腰痛の持病のある一人暮らしのYさん(75歳、女性)が、つまづいた拍子にさらに腰を痛めて動けなくなった。要介護2の認定を受け、当初は周5回訪問介護を利用していた。その後要介護度が改善し、家事は相当程度行えるようになったが、訪問介護員の家事に頼り、訪問介護員との会話を楽しみにしている。このため、訪問介護の回数を減らすことに納得しない。介護支援専門員の対応として、より適切なものどれか。3つ選べ。
  1. 家事について、現状でYさんができることとできないことを一緒に確認する。
  2. 話し相手になってくれるインフォーマルサポートを探す。
  3. 自分でできる家事は保険で給付できないとして、一方的に自立求める。
  4. 訪問介護事業所に訪問回数を減らすうよう指示する。
  5. Yさんの生活上の楽しみを見つけ、それを実現するための方法を検討する。

【 正答:125 】

解説

  1. 〇 利用者の心身の状態を確認すること、できることできないことを確認することは、モニタリングの基本であり、居宅サービス計画を見直すための再課題分析でもある。
  2. 〇 ボランティアなどのインフォーマルサポートや介護保険外の行政サービスなどを視野に入れて対応するのは適切な対応といえる。
  3. × 自分でできる家事を訪問介護の家事援助に頼るのは不適切な利用といえるが、一方的に自立を求めるというのは不適切な対応である。家事を行うことは状態の維持・改善につながることを説明し、利用者が納得して自ら判断するように支援する。
  4. × 利用者の選択がないにもかかわらず、勝手にサービスを減らす指示をするのは不適切である。
  5. 〇 利用者の気持ちに沿った対応であり、適切である。よい方法が見つかって、利用者が納得して訪問介護の利用を減らすようになれば、問題は解決する。