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第1問
次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。
  1. 債務の不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する旨
  2. 事業のために負担した賃金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨
  3. 併存的債務引受は、債権者と引受人となる者とも契約によってすることができる旨
  4. 債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める旨
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問題

答え

【  】

解説

問題

次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。

  1. 債務の不履行に基づく人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する旨
  2. 事業のために負担した賃金債務を主たる債務とする保証契約は、保証人になろうとする者が、契約締結の日の前1か月以内に作成された公正証書で保証債務を履行する意思を表示していなければ無効となる旨
  3. 併存的債務引受は、債権者と引受人となる者とも契約によってすることができる旨
  4. 債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める旨
答え

【 4,  】

解説

  1. × 現行民法ではなく、民法改正案の規定である。債権は「権利を行使することができる時から10年間行使しないとき」に時効によって消滅すると規定し、「人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効の適用については、20年間とする」と規定している。
  2. × 民法案の規定である。
  3. × 現行民法には債務引受について規定はない。
  4. 〇 現行民法418条に規定されている。

問題

Aは、その所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Bと通謀して、Aを売主、Bを買主とする甲土地の仮装の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、この問いにおいて「善意」又は「悪意」とは、虚偽表示の事実についての善意又は悪意とする。

  1. 善意のCがBから甲土地を買い受けた場合、Cがいまだ登記を備えていなくても、AはAB 間売買契約の無効をCに主張することができない。
  2. 善意のCが、Bとの間で、Bが甲土地上に建てた乙建物の賃貸借契約(貸主B、借主C)を締結した場合、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。
  3. Bの債権者である善意のCが、甲土地を差し押さえた場合、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。
  4. 甲土地がBから悪意のCへ、Cから善意のDへと譲渡された場合、AはAB間の売買契約の無効をDに主張することができない。
答え

【 2,  】

解説

  1. 〇 通謀虚偽表示による意思表示の無効は、善意の第三者(C)に対抗できない。この場合、第三者としての保護を受けるためには登記は不要と解されている。
  2. × 建物賃借人Cは、仮装譲渡された土地については法律上の利害関係を有するものとは認められず、第三者には該当しない。したがって、AはAB間の売買契約の無効をCに対して主張することができる。
  3. 〇 民法でいう第三者とは、虚偽表示に基づいて新たに独立した法律関係に入った者をいい、虚偽表示によりBが取得した権利を差し押さえたBの債権者も第三者に該当する。
  4. 〇 悪意の第三者から権利を取得した転得者Dが善意であれば、Dも民法で保護され、AはDに対してAB間の売買契約の無効を主張することはできない。

問題

AB間で、Aを貸主、Bを借主として、A所有の甲建物につき、①賃貸借契約を締結した場合と、②使用貸借契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. Bが死亡した場合、①では契約は終了しないが、②では契約が終了する。
  2. Bは、①では、甲建物のAの負担に属する必要費を支出したときは、Aに対しその償還を請求することができるが、②では、甲建物の通常の必要費を負担しなければならない。
  3. AB間の契約は、①では諾成契約であり、②では要物契約である。
  4. AはBに対して、甲建物の瑕疵について、①では担保責任を負う場合があるが、②では担保責任を負わない。
答え

【 4,  】

解説

  1. 〇 借主が死亡した場合、賃貸借契約上の借主の権利は、借主の相続人に承継される。これに対して使用貸借契約上の借主の権利は、借主が死亡した場合でも相続の対象とはならず、契約が終了する。
  2. 〇 賃貸借契約の場合、必要費は貸主負担であり、借主がこれを支出したときは貸主に対して直ちに償還を請求できる。これに対して使用貸借契約の場合には、通常の必要費は借主負担とされている。
  3. 〇 賃貸借契約は、貸主が借主に対して目的物の使用収益をさせることを約束し、これに対して借主が賃料を支払うことを約束することによって成立する。つまり当事者の意思の合致があれば成立する諾成契約である。一方、使用貸借契約は、借主が無償で使用収益した後に返還することを約束して目的物を受け取ることによって成立する要物契約である。
  4. × 賃貸借契約の貸主には、売買契約の場合の売主の担保責任の規定が準用され、担保責任を負うことになる。一方、使用貸借契約には、贈与契約の場合の贈与者の担保責任の規定が準用されている。したがって、使用貸借契約の貸主は原則として担保責任は負わないが、知っていながら借主に告げなかった瑕疵については責任を負うのである。

問題

A所有の甲土地を占有しているBによる権利の時効取得に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Bが父から甲土地についての賃借権を相続により承継して賃料を払い続けている場合であっても、相続から20年間甲土地を占有したときは、Bは、時効によって甲土地の所有権を取得することができる。
  2. Bの父が11年間所有の意思を持って平穏かつ公然に甲土地を占有した後、Bが相続によりその占有を承継し、引き続き9年間所有の意思を持って平穏かつ公然に占有していても、Bは、時効によって甲土地の所有権を取得することはできない。
  3. Aから甲土地を買い受けたCが所有権の移転登記を備えた後に、Bについて甲土地所有権の取得時効が完成した場合、Bは、Cに対し、登記がなくても甲土地の所有者であることを主張することができる。
  4. 甲土地が農地である場合、BがAと甲土地につき賃貸借契約を締結して20年以上にわたって賃料を支払って継続的に耕作していても、農地法の許可がなければ、Bは、時効によって甲土地の賃借権を取得することはできない。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 所有権を時効取得するためには、所有の意思がなければならない。Bは賃料を払っているから賃借の意思はあるが、所有の意思はない。
  2. × 占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。Bは、父の占有(11年)と自己の占有(9年)を合算して20年間占有したと主張し、甲土地の所有権を時効取得することができる。
  3. 〇 第三者(C)が登記した後にBの時効が完成した場合には、その第三者に対しては、登記を経由しなくとも時効取得を対抗しうると解されている。
  4. × 時効による農地の賃借権の取得については、農地法3条の規定の適用はなく、同条1項所定の許可がない場合であっても、賃借権の時効取得が認められる。

問題

占有に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 甲建物の所有者Aが、甲建物の隣家に居住し、甲建物の裏口を常に監視して第三者の侵入を制止していたとしても、甲建物に錠をかけてその鍵を所持しない限り、Aが甲建物を占有しているとは言えない。
  2. 乙土地の所有者の相続人Bが、乙土地上の建物に居住しているCに対して乙土地の明渡しを求めた場合、Cは占有者が占有物について行使する権利は適法であるとの推定規定を根拠として、明渡しを拒否することができる。
  3. 丙土地の占有を代理しているDは、丙土地の占有が第三者に妨害された場合には、第三者に対して占有保持の訴えを提起することができる。
  4. 占有回収の訴えは、占有を侵奪した者及びその特定承継人に対して当然に提起することができる。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 占有者は、自己のためにする意思をもって物を所有することによって取得する。家屋に錠をかけてその鍵を所持するとか、表札や貼紙などで現に占有することが第三者にもわかるようにしておくなどの方法を講じなかったとしても、必ずしも所持なしとはいえない。家屋の所有者が、その家屋の隣家に居住し、常に出入り口を監視して容易に他人の侵入を制止できる状況にある時は、所有者はその家屋を所持するものといえる。
  2. × 所有者からの土地明渡請求に対して、占有者がこれを賃借したと主張する場合、占有者の賃借権の主張については、占有者に立証責任があることは明らかであり、占有者は、占有物に行使する権利の適法の推定を定めた民法の規定を採用して自己の賃借権を所有者に対抗することはできない。
  3. 〇 占有代理人であるDは占有者であり、占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。
  4. × 占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。ただし、その特定承継人が侵奪の事実を知っていた時は、この限りでない。特定承継人に対しては当然に提起できるわけではない。

問題

抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. 賃借地上の建物が抵当権の目的となっているときは、一定の場合を除き、敷地の賃借権にも抵当権の効力が及ぶ。
  2. 抵当不動産の被担保債権の主債務者は、抵当権消滅請求をすることはできないが、その債務について連帯保証をしたものは、抵当権消滅請求をすることができる。
  3. 抵当不動産を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその代価を抵当権者に弁済したときは、抵当権はその第三者のために消滅する。
  4. 土地に抵当権が設定された後に抵当地に建物が築造されたときは、一定の場合を除き、抵当権者は土地とともに建物を競売することができるが、その優先権は土地の代価についてのみ行使することができる。
答え

【 2,  】

解説

  1. 〇 抵当権実行としての競売がされたときに、当該敷地の賃借権が買受人に当然に移転するわけではなく、賃借権の譲渡には地主の承諾または承諾に代わる裁判所の許可が必要である。
  2. × 抵当権消滅請求をすることができるのは、抵当不動産の第三取得者である。被担保債権の主たる債務者や保証人等、これらの者の承継人は、本来被担保債権全額を弁済するべき者であり、抵当権消滅請求をすることはできない。
  3. 〇 代価弁済である。
  4. 〇 記述の通り

