指導医薬品を販売したときに書面に記載し、保存しなければならないものとして厚生労働省令で定められているものはどれか。
  1. 医薬品の数量
  2. 医薬品の使用期限
  3. 購入者の年齢
  4. 購入者の症状
  5. 薬局開設者の氏名

【 正答:1  】

問題 13
要指導医薬品又は一般用医薬品のリスク区分に応じた情報提供等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 配置販売業者が第一類医薬品を配置する場合、医薬品の配置販売に従事する薬剤師又は登録販売者に、書面を用いて必要な情報を提供させなければならない。
  2. 店舗販売業者が指定第二類医薬品を販売する場合、指定第二類医薬品を購入する者がその医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨を確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければならない。
  3. 店舗販売業者は、医薬品医療機器等法第36条の10第3項の規定に基づき、第三類医薬品を販売する場合には、薬剤師又は登録販売者に、必要な情報提供をさせなければならない。
  4. 店舗販売業者は、その店舗において第二類医薬品を購入した者から相談があった場合には、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させることが望ましい。

【 正答:3  】

問題 14
医薬品の陳列方法に関する次の記述うち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 薬局開設者が要指導医薬品を陳列するときは、必ずかぎをかけた陳列設備に陳列しなければならない。
  2. 店舗販売業者が第一類医薬品を陳列するときは、薬局等構造設備規則に規定する「情報提供を行うための設備」から7メートル以内の範囲に陳列しなければならない。
  3. 店舗販売業者は、開店時間のうち、第一類医薬品を販売し、又は授与しない時間は、第一類医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖しなければならない。
  4. 配置販売業者は、一般用医薬品を陳列するときは、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品の区分ごとに陳列しなければならない。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:4  】

問題 15
店舗販売業者がインターネットを利用して特定販売を行うことについて広告をするとき、ホームページに見やすく表示しなければならない情報として、正しいものの組合せはどれか。
  1. 店舗の主要な外観の写真
  2. 情報提供場所の写真
  3. 店舗の管理者の氏名及び住所
  4. 医薬品による健康被害の救済制度に関する解説
  1. ac
  2. ad
  3. bc
  4. bd

【 正答:2  】

問題 16
薬局開設者が特定販売で取り扱うことができる医薬品として、正しいものの組合せはどれか。
  1. 指定第二類医薬品
  2. 要指導医薬品
  3. 劇薬
  4. 第一類医薬品
  1. ac
  2. ad
  3. bc
  4. bd

【 正答:2  】

問題 17
次の記述は、医薬品医療機器等法第66条の条文である。( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
第六十六条 ( a )、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、( b )に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、( c )な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
  1. 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の( b )について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
  2. ( a )、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。

【 正答:5  】

問題 18
医薬品等適正広告基準に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 効能効果に一定の前提条件(いわゆる「しばり表現」)が付されている漢方処方製剤の広告を行う場合、そのしばり表現を省いて広告することは原則として認められていない。
  2. 一般用医薬品について、同じ有効成分を含有する医療用医薬品の効能効果をそのまま標榜することは、承認されている内容を正確に反映した広告とはいえない。
  3. チラシの同一紙面に、医薬品と医薬品ではない製品を併せて掲載することはできない。
  4. 漢方処方製剤の効能効果は、配合されている個々の生薬成分が相互に作用しているため、それらの構成生薬の作用を個別に挙げて説明することは不適当である。

【 正答:2  】

問題 19
医薬品の販売方法に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. キャラクターグッズ等の景品類を提供して販売することは、不当景品類及び不当表示防止法の限度内であっても認められていない。
  2. 異なる複数の医薬品を組み合わせて販売する場合、組み合わせることに合理性が認められるものでなければならず、効能効果が重複する組合せは不適当である。
  3. 組み合わせた個々の医薬品の外箱に記載された医薬品医療機器等法に基づく記載事項は、組み合わせ販売のため使用される容器の外から明瞭に見えるようになっている必要がある。
  4. 医薬品を懸賞や景品として授与することは、一切認められていない。

【 正答:4  】

問題 20
医薬品医療機器等法に基づく行政庁の監視指導及び処分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 都道府県知事は、薬事監視員に薬局開設者が医薬品を業務上取り扱う場所に立入り、従業員に質問させることはできるが、従業員以外の関係者に質問させることはできない。
  2. 医薬品の販売業者が、命ぜられた報告を怠った場合であっても、薬事監視員による立入検査や収去を拒まない限り、その行為に対する医薬品医療機器等法に基づく罰則を科せられることはない。
  3. 都道府県知事は、薬事監視員に無承認無許可医薬品、不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物品を、試験のため必要な最少分量に限り、収去させることができる。
  4. 都道府県知事は、薬局開設者に対して、その構造設備が厚生労働省令で定める基準に適合せず、又はその構造設備によって不良医薬品を生じるおそれがある場合、その構造設備の改善を命じることができる。

【 正答:5  】

問題 21
医薬品の本質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡り、そのすべてが解明されていないため、必ずしも期待される有益な効果(薬効)のみをもたらすとは限らず、好ましくない反応(副作用)を生じる場合がある。
  2. 医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっている。
  3. 医療用医薬品は、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的としており、一般用医薬品は、人の疾病の治療又は予防のみを目的としている。
  4. 医薬品は、人の生命や健康に密接に関連するものであるため、高い水準で均一な品質が保証されていなければならない。

【 正答:2  】

問題 22
医薬品に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
( a )では、健康被害の発生の可能性の有無にかかわらず、医薬品に異物等の混入、変質等があってはならない旨を定めており、( b )による製品回収等の措置がなされることもあるので、日頃から( b )からの情報には十分に注意しておくことが重要である。

【 正答:1  】

問題 23
医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との和で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。
  2. 投与量と効果又は毒性の関係は、薬物用量を増加させるに伴い、「治療量」から「無作用量」に至り、無作用量上限を超えると、「中毒量」、「最小致死量」を経て、「致死量」に至る。
  3. 新規に開発される医薬品のリスク評価は、薬効-薬理試験や一般薬理作用試験の他に、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿って、毒性試験が厳格に実施される。
  4. 医薬品の製造販売後安全管理基準として、Good Post-marketing Study Practice(GPSP)が制定されている。

