介護保険財政について正しいものはどれか。2つ選べ。
  1. 調整交付金は、各市町村の第1号被保険者の所得の分布状況等を勘案して交付される。
  2. 共済年金は、第1号被保険者の保険料に係る特別徴収の対象とならない。
  3. 市町村特別給付に要する費用には、第2号被保険者の保険料も充当される。
  4. 第2号被保険者の保険料の一部は、地域支援事業支援納付金の納付に充てられる。
  5. 第1号被保険者の保険料率は、年度ごとに算定する。

【 正答:14 】

解説

  1. 〇 調整交付金は、介護保険財政の市町村間の格差を調整する目的で設けられている。全市町村の介護給付費の5%を総額としているが、財政力の弱い市町村には5%にプラスして交付し、強い市町村には5%より低く交付する。調整の目安となる主な事由は、①被保険者に占める後期高齢者の場合、②第1号被保険者の所得水準である。所得水準が低いと保険料収入が少なくなって、介護保険財政は苦しくなる。
  2. × 年額18万円以上のほとんどすべての年金が特別徴収の対象となる。共済年金とは、公務員が加入する年金制度である。
  3. × 市町村特別給付は、第1号被保険者の保険料を財源として行う。第2号被保険者の保険料が充当されることはない。
  4. 〇 第2号被保険者の保険料は、医療保険者が医療保険の一部として徴収し、介護給付費・地域支援事業支援納付金として支払基金に納付し、支払基金から介護給付費交付金・地域支援事業支援交付金として各市町村に交付される。
  5. × 第1号被保険者の保険料率は、市町村介護保険事業計画に合わせて、3年に1度条例に定めて算定する。