問題

債務者Aが所有する甲土地には、債務者Bが一番抵当権(債権額2,000万円)、債権者Cが二番抵当権(債権額2,400万円)、債権者Dが三番抵当権(債権額4,000万円)をそれぞれ有しており、Aにはその他に担保権を有しない債権者E(債権額2,000万円)がいる。甲土地の競売に基づく売却代金5,400万円を配当する場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. BがEの利益のため、抵当権を譲渡した場合、Bの受ける配当は0円である。
  2. BがDの利益のため、抵当権の順位を譲渡した場合、Bの受ける配当は800万円である。
  3. BがEの利益のため、抵当権を放棄した場合、Bの受ける配当は1,000万円である。
  4. BがDの利益のため、抵当権の順位を放棄した場合、Bの受ける配当は1,000万円である。
答え

【 2,  】

解説

  1. 〇 抵当権の譲渡があった場合、譲受人(E)は、譲渡人(B)の抵当債権額(2000万円)の範囲で抵当権を取得することになる。EとBの債権額は同じ2000万円だから、Eが債権全額の弁済を受ければ、抵当権を譲渡したBが受ける配当は0円である。
  2. × 抵当権の順位の譲渡がなかった場合、抵当権者B,C,Dの各人が配当金5400万円から受けることができる配当の額は、Bが2000万円、Cが2400万円、Dが1000万円である。BがDに抵当権の順位の譲渡をした場合、BとDの優先弁済を受けるべき額の合計(3000万円)から、まずDが配当を受け、残りをBが受けることになる。したがって、この場合Dは3000万円の弁済を受けられるが、残額がないため、Bが受ける配当は0円である。
  3. 〇 BがEに対して抵当権を放棄した場合、BとEは同順位となり、放棄がなかった場合にBが受けるべき配当額を、それぞれの被担保債権額の割合で分配することになる。したがって、この場合、抵当権の放棄がなかった場合にBが受けるべき配当額である2000万円を、BとEの各人の債権額の割合で分配するから、Bが1000万円、Eが1000万円の配当を受けることになる。
  4. 〇 BがDに抵当権の順位を放棄した場合、BとDは同順位となり、順位の放棄がなかった場合にBとDが受けるべき配当額(2000万円+1000万円)を各人の債権額の割合(B:D=1:2)で分配することになるから、Bが1000万円、Dが2000万円となる。

問題

同時履行の抗弁権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. マンションの賃貸借契約終了に伴う賃貸人の敷金返還債務と、賃借人の明渡債務は、特別の約定のない限り、同時履行の関係に立つ。

イ. マンションの売買契約がマンション引渡し後に債務不履行を理由に解除された場合、契約は遡及的に消滅するため、売主の代金返還債務と、買主の目的物返還債務は、同時履行の関係に立たない。

ウ. マンションの売買契約に基づく買主の売買代金支払債務と、売主の所有権移転登記に協力する債務は、特別の事情のない限り、同時履行の関係に立つ。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし
答え

【 1,  】

解説

ア. × 敷金返還債務と家屋明渡債務は、特例がない限り同時履行の関係には立たない。

イ. × 解除があった場合の原状回復義務には同時履行の抗弁権に関する規定が準用されている。

ウ. 〇 売買代金支払と所有権移転登記とは同時履行の関係にある。

問題

土地の転貸借に関する次の1から4までの記述のうち、民法の規定、判例及び下記判決文によれば、誤っているものはどれか。

(判決文)
土地の賃借人が賃貸人の承諾を得ることなく右土地を他に転貸しても、転貸について賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるため賃貸人が民法第612条第2項により賃貸借を解除することができない場合において、賃貸人が賃借人(転貸人)と賃貸借を合意解除しても、これが賃借人の賃料不払等の債務不履行があるため賃貸人において法定解除権の行使ができる時にされたものである等の事情のない限り、賃貸人は、転借人に対して右合意解除の効果を対抗することができず、したがって、転借人に対して賃貸土地の明渡しを請求することはできないものと解するのが相当である。

  1. 土地の賃借人が無断転貸した場合において賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるため賃貸人が無断転貸を理由に賃貸借契約を解除できないときであっても、賃貸借契約を合意解除したときは、賃貸人は転借人に対して賃貸土地の明渡しを請求することができる。
  2. 土地の賃貸人が転貸借について承諾を与えた場合には、賃貸人は、無断転貸を理由としては賃貸借契約を解除することはできないが、賃借人と賃貸借契約を合意解除することは可能である。
  3. 土地の賃借人が無断転貸した場合、賃貸人は、賃貸借契約を民法第612条第2項により解除できる場合とできない場合があり、土地の賃借人が賃料を支払わない場合にも、賃貸人において法定解除権を行使できる場合とできない場合がある。
  4. 土地の賃借人が無断転貸した場合、転借人は、賃貸人と賃借人との間で賃貸借契約が合意解除されたとしても、賃貸人からの賃貸土地の明渡し請求を拒絶することができる場合がある。
答え

【 1,  】

解説

  1. × 判決文は、「転借人に対して賃貸土地の明渡しを請求することはできない」としている。判決文にある「民法612条2項」とは、本肢でいう無断転貸を理由とする解除について規定した条文である。
  2. 〇 記述の通り
  3. 〇 無断転貸があれば、原則として賃貸人は賃貸借契約を解除できるが、転貸借が背信行為と認めるに足りない特段の事情がある場合には、賃貸人は賃貸借契約を解除できない。また、土地賃借人が賃料を支払わない場合でも、賃貸人は、相当の期間を定めて履行の催告をしなければ法定解除権は行使できない。
  4. 〇 判決文より、背信行為と認めるに足りない特段の事情があり、賃借人に債務不履行があるなどの法定解除権が行使できるときにされたものである等の事情もない場合には、転借人は、賃貸人からの明渡請求を拒絶できる。

問題

遺言及び遺留分に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 自筆証書の内容を遺言者が一部削除する場合、遺言者が変更する箇所に二重線を引いて、その箇所に押印するだけで、一部削除の効力が生ずる。
  2. 自筆証書による遺言をする場合、遺言書の本文の自署名下に押印がなければ、自署と離れた個所に押印があっても、押印の要件として有効となることはない。
  3. 遺言執行者が管理する相続財産を相続人が無断で処分した場合、当該処分行為は、遺言執行者に対する関係で無効となるが、第三者に対する関係では無効とならない。
  4. 被相続人がした贈与が遺留分減殺請求により全部失効した場合、受贈者が贈与に基づいて目的物の占有を平穏かつ公然に20年間継続したとしても、その目的物を時効取得することはできない。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 二重線を引いて押印するだけでは変更の効力は生じない。自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。
  2. × 自筆証書遺言の押印は、必ずしも本文の自署名下にある必要はない。特例には、遺言書本文を入れた封筒の封じ目にされた押印を、民法968条1項の押印として認めたものがある。
  3. × 判例は、「遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。」と規定しているが、相続人が、この規定に違反して、遺贈の目的不動産を第三者に譲渡し又はこれに第三者のため抵当権を設定してその登記をしたとしても、相続人の処分行為は無効であり、受遺者は、遺贈による目的不動産の所有権取得を登記なくして処分行為の相手方たる第三者に対抗することができるものと解するのが相当であるとしている。
  4. 〇 被相続人がした贈与が遺留分滅殺の対象としての要件を満たす場合には、遺留分権利者の滅殺請求により、贈与は遺留分を侵害する限度において執行し、受贈者が取得した権利はこの限度で当然に遺留分権利者に帰属するものであり、受贈者が、贈与に基づいて目的物の占有を取得し、民法162条所定の期間、平穏かつ公然にこれを継続し、取得時効を援用したとしても、それによって、遺留分権利者への権利の帰属が妨げられるものではない。

問題

AがBとの間で、A所有の甲建物について、期間3年、賃料月額10万円と定めた賃貸借契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

  1. AがBに対し、賃貸借契約の期間満了の6か月前までに更新しない旨の通知をしなかった場合は、AとBは、期間3年、賃料月額10万円の条件で賃貸借契約を更新したものとみなされる。
  2. 賃貸借契約を期間を定めずに合意により行使した後に、AがBに書面で解約の申入れをした場合は、申入れの日から3か月後に賃貸借契約は終了する。
  3. Cが、AB間の賃貸借契約締結前に、Aと甲建物の賃貸借契約を締結していた場合、AがBに甲建物を引き渡しても、Cは甲建物の賃借権をBに対抗することができる。
  4. AB間の賃貸借契約がBの賃料不払を理由として解除された場合、BはAに対して、Aの同意を得てBが建物に付加した造作の買取りを請求することはできない。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 期間の定めがある建物賃貸借で、当事者が期間満了の1年前から6月前までの間に相手方に対して更新しない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされるが、その期間については、定めがないものとされる。
  2. × 賃貸人からの解約申入れの場合には、解約申入れの日から6か月が経過して終了することになる。
  3. × 建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対し、その効力を生ずる。
  4. 〇 建物賃貸借が賃借人の債務不履行によって解除された場合には、借地借家法の適用はなく、賃借人に造作買取請求権は認められない。