【 正答:5  】

問題 24
HIV訴訟に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
( a )患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料( b )から製造された( c )の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。

【 正答:5  】

問題 25
アレルギー(過敏反応)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アレルギーは、強い薬理作用を持つ医薬品成分によって、特に起こりやすい傾向がある。
  2. アレルギーには体質的・遺伝的な要素もあり、アレルギーを起こしやすい体質の人や、近い親族にアレルギー体質の人がいる場合には、注意が必要である。
  3. 病気等に対する抵抗力が低下している状態などの場合には、普段は医薬品にアレルギーを起こしたことのない人でも、医薬品がアレルゲンになりやすくなり、思わぬアレルギーを生じることがある。
  4. アレルギー症状とは、免疫機構が過敏に反応することにより、体の各部位に生じる炎症をいう。

【 正答:4  】

問題 26
医薬品の副作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 世界保健機関(WHO)で定義する医薬品の副作用には、疾病の診断のために、人に通常用いられる量で発現する医薬品の有害かつ意図しない反応は含まれていない。
  2. 一般用医薬品は、その使用を中断することによる不利益よりも、重大な副作用を回避することが優先される。
  3. 医薬品の作用には未知の部分が多いが、十分に注意して適正に使用されれば副作用が生じることはない。
  4. 眠気や口渇等の比較的よく見られるものも、副作用として扱われる。
  1. ab
  2. ac
  3. ad
  4. bc
  5. bd

【 正答:5  】

問題 27
医薬品の適正使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品の乱用の繰り返しによって、慢性的な臓器障害等を生じるおそれがある。
  2. 一般用医薬品は、緊急時の場合、早く効かせるために、定められた用量を超える量を服用してもよい。
  3. 一般用医薬品には、習慣性・依存性がある成分が含まれているものはない。
  4. 医薬品の販売等に従事する専門家においては、必要以上の大量購入や頻回購入を試みる不審な購入者には慎重に対処する必要があり、積極的に事情を尋ねたり、状況によっては販売を差し控えるなどの対応が図られることが望ましい。

【 正答:3  】

問題 28
医薬品の相互作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 相互作用により、医薬品の作用が増強することはあるが、作用が減弱することはない。
  2. 相互作用は、医薬品が吸収、代謝(体内で化学的に変化すること)、分布又は排泄される過程でのみ起こる。
  3. 相互作用を回避するには、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、その医薬品との相互作用を生じるおそれのある医薬品や食品の摂取を控えるのが通常である。

【 正答:5  】

問題 29
医薬品と食品の相互作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アルコールは、主として肝臓で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する者では、その代謝機能が低下していることが多い。
  2. 外用薬や注射薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がある。
  3. 生薬成分が配合された医薬品と、同じ生薬成分を含む食品を合わせて摂取すると、その医薬品の効き目や副作用を増強させることがある。

【 正答:3  】

問題 30
幼児及び小児の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品の使用上の注意において、幼児という場合の年齢区分は、おおよその目安として、3歳未満をいう。
  2. 医薬品によっては、形状等が小児向けに作られていないため、小児に対して使用しないことなどの注意を促している場合もある。
  3. 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。
  4. 小児は、血液脳関門が未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやすく、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。

【 正答:4  】

問題 31
高齢者の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 生理機能が衰えている高齢者は、若年者と比べると副作用を生じるリスクが高くなるため、一般用医薬品の販売に携わる専門家は、定められた用量よりも少ない量から服用を始めるよう説明することが義務づけられている。
  2. 高齢者は、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすい傾向があり、家族や周囲の人の理解や協力も含めて、配慮が重要である。
  3. 高齢者でも基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が大きいので、一般用医薬品の販売に際しては、実際に使用する高齢者の個々の状況に即して、適切に情報提供や相談対応をすることが重要である。

【 正答:3  】

問題 32
妊婦・授乳婦の医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
  2. 胎盤には、胎児の血液と母体の血液とが混ざる仕組みがある。
  3. 便秘薬には、流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
  4. 服用した医薬品の成分が乳汁中に移行することはない。
  1. ab
  2. ac
  3. bc
  4. bd

【 正答:2  】

問題 33
プラセボ効果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをプラセボ効果という。
  2. プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)は全く関与していない。
  3. 医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるものは含まれるが、プラセボ効果によるものは含まれない。
  4. プラセボ効果によってもたらされる反応や変化は、望ましいもの(効果)のみであり、不都合なもの(副作用)はない。

【 正答:1  】

問題 34
医薬品の品質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 医薬品に配合されている成分(有効成分及び添加物成分)には、高温や多湿によって品質の劣化(変質・変敗)を起こすものがあるが、光(紫外線)によって品質の劣化を起こすものはない。
  2. 適切な保管・陳列がなされなければ、医薬品の効き目が低下したり、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じることがある。
  3. 適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化は避けられない。
  4. 表示されている「使用期限」は、開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。
  1. ab
  2. ac
  3. ad
  4. bc
  5. bd

【 正答:4  】

問題 35
一般用医薬品の役割に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 生活の質(QOL)の改善・向上
  2. 健康状態の自己検査
  3. 重度な疾病に伴う症状の改善
  4. 生活習慣病の治療(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る。)
  1. ab
  2. ac
  3. bc
  4. bd
  5. cd

【 正答:1  】

問題 36
セルフメディケーションに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. セルフメディケーションの主役は、一般用医薬品の販売に従事する登録販売者である。
  2. 登録販売者は、購入者等に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されている。
  3. 一般用医薬品で対処可能な症状の範囲は、医薬品を使用する人によって変わってくるものであり、乳幼児では、通常の成人の場合より、その範囲は広くなる。
  4. 世界保健機関(WHO)によれば、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」とされている。

【 正答:4  】

問題 37
一般用医薬品の販売に従事する専門家が購入者から確認しておきたい基本的なポイントに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 何のためにその医薬品を購入しようとしているか(購入者側のニーズ、購入の動機)
  2. その医薬品を使用するのは、情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるか
  3. その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか
  4. その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか

【 正答:3  】

問題 38
サリドマイドに関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
サリドマイドは、( a )等として販売されたが、副作用として血管新生を( b )作用もあったことから、妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の( c )が発生した。

【 正答:2  】

問題 39
スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. スモン訴訟とは、亜急性脊髄視神経症の治療薬として販売されたキノホルム製剤を使用したことにより、副作用が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
  2. スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。
  3. スモン訴訟は、各地の地裁及び高裁において和解が勧められているが、いまだ全面和解には至っていない。
  4. スモン訴訟を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設がなされた。

【 正答:2  】

問題 40
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
  2. CJDは、プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
  3. プリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した。
  4. CJD訴訟を契機に、(独)医薬品医療機器総合機構による医薬品副作用被害救済制度の創設がなされた。

【 正答:5  】

問題 41
口腔に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起がある。
  2. 舌は味覚を感知するほか、咀嚼された飲食物を攪拌して唾液と混和させる。
  3. 唾液は、味覚の形成にも重要な役割を持つ。
  4. 唾液には、タンパク質を分解するトリプシンが含まれている。

【 正答:5  】

問題 42
肺に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 肺は、胸部の左右両側に1対ある。
  2. 肺は、筋組織でできており、自ら膨らんだり縮んだりする。
  3. 肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。

【 正答:2  】

問題 43
膵臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄えている。
  2. アルカリ性の膵液は、胃に分泌されて消化を助けている。
  3. 脂質を消化する酵素のみを供給している。
  4. インスリンを血液中に分泌している。

【 正答:4  】

問題 44
胃に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 上腹部にある中空の臓器である。
  2. 内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は柔突起に覆われている。
  3. 食道から送られてくる内容物を、自らの運動によって胃液と混和する。
  4. 胃内の内容物の滞留時間は、脂質分の多い食品より炭水化物主体の食品の方が比較的長い。

【 正答:3  】

問題 45
循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 心臓が収縮したときの血圧を最小血圧という。
  2. 肺でのガス交換が行われた血液は、右心房に入り、右心室から全身に送り出される。
  3. 四肢を通る静脈では、一定の間隔をおいて内腔に向かう薄い帆状のひだ(静脈弁)が発達して血液の逆流を防いでいる。
  4. 消化管で吸収された物質は、一度腎臓を通って代謝や解毒を受けた後に、血流に乗って全身を循環する仕組みとなっている。

【 正答:5  】

問題 46
血液に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 二酸化炭素の多くはヘモグロビンと結合し、末梢組織から肺へ運ばれる。
  2. 好中球は、白血球の約5%と少ないが、白血球の中で最も大きく、強い食作用を持つ。
  3. グロブリンは、その多くが、免疫反応において、体内に侵入した細菌やウイルス等の異物を特異的に認識する抗体としての役割を担う。
  4. 血管の損傷部位では、血小板から放出される酵素によって血液を凝固させる一連の反応が起こり、血漿タンパク質の一種であるフィブリンが傷口で重合して線維状のフィブリノゲンとなる。

【 正答:5  】

問題 47
泌尿器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. ボウマン嚢は、腎小体と尿細管とで構成される腎臓の基本的な機能単位である。
  2. 副腎皮質では、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌される。
  3. 腎臓は、血液の量と組成を維持して、血圧を一定範囲内に保つ上で重要な役割を担っている。
  4. 尿細管では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:4  】

問題 48
目、耳、鼻などの感覚器官に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 視細胞には、色を識別する細胞と、わずかな光でも敏感に反応する細胞の二種類があり、後者が光を感じる反応にはビタミンCが不可欠である。
  2. 鼻腔に隣接した目と目の間、額部分、頬の下、鼻腔の奥に空洞があり、それらを総称して副鼻腔といい、いずれも鼻腔と細い管でつながっている。
  3. 角膜や水晶体には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給される。
  4. 外耳は、聴覚器官である蝸牛と、平衡器官である前庭からなる。

【 正答:4  】

問題 49
外皮系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 真皮には、毛細血管や知覚神経の末端が通っている。
  2. 皮脂の分泌が低下すると皮膚が乾燥し、皮膚炎や湿疹を起こすことがある。
  3. 皮膚に物理的な刺激が繰り返されると角質層が肥厚して、たこやうおのめができる。
  4. メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
  5. 皮脂腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するアポクリン腺(体臭腺)と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するエクリン腺の二種類がある。

【 正答:5  】

問題 50
骨格系及び筋組織に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 腱は筋細胞と結合組織からできており、伸縮性に富む。
  2. 骨格筋は、筋線維を顕微鏡で観察すると横縞模様(横紋)が見えるので横紋筋とも呼ばれる。
  3. 骨は生きた組織であり、成長が停止した後も一生を通じて破壊(骨吸収)と修復(骨形成)が行われている。
  4. 随意筋(骨格筋)は自律神経系で支配されるのに対して、不随意筋(平滑筋及び心筋)は体性神経系(運動神経)に支配されている。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:3  】

問題 51
交感神経系が効果器に及ぼす反応に関する組合せのうち、誤っているものはどれか。

【 正答:3  】

問題 52
薬が働く仕組みに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 局所作用を目的とする医薬品の場合、全身性の副作用が生じることはない。
  2. 体内に吸収された有効成分が全身を巡って薬効をもたらすことを全身作用という。
  3. 医薬品が体内で引き起こす薬効と副作用を理解するには、薬物動態に関する知識が不可欠である。
  4. 有効成分が循環血液中に移行して全身作用を示すことを目的とした経皮吸収製剤が存在する。

【 正答:3  】

問題 53
薬の体内での働きに関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用するが、多くの場合、標的となる細胞に存在する( a )、酵素、( b )などの( c )と結合し、その機能を変化させることで薬効や( d )を現す。

【 正答:2  】

問題 54
医薬品の剤型に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 錠剤のように固形状に固めず、粉末状にしたものを顆粒剤という。
  2. 錠剤には、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものがある。
  3. 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているので、水なしで服用することができる。
  4. スプレー剤は、手指等では塗りにくい部位や広範囲に適用する場合に適している。

