老年期うつ病について正しいものはどれか。3つ選べ。
  1. 発症のきっかけは、配偶者や友人などとの死別、仕事からの引退、疾病の罹患などである。
  2. 若年者と比較して、気分の落ち込みが目立たないという特徴がある。
  3. 不安、焦燥感、情緒の不安定さはあまり見られない。
  4. 若年者と異なり、自殺企図につながる危険性は低い。
  5. 抗うつ薬を服用している場合は、眠気、口渇、便秘などの副作用が現れやすい。

【 正答:125 】

解説

  1. 〇 老年期うつ病の発症原因には、記述のような喪失体験・疾病の罹患のほか、脳の血流障害、女性ホルモンや脳内神経伝達物質の異常・孤独・病前の性格などがある。
  2. 〇 若年者のうつ病に比べて、気分の落ち込みは目立たず、不安、緊張、焦燥が目立つ。うつ病は、後期高齢者では減少する傾向にある。
  3. × 不安、焦燥感、情緒の不安定さが目立つ。また、心気的な訴えが多くなり、めまい・しびれ・排尿障害・便秘などの自律神経症状が目立つ。
  4. × 老年期うつ病の方が、自殺企図につながる危険性が高い。罪業妄想(自分を責める内容の妄想)、貧困妄想(お金が無くなり生活できないという妄想)、心気妄想(不治の病にかかったという妄想)などから、自殺を図ることがある。
  5. 〇 設問の通り