問題

賃貸人と賃借人との間で、建物につき、期間5年として借地借家法第38条に定める定期借家契約(以下「定期借家契約」という。)を締結する場合と、期間5年として定期借家契約ではない借家契約(以下「普通借家契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、借地借家法第40条に定める一時使用目的の賃貸借契約は考慮しないものとする。

  1. 賃借権の登記をしない限り賃借人は賃貸権を第三者に対抗することができない旨の特約を定めた場合、定期借家契約においても、普通借家契約においても、当該特約は無効である。
  2. 賃貸借契約開始から3年間は賃料を増額しない旨の特約を定めた場合、定期借家契約においても、普通借家契約においても、当該特約は無効である。
  3. 期間満了により賃貸借契約が終了する際に賃借人は造作買取請求をすることができない旨の規定は、定期借家契約では有効であるが、普通借家契約では無効である。
  4. 賃貸人も賃借人も契約期間中の中途解約をすることができない旨の規定は、定期借家契約では有効であるが、普通借家契約では無効である。
答え

【 1,  】

解説

  1. 〇 建物賃貸借について第三者対抗要件が建物の引渡しであることを規定した借地借家法は強行規定であり、これに反する特約で賃借人に不利なものは無効である。第三者対抗要件を借地借家法が定める引渡しではなく、賃借権の登記のみとすることは賃借人にとって対抗要件を得る手続きを厳しくすることであり、不利な特約ということができる。第三者対抗要件については定期借家契約でも普通借家契約でも同じである。
  2. × 普通借家契約の場合、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従うことになるので本肢の特約も無効ではない。
  3. × 造作買取請求権に関する借地借家法の規定は任意規定である。したがって、造作買取請求権を排除する特約は、定期借家契約普通借家契約でも有効である。
  4. × 原則としては、定期借家契約の場合も普通借家契約の場合も中途解約はできない。ただし、定期借家契約では、転勤、療養など一定のやむを得ない事情がある場合には、賃借人の側からは解約申入れができる。賃借人からも中途解約が全くできないとする特約はこれに反する賃借人に不利な特約として無効である。そして、普通借家契約については、本問の場合は期間の定めがある契約だから、原則通り中途解約はできない。したがって、普通借家契約では本肢のような中途解約を禁止する特約も有効である。期間の定めのある普通借家契約で例外的に中途解約が認められるのは、当事者間でその旨の特約を定めた場合である。

問題

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 管理者が選任されていない場合、集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、集会を招集した区分所有者の1人が議長となる。
  2. 集会の招集の通知は、会日より少なくとも2週間前に発しなければならないが、この期間は規約で伸縮することができる。
  3. 集会の議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の1人がこれに署名し、押印をしなければならない。
  4. 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任することができる。この場合、任期は2年以内としなければならない。
答え

【 1,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. × 集会の招集の通知は、会日より少なくとも1週間前に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。
  3. × 議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の2人がこれに署名押印しなければならない。
  4. × 区分所有法には管理者の任期を定めた規定はない。

問題

不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. 登記事項証明書の交付の請求は、利害関係を有することを明らかにすることなく、することができる。
  2. 土地所在図、地積測量図、地役権図面、建物図面及び各階平面図を除く登記簿の附属書類の閲覧の請求は、請求人が利害関係を有する部分に限り、することができる。
  3. 登記事項証明書の交付の請求は、請求情報を電子情報処理組織を使用して登記所に提供する方法によりすることができる。
  4. 筆界特定所の写しの交付の請求は、請求人が利害関係を有する部分に限り、することができる。
答え

【 4,  】

解説

  1. 〇 誰でも交付請求ができる。
  2. 〇 設問の通り
  3. 〇 設問の通り
  4. × 誰でも筆界特定手続記録のうち筆界特定書等の写しの交付を請求することができる。不登法は請求人が利害関係を有する部分には限定していない。

問題

都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問いにおいて「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。

  1. 市街化区域内において開発許可を受けたものが、開発区域の規模を100m2に縮小しようとする場合においては、都道府県知事の許可を受けなければならない。
  2. 開発許可を受けた開発区域内の土地において、当該開発許可に係る予定建築物を建築しようとする者は、当該建築行為に着手する日の30日前までに、一定の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
  3. 開発許可を受けた開発区域内において、開発行為に関する工事の完了の公告があるまでの間に、当該開発区域内に土地所有権を有する者のうち、当該開発行為に関して同意をしていないものがその権利の行使として建築物を建築する場合については、都道府県知事が支障がないと認めた時でなければ、当該建築物を建築することはできない。
  4. 何人も、市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、都道府県知事の許可を受けることなく、仮設建築物を新築することができる。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 本肢では、開発区域の規模を「100㎡縮小」ではなく、「100㎡に縮小」という点に注意。市街化区域内で開発許可を受けたのだから、その変更前の開発区域の規模は1000㎡以上である。これを「100㎡縮小」するのであれば、軽微な変更として許可不要となる場合と軽微な変更に該当せず許可が必要な場合(変更前の規模が1000㎡ちょうどのとき)がある。しかし、「100㎡に縮小」することは、最低でも10分の9の減少を伴うことであり、軽微な変更とは言えない。規模の10分の1以上の増減を伴うものは、軽微な変更から除外されている。そこで、都計法35条の2で軽微変更以外で許可不要となる場合に該当するかをチェックすることになる。この条文には、変更の許可の申請に係る開発行為が都計法29条1項の許可(開発許可)に係るものにあっては、同項各号に掲げる開発行為に該当するときは、変更の許可を要しないとある。つまり、変更の許可の申請に係る開発行為が、都計法29条1項1号が規定する「市街化区域…(一部省略)…において行う開発行為で、その規模がそれぞれの区域の区分に応じて政令で定める規模未満であるもの」に該当する場合には許可は不要である。ここでいう政令で定める規模は1000㎡である。本肢の場合は、100㎡であり、1000㎡未満の規模だから許可は不要となる。
  2. × 工事完了公告があるまでは予定建築物であっても建築できない。
  3. × 当該開発行為に同意していないものが、その権利の行使として建築物を建築し、又は特定工作物を建設することは工事完了公告の前であっても認められる。
  4. 〇 何人も、市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内においては、都道府県知事の許可を受けなければ、農林漁業用建築物や駅舎その他の鉄道施設、図書館、公民館などの公益施設以外の建築物を新築し、又は第一種特定工作物を新設してはならないのが原則である。しかし、仮設建築物の新築は認められる。

問題

都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 第二種住居地域における地区計画については、一定の条件に該当する場合、開発整備促進区を都市計画に定めることができる。
  2. 準都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、区域区分を定めることができる。
  3. 工業専用地域は、工業の利便を増進するため定める地域であり、風致地区に隣接してはならない。
  4. 市町村が定めた都市計画が、都道府県が定めた都市計画と抵触するときは、その限りにおいて、市町村が定めた都市計画が優先する。
答え

【 1,  】

解説

  1. 〇 第二種住居地域、準住居地域もしくは工業地域が定められている土地の区域又は用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く)における地区計画については開発整備促進区を定めることができる。
  2. × 準都市計画区域については区域区分を定めることはできない。なお、都市計画区域については、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要がある時は、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができる。
  3. × 工業専用地域が、工業の利便を増進するため定める地域であるとする点は正しい記述であるが、風致地区に隣接してはならないとする規定はない。
  4. × 市町村が定めた都市計画が、都道府県が定めた都市計画と抵触するときは、その限りにおいて、都道府県が定めた都市計画が優先するものとする。

問題

建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 防火地域及び準防火地域外において建築物を改築する場合で、その改築に係る部分の床面積の合計が10m2以内であるときは、建築確認は不要である。
  2. 都市計画区域外において高さ12m、階数が3階の木造建築物を新築する場合、建築確認が必要である。
  3. 事務所の用途に供する建築物をホテル(その用途に供する部分の床面積の合計が500m2)に用途変更する場合、建築確認は不要である。
  4. 映画館の用途に供する建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が300m2であるものの改築をしようとする場合、建築確認が必要である。
答え

【 3,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. 〇 木造建築で、階数が3以上、延べ面積500㎡超、高さ13m超、軒高9m超のどれかに該当すれば建築確認が必要になる。
  3. × ホテルは特殊建築物である。建築物の用途を変更して、特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が100㎡を超えるものとするときは、建築確認に関する規定が準用され、建築確認が必要となる。
  4. 〇 映画館も特殊建築物であり、上記解説と同じである。