【 正答:3  】

問題 55
薬の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品の有効成分の代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回ると、医薬品の有効成分の血中濃度は上昇する。
  2. 医薬品の有効成分の血中濃度が、ある最大有効濃度を超えたときに生体の反応としての薬効が現れる。
  3. 一度に大量の医薬品を摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなる。
  4. 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、無効域と中毒域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。

【 正答:1  】

問題 56
皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 皮膚粘膜眼症候群はスティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
  2. 中毒性表皮壊死融解症の症例の多くが、皮膚粘膜眼症候群の進展型とみられる。
  3. 中毒性表皮壊死融解症は、一旦発症すると多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある。
  4. 両眼に現れる急性結膜炎は、中毒性表皮壊死融解症の前兆である可能性がある。

【 正答:1  】

問題 57
偽アルドステロン症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加することにより生じる。
  2. 主な症状としては、筋肉痛、喉の渇き、倦怠感、血圧上昇等がみられる。
  3. 体内にカリウムが貯留し、体からナトリウムが失われたことに伴う症状である。
  4. 複数の医薬品や、医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある。

【 正答:5  】

問題 58
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 消化性潰瘍は、消化管出血に伴って糞便が黒くなる。
  2. イレウス様症状は、普段から下痢傾向がある人において発症のリスクが高い。
  3. 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、肛門部の熱感等の刺激、排便直後の立ちくらみなどがある。
  4. イレウス様症状が悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈することがある。

【 正答:4  】

問題 59
呼吸器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、 正しい組合せはどれか。
  1. 間質性肺炎は、かぜや気管支炎の症状との区別が容易である。
  2. 喘息は、一般的に原因となる医薬品の使用から1~2週間程度で起きることが多い。
  3. 間質性肺炎を発症すると、息切れ、空咳、発熱等の症状を呈する。
  4. 医薬品で喘息発作を起こしたことがある人は、同種の医薬品の使用を避ける必要がある。

【 正答:3  】

問題 60
医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、 正しい組合せはどれか。
  1. 薬疹は、医薬品ごとに生じる発疹の型が決まっている。
  2. 光線過敏症は、貼付剤を剥がした後でも発症することがある。
  3. 接触皮膚炎は、医薬品の触れた部分だけでなく全身に広がって重篤化する可能性がある。
  4. 光線過敏症の症状が現れた場合は、患部は洗浄せずそのままの状態で、清潔な白い生地等で覆い医師の診療を受ける必要がある。

【 正答:2  】

問題 61
かぜ及びかぜ薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. かぜとは、主にウイルスが鼻や喉などに感染して起こる上気道の急性炎症の総称で、通常は数日~1週間程度で自然寛解し、予後は良好である。
  2. かぜの約8割はウイルス(ライノウイルス、コロナウイルスなど)の感染が原因で、細菌の感染は原因とはならない。
  3. かぜとよく似た症状が現れる疾患に、喘息、アレルギー性鼻炎、リウマチ熱、関節リウマチ、肺炎、肺結核、髄膜炎、急性肝炎、尿路感染症等がある。
  4. かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものではなく、咳で眠れなかったり、発熱で体力を消耗しそうなときなどに、それら諸症状の緩和を図る対症療法薬である。

【 正答:5  】

問題 62
次の表は、あるかぜ薬に含まれている成分の一覧である。このかぜ薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. d-クロルフェニラミンマレイン酸塩は、抗ヒスタミン作用によってくしゃみや鼻汁を抑える成分である。
  2. デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は、咳を抑える成分である。
  3. トラネキサム酸には、凝固した血液を溶解されにくくする作用もある。

【 正答:1  】

問題 63
解熱鎮痛薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 腹痛を含む痙攣性の内臓痛に対し、一部の漢方処方製剤を除き、解熱鎮痛薬の効果は期待できない。
  2. 解熱鎮痛薬は、発熱や痛みの原因となっている病気や外傷を根本的に治すものである。
  3. 一般用医薬品の解熱鎮痛薬は、複数の有効成分が配合されている製品が多く、他の解熱鎮痛薬やかぜ薬等が併用されると、同じ成分又は同種の作用を持つ成分が重複して、効き目が強く現れすぎたり、副作用が起こりやすくなったりするおそれがある。
  4. 解熱鎮痛薬は、頭痛に対し、症状が軽いうちに服用すると効果的であるので、予防として発症する前から積極的に使用するべきである。

【 正答:2  】

問題 64
解熱鎮痛薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アセトアミノフェンの作用には、解熱及び鎮痛をもたらす末梢作用と、抗炎症をもたらす中枢作用がある。
  2. イソプロピルアンチピリンは、解熱及び鎮痛の作用は比較的強いが、抗炎症作用は弱いため、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合される。
  3. イブプロフェンは、プロスタグランジンの産生を抑制することで消化管粘膜の防御機能を低下させるため、潰瘍性大腸炎やクローン氏病の既往歴がある人では、それらの疾患の再発を招くおそれがある。

【 正答:4  】

問題 65
眠気を促す薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、慢性的に続く睡眠障害の緩和に適している。
  2. ブロモバレリル尿素を含有する催眠鎮静薬は、胎児に障害を引き起こす可能性がないため、妊婦の睡眠障害の緩和に適している。
  3. 抑肝散は体力中等度をめやすとして、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症に適すとされる。
  4. 神経の興奮・緊張緩和を期待して配合される生薬成分のサンソウニンは、クロウメモドキ科のサネブトナツメの種子を基原とする。

【 正答:5  】

問題 66
カフェインに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 脳に軽い興奮状態を引き起こし、一時的に眠気や倦怠感を抑える効果がある。
  2. 作用は弱いながら、反復摂取により依存を形成する。
  3. 腎臓におけるナトリウムイオン(同時に水分)の再吸収促進作用があり、尿量の減少をもたらす。
  4. 胃液分泌亢進作用があり、その結果、副作用として胃腸障害(食欲不振、悪心・嘔吐)が現れることがある。