問題

建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、エレベーターの昇降路の部分又は共同住宅の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、一定の場合を除き、算入しない。
  2. 建築物の敷地が建ぺい率に関する制限を受ける地域又は区域の2以上にわたる場合においては、当該建築物の建ぺい率は、当該各地域又は区域内の建築物の建ぺい率の限度の合計の2分の1以下でなければならない。
  3. 地盤面下に設ける建築物については、道路内に建築することができる。
  4. 建築協定の目的となっている建築物に関する基準が建築物の借主の権限に係る場合においては、その建築協定については、当該建築物の借主は、土地の所有者等とみなす。
答え

【 2,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. × 建築物の敷地が、地域又は区域の2以上にわたる場合においては、当該建築物の建ぺい率は、当該各地域又は区域内の建築物の建ぺい率の限度にその敷地の当該地域又は区域内にある各部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて得たものの合計以下でなければならない。
  3. 〇 地盤面下に設ける建築物であれば、道路の通行の邪魔になることはないので道路内に建築することができる。
  4. 〇 設問の通り

問題

宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問いにおいて「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。

  1. 都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、宅地造成の伴う災害を防止するために必要があると認める場合には、その宅地の所有者に対して、擁壁等の設置等の措置をとることを勧告することができる。
  2. 宅地造成工事規制区域の指定の際に、当該宅地造成工事規制区域内において宅地造成工事を行っている者は、当該工事について改めて都道府県知事の許可を受けなければならない。
  3. 宅地造成に関する工事の許可を受けた者が、工事施行者を変更する場合には、遅滞なくのその旨を都道府県知事に届け出ればよく、改めて許可を受ける必要はない。
  4. 宅地造成工事規制区域内において、宅地を造成するために切土をする土地の面積が500m2であって盛土が生じない場合、切土をした部分に生じる崖の高さが1.5mであれば、都道府県知事の許可は必要ない。
答え

【 2,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. × 改めて許可を受ける必要はない。その指定があった日から21日以内に、当該工事について都道府県知事に届け出なければならない。
  3. 〇 設問の通り
  4. 〇 土地の面積が500㎡超であれば許可が必要となるが、本肢では500㎡ちょうどなので許可は必要ない。また、切土部分に生じる崖の高さが2mを超えれば許可が必要になるが、本肢ではこれも超えていないので許可は必要ない。

問題

土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 仮換地の指定は、その仮換地となるべき土地の所有者及び従前の宅地の所有者に対し、仮換地の位置及び地積並びに仮換地の指定の効力発生の日を通知してする。
  2. 施行地区内の宅地について存する地役権は、土地区画整理事業の施行により行使する利益がなくなった場合を除き、換地処分があった旨の公告があった日の翌日以後においても、なお従前の宅地の上に存する。
  3. 換地計画において定められた保留地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、施行者が取得する。
  4. 土地区画整理事業の施行により生じた公共施設の用に供する土地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、すべて市町村に帰属する。
答え

【 4,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. 〇 土地区画整理事業の施行により行使する利益が無くなった地役権は、換地処分の公告があった日が終了した時において消滅するが、行使する利益があるものは、換地処分の公告があった日の翌日以後においても、なお従前の宅地の上に存続する。
  3. 〇 設問の通り
  4. × すべてが市町村に帰属するのではない。土地区画整理事業の施行により生じた公共施設の用に供する土地は、区画法105条1項の規定に該当する場合を除き、換地処分の公告があった日の翌日において、その公共施設を管理すべきものに帰属する。

問題

国土利用計画法第23条の事後届出(以下この問いにおいて「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 都市計画区域外においてAが所有する面積12,000m2の土地について、Aの死亡により当該土地を相続したBは、事後届出を行う必要はない。
  2. 市街化区域においてAが所有する面積3,000m2の土地について、Bが購入した場合、A及びBは事後届出を行わなければならない。
  3. 市街化調整区域に所在する農地法第3条1項の許可を受けた面積6,000m2の農地を購入したAは、事後届出を行わなければならない。
  4. 市街化区域に所在する一団の土地である甲土地(面積1,500m2)と乙土地(面積1,500m2)について、甲土地については売買によって所有権を取得し、乙土地については対価の授受を伴わず賃借権の設定を受けたAは、事後届出を行わなければならない。
答え

【 1,  】

解説

  1. 〇 国土法は、高度経済成長期に土地の投機的取引を監視し、地価の高騰を抑制することを目的として制定された法律である。したがって、規制対象となる土地に関する権利の設定又は移転は、対価を得て行われるものに限られる。相続による所有権の移転は対価を伴うものではなく規制対象外である。
  2. × 事後届出の場合には、届出をするのは権利取得者であるBのみである。
  3. × 農地法第3条1項の許可を受けた場合には、国土法の届出は不要となる。農地法3条1項の許可を要する場合は農地を農地のまま権利移転するのだから、地価の高騰を招く恐れはないからである。
  4. × 甲土地と乙土地の面積を合算すると3000㎡になり届出必要面積となるが、乙土地については対価の授受を伴わずに賃借権の設定を受けている。ここでいう「対価」とは権利金のことである。賃借権や地上権の設定では、権利金の授受を伴わないのであれば国土法23条でいう土地売買等の契約には該当せず、届出は不要である。

問題

農地に関する次の記述のうち、農地法(以下この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 市街化区域内の農地を耕作目的で取得する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば、法第3条1項の許可を受ける必要はない。
  2. 農業者が自己所有の市街化区域外の農地に賃貸住宅を建設するため転用する場合は、法第4条1項の許可を受ける必要はない。
  3. 農業者が自己所有の市街化区域外の農地に自己の居住用の住宅を建設するため転用する場合は、法第4条1項の許可を受ける必要はない。
  4. 農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、市街化区域外の農地に抵当権の設定が行われ、その後、返済が滞ったため当該抵当権に基づき競売が行われ第三者が当該農地を取得する場合であっても、法第3条1項又は法第5条1項の許可を受ける必要がある。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 市街化区域内の農地を転用する場合や転用目的で権利の設定・いて意をする場合には、農業委員会への届出をすれば、農地法4条・5条の許可は不要となる。市街化区域内はいわば建物を建てるべき区域だから、転用目的があれば例外的に手続きを簡略にするのである。しかし、転用目的なしの権利の設定・移転の場合には、原則通り、農地法3条1項の許可を受けなければならない。
  2. × 農地に賃貸住宅を建設するために転用する場合を例外とする規定はない。
  3. × たとえ自己居住用の住宅であっても、農地法4条1項の許可が必要となる。
  4. 〇 単に農地に抵当権を設定するだけであれば、農地を使用・収益するものに変化はないから、農地法3条1項、5条1項の許可は不要である。しかし、抵当権に基づく競売によって農地を取得するのであれば、使用収益する者が変わり、3条1項、5条1項の許可が必要になる。

問題

次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. 都市計画法に規定する工場専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。

イ. 社会福祉法人が、高齢者の居住の安定確保に関する法律に規定するサービス付き高齢者向け住宅の賃借の媒介を反復継続して営む場合は、宅地建物取引業の免許を必要としない。

ウ. 都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。

エ.賃貸住宅の管理業者が、貸主から管理業務とあわせて入居者募集の依頼を受けて、賃借の媒介を反復継続して営む場合は、宅地建物取引業の免許を必要としない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
答え

【 1,  】

解説

ア. 〇 宅建業法でいう宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、都計法8条1項1号の用途地域内その他の土地で、道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設の用に供せられているもの以外の者を含む。

イ. × 住宅の貸借の媒介を不特定多数に対して反復継続して行うのであれば宅建業に該当する。社会福祉法人だからといって宅建業免許を不要とする規定はない。

ウ. × 選択肢アの解説にあるように、用途地域内の土地は道路、公園、河川その他の公共の用に供する施設の用に供されている土地の他はすべて宅地であり、用途地域の内外を問わず、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。

エ. × 賃貸住宅の管理業者が行う場合でも、建物の貸借の媒介を不特定多数に対して反復継続して営むらな宅建業に該当し、宅建業免許が必要になる。

問題

宅地建物取引業の免許(以下この問いにおいて「免許」という。)に関する次の記述うち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. A社は、不正の手段により免許を取得したことによる免許の取消処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分がなされるまでの間に、合併により消滅したが、合併に相当の理由がなかった。この場合においては、当該公示の日の50日前にA社の取締役を退任したBは、当該消滅の日から5年を経過しなければ、免許を受けることができない。
  2. C社の政令で定める使用人Dは、刑法第234条(威力業務妨害)の罪により、懲役1年、執行猶予2年の刑に処せられた後、C社を退任し、新たにE社の政令で定める使用人に就任した。この場合においてE社が免許を申請しても、Dの執行猶予期間が満了していなければ、E社は免許を受けることができない。
  3. 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者であるFの法定代理人であるGが、刑法第247条(背任)の罪により罰金の刑に処せられていた場合、その刑の執行が終わった日から5年を経過していなければ、Fは免許を受けることができない。
  4. H社の取締役Iが、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員に該当することが判明し、宅地建物取引業法第66条第1項第3号の規定に該当することにより、H社の免許は取り消された。その後、Iは退任したが、当該取消しの日から5年を経過しなければ、H社は免許を受けることができない。
答え

【 4,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. 〇 設問の通り
  3. 〇 設問の通り
  4. × 暴力団員や暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者は免許欠格であり、このような者が役員に就任している法人も、その役員自身が欠格者である間は免許欠格である。ここでいう5年は反省期間と考えればよい。H社は、暴力団員Iがその役員に就任していることを理由として免許を取り消されたのだから、Iが退任すればそれで免許取り消しの理由はなくなる。H社が悪いのではないから、5年の反省期間は必要ない。

問題

宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. Aは、Bが所有する甲宅地の売却に係る媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印し、Bに交付のうえ、宅地建物取引士をしてその内容を説明させなければならない。

イ. Aは、Cが所有する乙アパートの売却に係る媒介の依頼を受け、Cと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、乙アパートの所在、規模、形質、売買すべき価額、依頼者の氏名、都市計画法その他の法令に基づく制限で主要なものを指定流通機構に登録しなければならない。

ウ. Aは、Dが所有する丙宅地の賃借に係る媒介の依頼を受け、Dと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、Dに法第34条の2第1項に規定する書面を交付しなければならない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし
答え

【 4,  】

解説

ア. × 宅建業法34条の2第1項に規定する書面とは、媒介契約書面のことである。媒介契約書面には宅建士は関与しない。宅建士がしなければならない業務は、①重要事項説明、②重要事項説明書への記名押印、③37条書面への記名押印の3つだけである。

イ. × 依頼者の氏名は指定流通機関への登録事項とはされていない。

ウ. × 媒介契約書面の交付が要求されているのは、宅地建物の売買又は交換の契約である。貸借の媒介については媒介契約書面の交付義務はない。

問題

宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明および書面の交付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者ではない売主に対しては、買主に対してと同様に、宅地建物取引士をして、契約締結時までに重要事項を記載した書面を交付して、その説明をさせなければならない。
  2. 重要事項の説明および書面の交付は、取引の相手方の自宅又は勤務する場所等、宅地建物取引業者の事務所以外の場所において行うことができる。
  3. 宅地建物取引業者が代理人として売買契約を締結し、建物の購入を行う場合は、代理を依頼した者に対して重要事項の説明をする必要はない。
  4. 重要事項の説明を行う宅地建物取引士は専任の宅地建物取引士でなくてもよいが、書面に記名押印する宅地建物取引士は専任の宅地建物取引士でなければならない。
答え

【 2,  】

解説

  1. × 重要事項説明および重要事項説明書の交付は、その者が「取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し」て要求されているのである。売主が宅建業者であるかどうかとは無関係に、売主に対しては必要ない。
  2. 〇 設問の通り
  3. × 重要事項説明は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者に対して行う。ただし、相手方が宅建業者である場合は、書面の交付のみが必要となる。
  4. × 重要事項説明も、重要事項説明書への記名押印も、宅建士であればよく、専任の宅建士である必要はない。

問題

宅地建物取引業者Aは、Bが所有する宅地の売却を依頼され、専任媒介契約を締結した。この場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。

ア. AはBが宅地建物取引業者であったので、宅地建物取引業法第34条の2第1項に規定する書面を作成しなかった。

イ. Aは、Bの要望により、指定流通機構に当該宅地を登録しない旨の特約をし、指定流通機構に登録しなかった。

ウ. Aは、短期間で売買契約を成立させることができると判断したので指定流通機構に登録せず、専任媒介契約締結の日の9日後に当該売買契約を成立させた。

エ.Aは、当該契約に係る業務の処理状況の報告日を毎週金曜日とする旨の特約をした。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
答え

【 3,  】

解説

ア. 違反する 媒介契約書面に関する規定である宅建業法34条の2第1項は、宅建業者自ら売主となる場合の制限ではなく、宅建業者間取引にも適用される。

イ. 違反する 宅建業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、指定流通機構に登録しなければならない。この規定は特約で排除することはできない。

ウ. 違反する 専任媒介契約の場合には、7日以内に指定流通機構へ登録しなければならない。

エ. 違反しない 専任媒介契約を締結した宅建業者は、依頼者に対し、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を2週間に1回以上報告しなければならない。

問題

宅地建物取引業者が、宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明を行う場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。

ア. 宅地の賃借の媒介の場合、当該宅地が都市計画法の第一種低層住居専用地域内にあり、建築基準法第56条第1項1号に基づく道路斜線制限があるときに、その概要を説明しなかった。

イ. 建物の賃借の媒介の場合、当該建物が新住宅市街地開発事業により造成された宅地上にあり、新住宅市街地開発法第32条第1項に基づく建物の使用及び収益を目的とする権利の設定又は移転について都道府県知事の承認を要する旨の制限があるときに、その概要を説明しなかった。

ウ. 建物の賃借の媒介の場合、当該建物が都市計画法の準防火地域内にあり、建築基準法第62条第1項に基づく建物の構造に係る制限があるときに、その概要を説明しなかった。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし
答え

【 2,  】

解説

ア. 違反する 重要事項説明においては、都計法、建築法その他の法令に基づく制限で契約内容の別に応じて政令で定める者に関する事項の概要の説明が必要である。そして、宅地の貸借の媒介の場合には、建基法56条1項1号に基づく道路斜線制限について説明する必要がある。

イ. 違反する 建物の貸借の媒介の場合には、新住宅市街地開発法32条1項に基づく都道府県知事の承認を要する旨の制限について、その概要を説明しなければならない。

ウ. 違反しない 建基法62条1項とは、準防火地域内の一定の建築物について耐火建築物や準耐火建築物等にしなければならないという建物の構造に関する規定である。建物の借主は、その建物について構造を作り変える権限はない。だから、この事項は説明事項とはされていないのである。

問題

宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 建物の売買の媒介に関し、受領しようとする預り金について保全措置を講ずる場合において、預り金の額が売買代金の額の100分の10以下であるときは、その措置の概要を説明する必要はない。
  2. 宅地の貸借の媒介を行う場合、当該宅地について借地借家法第22条に規定する定期借地権を設定しようとするときは、その旨を説明しなければならない。
  3. 建物の貸借の媒介を行う場合、消費生活用製品安全法に規定する特定保守製品の保守点検に関する事項を説明しなければならない。
  4. 建物の貸借の媒介を行う場合、契約の期間については説明する必要があるが、契約の更新については、宅地建物取引業法第37条の規定により交付すべき書面への記載事項であり、説明する必要はない。
答え

【 2,  】

解説

  1. × 宅建業者が保全措置を講じる義務があるのは、宅建業者自ら売主となる場合であり、媒介の場合には保全措置は義務付けられていない。しかし、宅建業者が媒介の場合に保全措置を講じるのであれば顧客保護の面で価値はあり、否定する理由はない。保全措置を講じる場合でも、その概要の説明が不要なのは、50万円未満のものである。
  2. 〇 設問の通り
  3. × 消費生活用製品安全法に規定する特定保守製品とは、石油給油機や石油風呂釜等をいう。重要事項説明では、台所、浴室、便所その他の当該建物の設備の整備の状況については説明の必要があるが、特定保守製品の保守点検に関する事項は宅建業法35条が規定する重要事項説明の説明事項とはされていない。
  4. × 契約期間だけでなく、契約の更新に関する事項も説明事項とされている。

問題

宅地建物取引業者A及びB(ともに消費税課税事業者)が受領した報酬に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものの組合せはどれか。なお、この問いにおいて「消費税等相当額」とは、消費税額及び地方消費税額に相当する金額をいうものとする。

ア. 土地付新築住宅(代金3,000万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aは売主から代理を、Bは買主から媒介を依頼され、Aは売主から207万3,600円を、Bは買主から103万6,800円を報酬として受領した。

イ. Aは、店舗用建物について、貸主と借主双方から媒介を依頼され、借賃1か月分20万円(消費税等相当額を含まない。)、権利金500万円(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもので、消費税等相当額を含まない。)の賃貸借契約を成立させ、貸主と借主からそれぞれ22万5,000円を報酬として受領した。

ウ. 居住用建物(借賃1か月分10万円)について、Aは貸主から媒介を依頼され、Bは借主から媒介を依頼され、Aは貸主から8万円、Bは借主から5万4,000円を報酬として受領した。なお、Aは依頼を受けるにあたって、報酬が借賃の0.54か月分を超えることについて貸主から承諾を得ていた。