【 正答:3  】

問題 67
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に含まれる成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 眠気を促す作用があるため、乗物の運転操作をするときは、抗コリン成分を含む乗物酔い防止薬の使用を控える必要がある。
  2. ジフェニドール塩酸塩は、抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用を示し、海外では制吐薬やめまいの治療薬として使われてきた。
  3. 抗コリン成分の主な副作用として、縮瞳がある。
  4. スコポラミン臭化水素酸塩は、抗ヒスタミン成分と比べて作用時間が長い。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:1  】

問題 68
小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 小児の疳は、乾という意味もあるとも言われ、痩せて血が少ないことから生じると考えられており、鎮静作用のほか、血液の循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。
  2. 柴胡加竜骨牡蛎湯を小児の夜泣きに用いる場合、1週間位服用しても症状の改善がみられないときには、いったん服用を中止して、専門家に相談する等の対応が必要である。
  3. ゴオウは、ジンチョウゲ科のジンコウ、その他同属植物の材、特にその辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着した部分を採取したものを基原とする生薬で、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。
  4. 小建中湯は、体力虚弱で疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿及び多尿などを伴うものの小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適すとされる。

【 正答:2  】

問題 69
鎮咳去痰薬に含まれる成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. コデインリン酸塩は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。
  2. ジヒドロコデインリン酸塩には、胃腸の運動を低下させる作用があり、副作用として便秘が現れることがある。
  3. メチルエフェドリン塩酸塩は、副交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。
  4. マオウの中枢神経系に対する作用は、同じ気管支拡張成分であるメトキシフェナミン塩酸塩に比べ弱く、依存性の心配はない。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:1  】

問題 70
循環器用薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 日本薬局方収載のコウカを煎じて服用する製品は、高血圧等における毛細血管の補強、強化の効果を期待して用いられる。
  2. ユビデカレノンは、肝臓や心臓などの臓器に多く存在し、エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分で、摂取された栄養素からエネルギーが産生される際にビタミンB群とともに働く。
  3. ルチンは、ニコチン酸が遊離し、そのニコチン酸の働きによって末梢の血液循環を改善する作用を示すとされる。

【 正答:3  】

問題 71
口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 含嗽薬の使用後すぐに食事を摂ると、殺菌消毒効果が薄れやすい。
  2. トローチ剤やドロップ剤は、有効成分が口腔内や咽頭部に行き渡るよう、噛み砕いてから飲み込んで使用する。
  3. 炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して、クロルヘキシジン塩酸塩が配合されている場合がある。

【 正答:2  】

問題 72
強心薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 1日用量中センソ5mg を超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。
  2. キキョウやボタンピは、心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して用いられる。
  3. ロクジョウは、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示す。
  4. ジャコウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる等の作用があるとされる。

【 正答:3  】

問題 73
口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 噴射式の液剤では、息を吸いながら噴射すると気管支や肺に入ってしまうおそれがあるため、軽く息を吐いたり、声を出しながら噴射することが望ましい。
  2. 口腔咽喉薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるため、全身的な影響はない。
  3. トラネキサム酸は、声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み又は喉の腫れの症状を鎮める目的として用いられる。
  4. ヨウ素系殺菌消毒成分が配合されたものでは、まれにショック(アナフィラキシー)、アナフィラキシー様症状のような全身性の重篤な副作用を生じることがある。

【 正答:5  】

問題 74
血中コレステロール及び高コレステロール改善薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 高コレステロール改善薬は、血中コレステロール異常の改善、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として使用される医薬品である。
  2. コレステロールの産生及び代謝は、主として腎臓で行われる。
  3. リポタンパク質は比重によっていくつかの種類に分類されるが、そのうち高密度リポタンパク質(HDL)は、コレステロールを腎臓から末梢組織へ運ぶリポタンパク質である。
  4. 医療機関で測定する検査値として、HDLが140 mg/dL 以上、低密度リポタンパク質(LDL)が40 mg/dL 未満、中性脂肪が150 mg/dL 以上のいずれかである状態を、脂質異常症という。

【 正答:3  】

問題 75
貧血と貧血用薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 鉄分の摂取不足が生じた場合、直ちにヘモグロビン量が減少し、貧血の症状が現れる。
  2. 鉄製剤を服用すると、便が黒くなることがある。
  3. 骨髄での造血機能を高める目的で、貧血用薬に硫酸コバルトが配合されている場合がある。
  4. ビタミンC(アスコルビン酸等)は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。

【 正答:4  】

問題 76
婦人薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 女性ホルモン成分を長期連用することにより血栓症を生じるおそれがあり、また、乳癌や脳卒中などの発生確率が高まる可能性もあるため、定期的な検診を受けるなどの対応が必要である。
  2. 鎮静、鎮痛のほか、女性の滞っている月経を促す作用を期待して、サフラン、コウブシが配合されている場合がある。
  3. 利尿作用を期待して、カノコソウが配合されている場合がある。
  4. 胃腸症状に対する効果を期待して、オウレン、ソウジュツが配合されている場合がある。

【 正答:2  】

問題 77
アレルギーの症状及び内服アレルギー用薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アレルゲンが皮膚や粘膜から体内に入り込むと、その物質を特異的に認識したヒスタミンによって、肥満細胞が刺激され、細胞間の刺激の伝達を担う生理活性物質である免疫グロブリンが遊離する。
  2. ジフェンヒドラミン塩酸塩は、ヒスタミンの働きを抑える作用により、蕁麻疹や鼻炎等に用いられる。
  3. 皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として、グリチルリチン酸が配合されている場合がある。

【 正答:4  】

問題 78
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものはどれか。
体力中等度以上で口渇があり、尿量少なく、便秘するものの蕁麻疹、口内炎、皮膚の痒みに適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
  1. 茵蔯蒿湯
  2. 十味敗毒湯
  3. 消風散
  4. 当帰飲子
  5. 荊芥連翹湯

【 正答:1  】

問題 79
鼻に用いる薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬を過度に使用すると、鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。
  2. くしゃみや鼻汁等の症状の緩和を目的として、ケトチフェン等の抗ヒスタミン成分が配合されている場合がある。
  3. クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しても有効である。
  4. 鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として、リドカイン、リドカイン塩酸塩等の局所麻酔成分が配合されている場合がある。

【 正答:5  】

問題 80
一般用検査薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 検査に用いる検体は、尿、糞便、鼻汁、唾液、涙液など採取に際して侵襲(採血や穿刺等)のないものである。
  2. 検体中に存在しているにもかかわらず、その濃度が検出感度以下であったり、検出反応を妨害する他の物質の影響等によって、検査結果が陰性となった場合を擬陰性という。
  3. 尿糖・尿タンパク検査薬の結果により、直ちに疾患の有無や種類を判断することができる。
  4. 一般的な妊娠検査薬は、月経予定日が過ぎて概ね1週目以降の検査が推奨されている。

【 正答:4  】

問題 81
次の表は、ある胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれている成分の一覧である。この胃腸鎮痛鎮痙薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. ジサイクロミン塩酸塩は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンと受容体の反応を妨げることで、胃痛、腹痛を鎮める。
  2. 乾燥水酸化アルミニウムゲルは、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されている。
  3. 酸化マグネシウムは中和反応によって胃酸の働きを弱めることを目的として配合されている。

【 正答:2  】

問題 82
次の表は、ある制酸薬に含まれている成分の一覧である。この制酸薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 腎臓病の診断を受けた人では、ナトリウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなるため、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師等に相談すべきである。
  2. ロートエキスは、吸収された成分の一部が母乳中に移行して乳児の脈が遅くなるおそれがある。
  3. ソファルコンは、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがある。

【 正答:3  】

問題 83
次の表は、ある瀉下薬に含まれている成分の一覧である。この瀉下薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. プランタゴ・オバタ種皮は、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされている。
  2. センノシドは、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。
  3. ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)には、腸内容物に水分が浸透しやすくする作用があり、糞便中の水分量を増して柔らかくすることによる瀉下作用を期待して用いられる。

【 正答:5  】

問題 84
止瀉薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 次没食子酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、腸粘膜を保護することを目的として用いられる。
  2. ロペラミド塩酸塩は、食あたりや水あたりによる下痢については適用対象でない。
  3. 木クレオソートは、腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として用いられる。

【 正答:4  】

問題 85
胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要がある。
  2. 抗コリン成分であるパパベリン塩酸塩は、副作用として、自律神経系を介して眼圧を上昇させる作用を示す。
  3. オキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される。

【 正答:2  】

問題 86
浣腸薬(注入剤)及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 注入する薬液は十分冷やしておくと、不快感を生じることが少ない。
  2. 半量を使用するような場合、残量を再利用すると感染のおそれがあるので使用後は廃棄する。
  3. グリセリンは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
  4. 薬液を注入した後すぐに排便を試みると、薬液のみが排出されて効果が十分得られないことから、便意が強まるまでしばらく我慢する。

【 正答:3  】

問題 87
駆虫薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用し、虫卵には駆虫作用は及ばない。
  2. 複数の駆虫薬を併用することで駆虫効果が高まる。
  3. ピペラジンリン酸塩は、アセチルコリン伝達を妨げて回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
  4. パモ酸ピルビニウムは蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる。

【 正答:2  】

問題 88
外用痔疾用薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 外用痔疾用薬は局所に適用されるものであるが、坐剤及び注入軟膏では、成分の一部が直腸粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがある。
  2. 痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、デカリニウム塩化物のような組織修復成分が用いられる。
  3. 粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる、粘膜の保護・止血を目的として、タンニン酸が配合されている場合がある。
  4. 痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として、アラントインのような殺菌消毒成分が配合されている場合がある。

【 正答:4  】

問題 89
内用痔疾用薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 肛門周囲の末梢血管の血行を促して、鬱血を改善する効果を期待して、ビタミンDが配合されている場合がある。
  2. カルバゾクロムは、毛細血管を補強、強化して出血を抑える働きがあるとされている。
  3. 乙字湯、芎帰膠艾湯のいずれも、構成生薬としてカンゾウを含む。

【 正答:2  】

問題 90
眼科用薬に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 点眼の際に容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を生じる原因となるため、触れないように注意しながら点眼する。
  2. 一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。
  3. 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じて薬液を結膜嚢内に行き渡らせるが、その際、目頭は押さえない方が効果的とされる。
  4. 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはなく、配合されている成分によっては、緑内障の悪化につながるおそれがある。
  5. コンタクトレンズをしたままでの点眼は、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズに関わらず、添付文書に使用可能と記載されてない限り行うべきでない。

【 正答:3  】

問題 91
点眼薬に含まれる次の成分のうち、自律神経系の伝達物質の産生に重要な成分であり、目の調節機能の回復を促す効果を期待して含まれるものはどれか。
  1. イプシロン-アミノカプロン酸
  2. ヒドロキシプロピルメチルセルロース
  3. スルファメトキサゾール
  4. パントテン酸カルシウム

【 正答:4  】

問題 92
皮膚に用いる薬に含まれる次の抗炎症成分のうち、非ステロイド性抗炎症成分(NSAIDs)であるものの正しい組合せはどれか。
  1. デキサメタゾン
  2. ジクロフェナクナトリウム
  3. プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
  4. ピロキシカム
  5. ヒドロコルチゾン
  1. ab
  2. ac
  3. bd
  4. ce
  5. be

【 正答:3  】

問題 93
抗真菌薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 一般的に、じゅくじゅくと湿潤している患部には、軟膏又はクリームが適すとされる。
  2. ぜにたむしやいんきんたむしで患部が広範囲に及ぶ場合は、自己治療の範囲を超えており、内服抗真菌薬による全身的な治療が必要な場合もあるので、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
  3. ウンデシレン酸は、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える。
  4. テルビナフィン塩酸塩は、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げることにより、その増殖を抑える。

【 正答:1  】

問題 94
口内炎と口内炎用薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 口内炎は、疱疹ウイルスの口腔内感染、医薬品の副作用として生じる場合もある。
  2. 口内炎は、通常であれば1~2週間で自然寛解するが、一度に複数箇所に発生して食事に著しい支障を来すほどの状態であれば、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
  3. 口腔粘膜の組織修復を促す作用を期待して、アクリノールが配合されている場合がある。