  1. ア、イ
  2. イ、ウ
  3. ア、ウ
  4. ア、イ、ウ
答え

【 3,  】

解説

ア. 違反する 宅建業者が3000万円の物件について売買の媒介をした場合、受領できる報酬額は3000万円の3%に6万円を加えた額に消費税を加算した103万6800円である。代理したAは、この2倍の207万3600円を受領できるが、複数の宅建業者が関与した時でも、1の物件の売買で得られる報酬は、関与した業者全員でこの2倍が限度となる。

イ. 違反しない 居住用以外の建物の貸借の契約で権利金の授受がある場合には、権利金の額を売買の場合の代金額とみなして報酬を計算することができる。したがって、Aが受領できる報酬額は500万円の3%に6万円を加えた21万円に消費税を加算した22万6800円である。Aは、この額を限度として依頼者双方から受領できる。

ウ. 違反する A及びBが互いの依頼者から受領できる報酬の額はAB併せて10万円に消費税を加えた額である10万8000円が限度である。Aが8万円、Bが5万4000円を受領すると総額で13万4000円となり、限度を超えることになる。

問題

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で建物の売買契約を締結する場合における次の記述のうち、民法及び宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Cが建物の所有権を有している場合、AはBとの間で当該建物の売買契約を締結してはならない。ただし、AがCとの間で、すでに当該建物を取得する契約(当該建物を取得する契約の効力の発生に一定の条件が付されている。)を締結している場合は、この限りではない。
  2. Aは、Bとの間における建物の売買契約において、「AがBに対して瑕疵担保責任を負う期間は、建物の引渡しの日から1年間とする」旨の特約を付した。この場合、当該特約は無効となり、BがAに対して瑕疵担保責任を追及することができる期間は、当該建物の引渡しの日から2年間となる。
  3. Aは、Bから喫茶店で建物の買受けの申し込みを受け、翌日、同じ喫茶店で当該建物の売買契約を締結した際に、その場で契約代金の2割を受領するとともに、残代金は5日後に決済することとした。契約を締結した日の翌日、AはBに当該建物を引き渡したが、引渡日から3日後にBから宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づくクーリング・オフによる契約の解除が書面によって通知された。この場合、Aは、契約の解除を拒むことができない。
  4. AB間の建物の売買契約における「宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づくクーリング・オフによる契約の解除の際に、AからBに対して損害賠償を請求することができる。」旨の特約は有効である。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 宅建業者自ら売主となる場合には、自己の所有に属しない宅地又は建物の売買はしてならなない。ただし、宅建業者が当該宅地又は建物を取得する契約を締結しているとき等、宅建業者が当該宅地又は建物を取得できることが明らかな場合は売買契約の締結が認められる。しかし、ここでいう宅地又は建物を取得する契約は、予約を含むが、その効力の発生が条件に係るものは除かれている。
  2. × 宅建業者自ら売主となる場合には、瑕疵担保責任を負う期間について「引渡しから1年」とする特約は、民法に規定するものより買主に不利な特約として無効となる。特約が無効になった場合には、民法が定める原則に戻り、瑕疵担保責任を負う期間は「事実を知った時から1年間」となる。
  3. 〇 AがBから買受けの申し込みを受けたのは喫茶店だから、クーリング・オフの適用がある。また、Bは目的物の引渡しを受け、代金の2割を支払ったが、代金全額は支払っていない。加えてBは、Aからクーリング・オフ制度の適用がある旨の告知も受けていない。したがって、AはBが書面で行ったクーリング・オフによる契約の解除を拒むことはできない。
  4. × クーリング・オフに関する特約で申込者等に不利なものは、無効である。

問題

宅地建物取引業法の規定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 「宅地建物取引業者は、取引の関係者に対し、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。」との規定があるが、宅地建物取引士については、規定はないものの、公正かつ誠実に宅地建物取引業法に定める事務を行うとともに、宅地建物取引業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならないものと解されている。
  2. 「宅地建物取引士は、宅地建物取引業の業務に従事するときは、宅地建物取引士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない」との規定がある。
  3. 「宅地建物取引士は、宅地建物取引業を営む事務所において、専ら宅地建物取引業に従事し、これに専念しなければならない」との規定がある。
  4. 「宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければならない」との規定があり、「宅地建物取引士は、宅地または建物の取引に係る事務に必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならない」との規定がある。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 宅建業者に関しては記述の通り。そして宅建士については、公正かつ誠実にこの法律に定める事務を行うとともに、宅建業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならないとする規定がある。
  2. × 「宅建建物取引士は、宅地建物取引士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。」とする規定はある。本肢の記述にある「宅地建物取引業の業務に従事するときは」という限定はなく、宅建業の業務と関係のない場合でも、信用又は品位を害するような行為をしてはならないのである。
  3. × このような規定はない。
  4. 〇 設問の通り

問題

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間で建物(代金2,400万円)の売買契約を締結する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. Aは、Bとの間における建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を480万円をし、かつ、違約金の額を240万円とする特約を定めた。この場合、当該特約は全体として無効となる。

イ. Aは、Bとの間における建物の売買契約の締結の際、原則として480万円を超える手付金を受領することができない。ただし、あらかじめBの承諾を得た場合に限り、720万円を限度として、480万円を超える手付金を受領することができる。

ウ. AがBとの間で締結する売買契約の目的物たる建物が未完成であり、AからBに所有権の移転登記がなされていない場合において、手付金の額が120万円以下であるときは、Aは手付金の保全措置を講じることなく手付金を受領することができる。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし
答え

【 1,  】

解説

ア. × 特約全体が無効となるのではない。損害賠償の予定額と違約金の額を合計すると720万円であり、代金額の10分の3(3割)となる。宅建業者が自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、または違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超えることとなる定めをしてはならない。そして、これに反する特約は代金額の10分の2を超える部分について無効となる。

イ. × 宅建業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。2400万円の10分の2は480万円である。買主の承諾を得ればこれを超えてもよいとする規定はない。

ウ. 〇 宅建業者自ら売主となる未完成物件についての売買では、宅建業者が受領しようとする手付金等の額(既に手付金等があるときは、その額を加えた額)が代金の額の100分の5以下であり、かつ、1000万円以下であるときは、保全措置を講じなくても受領できる。2400万円×0.05=120万以下であれば受領できる。

問題

次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問いにおいて「建築確認」とは、建築基準法第6条第1項の確認をいうものとする。

  1. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の媒介をしてはならない。
  2. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、その旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。
  3. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前においては、建築確認を受けた後でなければ、当該建物の貸借の代理を行う旨の広告をしてはならない。
  4. 宅地建物取引業者は、建築確認が必要とされる建物の建築に関する工事の完了前において、建築確認の申請中である場合は、建築確認を受けることを停止条件とする特約を付ければ、自ら売主として当該建物の売買契約を締結することができる。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 宅建業者が工事完了前の建物についてしてはならないのは、売買若しくは交換の契約の締結と、その売買若しくは交換の媒介である。貸借の媒介は禁止されてない。
  2. × 宅建業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる開発許可、建築確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定める者があった後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。建築確認申請中は、広告できない。
  3. 〇 上記2の解説にあるように、「売買その他の業務」に関する広告をしてはならないのである。したがって、貸借の代理を行う旨の広告もしてはならないのである。したがって、貸借の代理を行う旨の広告もしてはならないのである。選択肢1の契約締結時期の制限とは異なる。
  4. × 建築確認があった後でなければ、当該告示に係る宅地又は建物につき、自ら当事者として、若しくは当事者を代理してその売買若しくは交換の契約を締結し、又はその売買若しくは交換の媒介を「してはならない」のである。停止条件付なら可とする規定はない。

問題

宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業法第37条の規定により交付すべき書面(以下この問いにおいて「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. Aが売主を代理して中古マンションの売買契約を締結した場合において、瑕疵担保責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置についての定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、当該書面を、売主及び買主に交付しなければならない。

イ. Aが媒介により中古戸建住宅の売買契約を締結させた場合、Aは、引渡しの時期又は移転登記の申請の時期のいずれかを37条書面に記載しなければならず、売主及び買主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。

ウ. Aが自ら貸主として宅地の定期賃貸借契約を締結した場合において、借賃の支払方法についての定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、借主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。

エ.Aが自ら買主として宅地の売買契約を締結した場合において、当該宅地に係る租税その他の公課の負担に関する定めがあるときは、Aは、その内容を37条書面に記載しなければならず、売主が宅地建物取引業者であっても、当該書面を交付しなければならない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
答え

【 2,  】

解説

ア. 〇 37条書面の任意的記載事項(定めがある時は記載が必要な事項)として、当該宅地若しくは建物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結のその他の措置についての定めがある時は、その内容、がある。そして37条書面は契約当事者である売主及び買主に交付する。

イ. × 引渡しの時期又は移転登記の申請の時期の「いずれか」ではなく、両者ともに必要的記載事項(定めがない場合は、その旨の記載が必要な事項)とされている。

ウ. × 宅建業者が貸借の代理・媒介を行う場合とは違って、宅建業者が自ら貸借の当事者として契約を締結した場合の37条書面の交付義務を定めた規定はない。

エ. 〇 37条書面の交付に関する規定は、宅建業者同士の取引にも適用がある。宅建業者間取引に適用がないのは宅建業者自ら売主となる場合に関する規定だけである。

問題

宅地建物取引業者Aが自ら売主となる売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者でない買主Bが、法第37条の2の規定に基づくクーリング・オフについてAより書面で告げられた日から7日目にクーリング・オフによる契約の解除の書面を発送し、9日目にAに到着した場合は、クーリング・オフによる契約の解除をすることができない。
  2. 宅地建物取引業者でない買主Cとの間で土地付建物の売買契約を締結するにあたって、Cが建物を短期間使用後取り壊す予定である場合には、建物についての瑕疵担保責任を負わない旨の特約を定めることができる。
  3. 宅地建物取引業者Dとの間で締結した建築工事完了前の建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を代金の額の30%と定めることができる。
  4. 宅地建物取引業者でない買主Eとの間で締結した宅地の売買契約において、当該宅地の引渡しを当該売買契約締結の日の1か月後とし、当該宅地の瑕疵を担保すべき責任を負う期間について、当該売買契約を締結した日から2年間とする特約を定めることができる。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 宅建業法は、クーリング・オフによる契約解除の書面については発信主義を採用しており、申し込みの撤回等は、申込者等が書面を発したときに、その効力を生じる。したがって、申込みの撤回等を行うことができる旨及びその申し込みの撤回等を行う場合の方法について告げられた日から起算して8日を経過する前に発信すればよいのである。
  2. × 本肢の特約は、瑕疵担保責任に関して買主に不利となる特約である。宅建業法40条1項が規定する、瑕疵担保責任を負う期間に関する特約を除き、瑕疵担保責任に関して買主に不利となる特約は認められず、無効である。
  3. 〇 当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超えることとなる定めをしてはならない。しかし、この規定は宅建業者自ら売主となる場合の規定であり、本肢の事例のような宅建業者同士の取引には適用がない。
  4. × 期間についてその目的物の引渡しの日から2年以上となる特約をする場合を除き、民法566条第3項に規定するもの(事実を知った時から1年)より買主に不利となる特約をしてはならない。「契約締結の日から2年」とする特約は、「事実を知った時から1年」より買主に不利となる特約である。

問題

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア. Aは、Bとの間で建築工事完了後の建物に係る売買契約(代金3,000万円)において、「Aが契約の履行に着手するまでは、Bは、売買代金の1割を支払うことで契約の解除ができる。」とする特約を定め、Bから手付金10万円を受領した。この場合、この特約は有効である。

イ. Aは、Bとの間で建築工事完了前の建物に係る売買契約(代金3,000万円)を締結するに当たり、保険事業者との間において、手付金等について保証保険契約を締結して、手付金300万円を受領し、後日保険証券をBに交付した。

ウ. Aは、Bとの間で建築工事完了前のマンションに係る売買契約(代金3,000万円)を締結し、その際に手付金150万円を、建築工事完了後、引渡し及び所有権の登記までの間に、中間金150万円を受領したが、合計額が代金の10分の1以下であるので保全措置を講じなかった。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし
答え

【 4,  】

解説

ア. × 宅建業者が、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄して契約の解除をすることができるのである。売買代金の1割を支払わなければ解除できないとする特約は、この宅建業法に反する特約で買主に不利なものであり、無効である。

イ. × 宅建業者は、手付金等の保全措置として補償保険契約による時は、措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。保証保険契約による保全措置を講じたというためには、保証保険契約を締結し、かつ、保険証券又はこれに代わるべき書面を買主に交付しなければならないのである。本肢では保険証券交付前に手付金を受領している。

ウ. × 保全措置が必要な手付金等とは、代金の全部又は一部として授受される金銭及び手付金その他の名義で授受される金銭で代金に充当されるものであって、契約の締結の日以後当該宅地又は建物の引渡し前に支払われるものをいう。名称は中間金でも、ここでいう「手付金その他の名義で授受される金銭」に該当する。本肢の事例では、契約の締結の日以後当該宅地又は建物の引渡し前に支払われた手付金と中間金を併せると代金額の10分の1になる。未完成物件の取引について代金額の5%又は1000万円を超える手付金を受領するときは保全措置を講じなければならないのである。

問題

宅地建物取引業者が売主である新築分譲マンションを訪れた買主Aに対して、当該宅地建物取引業者の従業者Bが行った次の発言内容のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはいくつあるか。

ア.

  1. 眺望の良さが気に入った。隣接地は空き地だが、将来の眺望は大丈夫なのか?
  2. 隣接地は、市有地で、現在、建築計画や売却の予定がないことを市に確認しました。将来、建つとしても公共施設なので、市が眺望を遮るような建物を建てることは絶対ありません。安心してください。

イ.

  1. 先日来たとき、5年後の転売で利益が生じるのが確実だといわれたが本当か。
  2. 弊社が数年前に分譲したマンションが、先日高値で売れました。このマンションはそれより立地条件がよく、また、近隣のマンション価格の動向からみても、5年後値上がりするのは間違いありません。

ウ.

  1. 購入を検討している。貯金が少なく、手付金の負担が重いのだが。
  2. 弊社との提携している銀行の担当者から、手付金も融資の対象になっていると聞いております。ご検討ください。

エ.

  1. 昨日、申込証拠金10万円を支払ったが、都合により撤回したいので申込証拠金を返してほしい。
  2. お預かりした10万円のうち、社内規定上、お客様の個人情報保護のため、申込書の処分手数料として、5,000円はお返しできませんが、残金につきましては法令に従いお返しします。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし
答え

【 1,  】

解説

ア. 違反する 将来の環境について、「市が眺望を遮るような建物を建てることは絶対ありません」という表現は、当該契約の目的物である宅地又は建物の将来の環境又は交通その他の利便について誤解させるべき断定的判断を提供することに該当する。

イ. 違反する 「5年後値上がりするのは間違いありません」という表現は、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断の提供を禁止した規定に違反する。

ウ. 違反しない 提携金融機関の融資担当者の言葉として伝えただけであり、問題はない。

エ. 違反する 申込証拠金から書類処分手数料を差し引くことは、宅建業者の相手方等が契約の申込みの撤回を行うに際し、すでに受領した預り金を返還することを拒むことに該当する。

問題

営業保証金を供託している宅地建物取引業者Aと宅地建物取引業保証協会(以下この問いにおいて「保証協会」という。)の社員である宅地建物取引業者Bに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 新たに事務所を設置する場合、Aは、主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべき営業保証金に、Bは、保証協会に納付すべき弁済教務保証金分担金に、それぞれ金銭又は有価証券をもって充てることができる。
  2. 一部の事務所を廃止した場合において、営業保証金又は弁済業務保証金を取り戻すときは、A、Bはそれぞれ還付を請求する権利を有する者に対して6か月以内に申し出るべき旨を官報に公告しなければならない。
  3. AとBが、それぞれ主たる事務所のほかに3か所の従たる事務所を有している場合、Aは営業保証金として2,500万円の供託を、Bは弁済業務保証金分担金として150万円の納付をしなければならない。
  4. 宅地建物取引業に関する取引により生じた債権を有する者は、Aに関する債権にあってはAが供託した営業保証金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有し、Bに関する債権にあってはBが納付した弁済業務保証金分担金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有する。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 営業保証金は金銭でも有価証券でも構わない。しかし、弁済業務保証金分担金は金銭に限られる。
  2. × 6か月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申し出がなかった場合でなければ取戻しができないのは営業保証金である。一部の事務所廃止に伴う弁済業務保証金の取戻しは、広告なしにすることができる。なお、保証協会の社員の地位を失ったときの弁済業務保証金の取戻しの場合には、保証協会は6か月を下らない一定期間内に認証を受けるため申し出るべき旨を公告しなければならない。
  3. 〇 Aは、主たる事務所の分の1000万円と従たる事務所3か所で1500万円(1ヶ所につき500万円×3)の合計2500万円の供託が必要となる。これに対してBは、主たる事務所の分の60万円と従たる事務所3か所で90万円(1ヶ所につき30万円×3)の合計150万円の納付が必要となる。
  4. × Aの営業保証金については正しい記述だが、弁済業務保証金分担金に関する部分は誤りである。保証協会の社員であるBと取引をした者(宅建業者を除く。)は、その取引により生じた債権に関し、Bが保証協会の社員でない場合に供託しなければならない営業保証金の額に相当する額の範囲内で弁済を受ける権利を有するのである。