【 正答:4  】

問題 95
禁煙補助剤及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 咀嚼剤は、菓子のガムのように噛むことで、唾液を多く分泌させながら使用することが望ましい。
  2. 咀嚼剤は、口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が増加するため、コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後、しばらくは使用を避けることとされている。
  3. ニコチンは、交感神経系を興奮させる作用を示す。

【 正答:5  】

問題 96
滋養強壮保健薬に含まれる成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. ガンマ-オリザノールは、腸管でのカルシウム吸収及び尿細管でのカルシウム再吸収を促して、骨の形成を助ける栄養素である。
  2. アスパラギン酸ナトリウムは、骨格筋の疲労の原因となる乳酸の分解を促す等の働きを期待して用いられる。
  3. システインは、肝臓においてアルコールを分解する酵素の働きを助け、アセトアルデヒドと直接反応して代謝を促す働きがあるとされる。
  4. グルクロノラクトンは、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあり、全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的として配合されている場合がある。

【 正答:1  】

問題 97
漢方処方製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 防已黄耆湯は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節痛、むくみ、多汗症、肥満(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
  2. 漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要である。
  3. 用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととされている。
  4. 大柴胡湯は、構成生薬としてダイオウを含む。

【 正答:5  】

問題 98
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものはどれか。
体力中等度以下で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、食欲不振、吐きけなどを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適するとされる。
  1. 安中散
  2. 六君子湯
  3. 平胃散
  4. 大黄甘草湯

【 正答:1  】

問題 99
消毒薬及びその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. クレゾール石鹸液は、一般細菌類、真菌類及びウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
  2. サラシ粉は、一般細菌類に対して殺菌消毒作用を示し、専ら人体の消毒に用いられる。
  3. 消毒薬を誤って飲み込んだ場合、一般的な家庭における応急処置として、通常は多量の牛乳などを飲ませるが、手元に何もないときはまず水を飲ませる。
  4. 消毒薬が誤って目に入った場合の応急処置として、まずは、酸であればアルカリで、アルカリであれば酸で中和することが適切である。

【 正答:3  】

問題 100
殺虫剤・忌避剤及び衛生害虫に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 殺虫剤・忌避剤は人体に対する作用が緩和なため、医薬品として扱われることはなく、すべて医薬部外品として扱われる。
  2. ハエ蛆症とは、人の体内や皮膚などに幼虫(ウジ)が潜り込み、組織や体液や消化器官内の消化物を食べて直接的な健康被害を与える症状のことである。
  3. シラミの防除には、殺虫成分としてフェノトリンが配合されたシャンプーやてんか粉が用いられる。
  4. ツメダニ類等の屋内塵性ダニに対して殺虫剤を散布する場合は、エアゾール、粉剤の使用は避け、水で希釈する薬剤を用いることが望ましい。

【 正答:2  】

問題 101
一般用医薬品の添付文書に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  1. 開封時に一度目を通せば十分である。
  2. 各製品に応じたリスク区分は記載されていない。
  3. 重要な内容が変更された場合、改訂年月が記載されるとともに改訂された箇所が明示されている。
  4. 医薬品を使用する人に、その製品の概要を分かりやすく説明することを目的として、製品の特徴が記載されている。
  1. ab
  2. ad
  3. bc
  4. cd

【 正答:4  】

問題 102
一般用医薬品の添付文書の使用上の注意に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 重篤な副作用として皮膚粘膜眼症候群が掲げられている医薬品では、この医薬品の成分によるアレルギーの既往歴がある人等は使用しないこととして記載されている。
  2. 医師の治療を受けている場合、要指導医薬品を使用するときは治療を行っている医師に相談することが必要であるが、一般用医薬品を使用するときであれば自己判断で使用し、医師に相談しなくてよい。
  3. 漢方処方製剤では、継続して使用されることにより効果が得られるとされているものが多いが、長期に使用される漢方処方製剤を長期連用する場合には、専門家に相談する旨が記載されている。

【 正答:3  】

問題 103
一般用医薬品の添付文書の使用上の注意に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 「相談すること」の項の副作用に関する記述において、まず、まれに発生する重篤な副作用について記載され、そのあとに続けて、一般的な副作用について記載されている。
  2. 一般的な副作用として記載されている症状であっても、重篤な副作用の初期症状である可能性があるものも含まれている。
  3. 一般用医薬品を使用した際に生じる軽微な症状のうち容認されるものは、記載されない。

【 正答:5  】

問題 104
一般用医薬品の添付文書に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 消費者相談窓口として、製造販売業者に許可を与えた都道府県の許可担当部門の名称、電話番号が記載されている。
  2. 有効成分が不明な場合は、成分及び分量の項目については記載されていない。
  3. 医薬品の使用のみに頼ることなく、日常生活上、どのようなことに心がけるべきかなどについて、記載されていることがある。

【 正答:4  】

問題 105
一般用医薬品の保管及び取扱い上の注意に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. カプセル剤は、冷蔵庫内から取り出したときに湿気を帯びるおそれはなく、冷蔵庫内での保管が適当である。
  2. すぐに使用できるよう、小児用解熱鎮痛薬を小児の枕元に保管することは適当である。
  3. 医薬品を別の容器へ移し替えると、誤用の原因となるおそれがある。
  4. 点眼薬は、長期間の保存に適さないので、家族で共用し、できる限り早期に使い切ることが望ましい。

【 正答:2  】

問題 106
医薬品等に係る安全性情報に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 緊急安全性情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、作成される。
  2. 安全性速報は、A4サイズの黄色地の印刷物で、イエローレターとも呼ばれる。
  3. 厚生労働省は、医薬品、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報をとりまとめて、「医薬品・医療機器等安全性情報」として、医薬関係者向けに情報提供を行っている。
  4. 厚生労働省は、医薬品・医療機器の安全性に関する特に重要な情報を電子メールにより配信する医薬品医療機器情報配信サービスを行っている。

【 正答:5  】

問題 107
次のうち、(独)医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されている情報の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医療機関等から報告された、医薬品による副作用が疑われる症例情報
  2. 患者向医薬品ガイド
  3. 医薬品・医療機器等安全性情報
  4. 医薬品の承認情報

【 正答:1  】

問題 108
副作用情報等の収集に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 製造販売業者は、その製造販売をした医薬品について、その使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣(情報の整理を(独)医薬品医療機器総合機構に行わせることとした場合は、(独)医薬品医療機器総合機構)に報告しなければならない。
  2. 血液製剤等の生物由来製品を製造販売する企業は、当該企業が製造販売する生物由来製品の安全性について評価し、その成果を定期的に都道府県知事へ報告しなければならない。
  3. 医療用医薬品で使用されていた有効成分を一般用医薬品で初めて配合したものは、承認条件として承認後の一定期間の安全性に関する調査及び調査結果の報告は求められていない。
  4. 医薬品の販売業者は、製造販売業者が行う副作用等の情報収集に協力するよう努めなければならない。

【 正答:3  】

問題 109
副作用情報等の評価及び措置に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度等により集められた副作用情報については、( a )において専門委員の意見を聴きながら調査検討が行われ、その結果に基づき、( b )は、( c )の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供や、効能・効果や用法・用量の一部変更、調査・実験の実施の指示、製造・販売の中止、製品の回収等の安全対策上必要な行政措置を講じている。

【 正答:5  】

問題 110
医薬品による副作用等が疑われる場合の報告に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品との因果関係が明確でない場合は、報告の対象とならない。
  2. 医薬品の誤用によるものと思われる健康被害は、報告の対象とならない。
  3. 報告様式は、(独)医薬品医療機器総合機構のホームページから入手できる。
  4. 医薬品の販売等に従事する専門家は、報告の必要性を認めた日から起算して、15 日以内に報告しなければならない。

【 正答:2  】

問題 111
医薬品副作用被害救済制度に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 医薬品の適正使用の有無にかかわらず、副作用によって一定程度以上の健康被害が生じた場合に、医療費等の諸給付を行うものである。
  2. 健康被害を受けた本人又は家族が給付請求できる。
  3. 医療手当の請求は期限がない。
  4. 一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求に当たっては、医師の診断書を添付すれば、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者の作成した販売証明書を添付しなくてよい。

【 正答:2  】

問題 112
医薬品PLセンターに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. (独)医薬品医療機器総合機構により、製造物責任法の施行と同時に開設された。
  2. 医薬品及び医療機器に関する苦情を受け付けている。
  3. 医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、医薬品PLセンターへの相談が推奨される。
  4. 苦情を申し立てた消費者が製造販売元の企業と交渉するに当たって、裁判による解決に導くことを目的としている。

【 正答:4  】

問題 113
医薬品副作用被害救済制度の対象となる次の一般用医薬品の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 殺菌消毒剤(人体に直接使用しないもの)
  2. 漢方処方製剤
  3. 禁煙補助剤
  4. 日本薬局方収載の白色ワセリン

【 正答:1  】

問題 114
一般用医薬品に関する主な安全対策に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. アンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用(ショック)で死亡例が発生したことを踏まえ、厚生省(当時)は関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収を要請した。
  2. 慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用してライ症候群が発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあったことから、厚生省(当時)は関係製薬企業に対して緊急安全性情報の配布を指示した。
  3. 2003 年5月までに、一般用かぜ薬の使用によると疑われる出血性脳卒中の発生事例が、計26 例報告され、厚生労働省は、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示した。
  4. 塩酸フェニルプロパノールアミンが配合された一般用医薬品による偽アルドステロン症の副作用症例が複数報告され、厚生労働省は、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩等への速やかな切替えにつき指示した。

【 正答:2  】

問題 115
医薬品の適正使用のための啓発活動に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
  1. 保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10 月17 日からの1週間を、「薬と健康の週間」として、広報活動やイベント等が実施されている。
  2. 薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20 日からの1ヶ月間、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
  3. 医薬品の適正使用の重要性等に関しては、認識や理解が必ずしも十分とはいえない小中学生には積極的に啓発すべきではない。
  4. 薬物乱用は、社会的な弊害は生じないが、乱用者自身の健康を害する。

【 正答:3  】

問題 116
次のうち、それを含有することにより一般用医薬品の添付文書の「してはいけないこと」の項において、「次の人は使用(服用)しないこと」の項目欄に「出産予定日12週以内の妊婦」と記載することとされている成分はどれか。
  1. ブチルスコポラミン臭化物
  2. ウルソデオキシコール酸
  3. ピレンゼピン塩酸塩
  4. スクラルファート
  5. イブプロフェン

【 正答:5  】

問題 117
次の表は、ある解熱鎮痛薬に含まれている成分の一覧である。
次のうち、この解熱鎮痛薬の添付文書の「してはいけないこと」の項において、「次の人は服用しないこと」の項目欄に記載されている事項として正しいものはどれか。
  1. 3歳未満の小児
  2. 6歳未満の小児
  3. 12 歳未満の小児
  4. 15 歳未満の小児

【 正答:4  】

問題 118
次の表は、ある制酸薬に含まれている成分の一覧である。
次のうち、この制酸薬の添付文書の「相談すること」の項において、「次の診断を受けた人」の項目欄に記載されている事項として正しいものはどれか。
  1. 血栓症を起こすおそれのある人
  2. 甲状腺疾患
  3. 糖尿病
  4. 高血圧

【 正答:1  】

問題 119
次の表は、ある鎮咳去痰薬に含まれている成分の一覧である。
次のうち、この鎮咳去痰薬の添付文書の「相談すること」の項において、「次の診断を受けた人」の項目欄に記載されている事項として正しいものはどれか。
  1. 胃・十二指腸潰瘍
  2. 血液凝固異常
  3. てんかん
  4. 肝臓病

【 正答:3  】

問題 120
次のうち、それを含有することにより一般用医薬品の添付文書の「相談すること」の項において、「モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩等)で治療を受けている人」と記載することとされている成分はどれか。
  1. プソイドエフェドリン塩酸塩
  2. ピコスルファートナトリウム
  3. トリメトキノール塩酸塩
  4. フェルビナク
  5. アルジオキサ

【 正答:1  】

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