問題

宅地建物取引業法の規定に基づく監督処分等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、自ら売主となる乙県内に所在する中古住宅の売買の業務に関し、当該売買の契約においてその目的物の瑕疵を担保すべき責任を負わない旨の特約を付した。この場合、Aは、乙県知事から指示処分を受けることがある。
  2. 甲県に本店、乙県に支店を設置する宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)は、自ら売主となる乙県内におけるマンションの売買の業務に関し、乙県の支店において当該売買の契約を締結するに際して、代金の30%の手付金を受領した。この場合、Bは、甲県知事から著しく不当な行為をしたとして、業務停止の処分を受けることがある。
  3. 宅地建物取引業者C(甲県知事免許)は、乙県内に所在する土地の売買の媒介業務に関し、契約の相手方の自宅において相手を威迫し、契約締結を強要していたことが判明した。この場合、甲県知事は、情状が特に重いと判断したときは、Cの宅地建物業の免許を取り消さなければならない。
  4. 宅地建物取引業者D(国土交通大臣免許)は、甲県内に所在する事務所について、業務に関する帳簿を備えていないことが判明した。この場合、Dは、甲県知事から必要な報告を求められ、かつ、指導を受けることがある。
答え

【 2,  】

解説

  1. 〇 瑕疵担保責任を負わない旨の特約は、宅建業法が禁止する買主に不利な特約である。宅建業者が宅建業法の規定に違反した場合には、免許権者ではない都道府県知事から指示処分を受けることがある。
  2. × 宅建業者Bの免許権者は国土交通大臣である。甲県知事はBの免許権者ではなく、また、違反行為が行われた都道府県の知事でもない。この場合に業務停止処分をすることができるのは、国土交通大臣と乙県知事である。
  3. 〇 宅建業者等は、宅建業に係る契約を締結させ、又は宅建業に係る契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、宅建業者の相手方等を威迫してはならない。この規定に違反した場合には業務停止処分を受けることがあり、情状が特に重いと判断したときは、免許権者である甲県知事は免許を取り消さなければならなくなる。
  4. 〇 国土交通大臣は全ての宅建業者に対して、都道府県知事は当該都道府県の区域内で宅建業を営む宅建業者に対して、宅建業の適正な運営を確保し、又は宅建業の健全な発達を図るため必要な指導、助言及び勧告をすることができる。また、国土交通大臣は、宅建業を営むすべての者に対して、都道府県知事は、当該都道府県の区域内で宅建業を営む者に対して、宅建業の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その業務について必要な報告を求め、又はその職員に事務所その他その業務を行う場所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

問題

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が乙県内に所在するマンション(100戸)を分譲する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aが宅地建物取引業者Bに販売の代理を依頼し、Bが乙県内に案内所を設置する場合、Aは、その案内所に、法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならない。
  2. Aが案内所を設置して分譲を行う場合において、契約の締結又は契約の申込みの受付を行うか否かにかかわらず、その案内所に法第50条第1項の規定に基づく標識を掲げなければならない。
  3. Aが宅地建物取引業者Cに販売の代理を依頼し、Cが乙県内に案内所を設置して契約の締結業務を行う場合、A又はCが専任の宅地建物取引士を置けばよいが、法第50条第2項の規定に基づく届出はCがしなければならない。
  4. Aが甲県内に案内所を設置して分譲を行う場合において、Aは甲県知事及び乙県知事に、業務を開始する日の10日前までに法第50条第2項の規定に基づく届出をしなければならない。
答え

【 2,  】

解説

  1. × 宅建業者Aが、宅建業者Bに販売代理を依頼し、Bが案内所を設置した場合、その案内所はBの案内所である。したがって、標識を掲げるのはBのみである。
  2. 〇 設問の通り
  3. × 専任の宅建士を設置するのはCである。宅建業法50条2項の案内所等の届出は、案内所を設置した代理業者Cが行う。
  4. × 案内所等の届出は、事務所以外で宅建業に係る契約を締結し、又は契約の申込みを受ける場所、言い換えれば専任の宅建士を設置すべき場所について行い、届出の相手は免許権者と、その案内所等の所在地を管轄する知事である。しかし、マンションの所在する場所を管轄する知事(本肢では乙県知事)への届出は必要とはされていない。

問題

特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律に基づく住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地建物取引業者である買主との間で新築住宅の売買契約を締結し、その住宅を引き渡す場合、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務を負う。
  2. 自ら売主として新築住宅を販売する宅地建物取引業者は、住宅販売瑕疵担保保証金の供託をする場合、宅地建物取引業者でない買主へのその住宅の引渡しまでに、買主に対し、保証金を供託している供託所の所在地等について記載した書面を交付して説明しなければならない。
  3. 自ら売主として新築住宅を宅地建物取引業者でない買主に引き渡した宅地建物取引業者は、基準日に係る住宅瑕疵担保保証金の供託及び住宅瑕疵担保責任保険契約の締結の状況について届出をしなければ、当該基準日以後、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結することができない。
  4. 住宅瑕疵担保責任保険契約を締結している宅地建物取引業者は、当該保険に係る新築住宅に、構造耐力上主要な部分及び雨水の侵入を防止する部分の隠れた瑕疵(構造耐力又は雨水の侵入に影響のないものを除く。)がある場合に、特定住宅販売瑕疵担保責任の履行によって生じた損害について保険金を請求することができる。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 瑕疵担保履行法は、宅建業者と宅建業者でない者との契約について適用される法律である。本肢の場合には宅建業者同士の取引であり、適用はない。
  2. × 供託宅建業者は、自ら売主となる新築住宅の買主に対し、当該新築住宅の売買契約を締結するまでに、その住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしている供託所の所在地その他住宅販売瑕疵担保保証金に関し国土交通省令で定める事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。「引渡しまでに」ではなく、「売買契約を締結するまでに」である。
  3. × 新築住宅を引き渡した宅建業者は、供託をし、かつ、供託等の届出をしなければ、当該基準日の翌日から起算して50日を経過した日以後においては、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結してはならない。
  4. 〇 住宅販売瑕疵担保責任保険契約は、特定住宅販売瑕疵担保責任に係る新築住宅に一定の隠れた瑕疵があって、宅建業者が当該特定住宅販売瑕疵担保責任を履行したときに、当該宅建業者の請求に基づき、その履行によって生じた当該宅建業者の損害をてん補するものである。

問題

「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 直系尊属から住宅用の家屋の贈与を受けた場合でも、この特例の適用を受けることができる。
  2. 日本国外に住宅用の家屋を新築した場合でも、この特例の適用を受けることができる。
  3. 贈与者が住宅取得等資金の贈与をした年の1月1日において60歳未満の場合でも、この特例の適用を受けることができる。
  4. 受贈者について、住宅取得等資金の贈与を受けた年の所得税法に定める合計所得金額が2,000万円を超える場合でも、この特例の適用を受けることができる。
答え

【 3,  】

解説

  1. × この特例は、あくまで「住宅取得等資金」の贈与を受けた場合の特例である。住宅そのものの贈与を受けた場合には適用がない。住宅取得等資金とは、受贈者が自己の居住の用に供する家屋を新築若しくは取得または自己の居住の用に供している家屋の増改築等の対価に充てるための金銭をいうのである。
  2. × この特例でいう住宅用の家屋とは、日本国内にある家屋をいう。
  3. 〇 贈与者が60歳以上であることとする要件はない。
  4. × 贈与を受けた年の合計所得金額が2000万円以下であることが受贈者の要件とされている。

問題

固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 平成27年1月15日に新築された家屋に対する平成27年度分の固定資産税は、新築住宅に係る特例措置により税額の2分の1が減額される。
  2. 固定資産税の税率は、1.7%を超えることができない。
  3. 区分所有家屋の土地に対して課される固定資産税は、各区分所有者が連帯して納税義務を負う。
  4. 市町村は、財政上その他特別の必要がある場合を除き、当該市町村の区域内において同一のものが所有する土地に係る固定資産税の課税標準額が30万円未満の場合には課税できない。
答え

【 4,  】

解説

  1. × 新築住宅の特例は、平成30年3月31日までの間、税額の2分の1が減額されるのではなく、床面積50㎡以上、280㎡以下の住宅の120㎡までの部分について税額が2分の1とされるのである。そしてこの特例は、その年の1月1日現在の所有者に対するものであり、1月15日新築であれば、1月1日現在では家屋が存在せず、適用はない。
  2. × 制限税率とは、標準税率を超えて課税する場合の税率の最高限度である。固定資産税には制限税率の定めはない。なお、固定資産税の標準税率は、100分の1.4とされているが、一定の場合において、固定資産税の税率を定め、又はこれを変更して100分の1.7を超える税率で固定資産税を課する旨の条例を制定するときは、当該市町村の議会において、当該納税義務者の意見を聴くものとするとされている。
  3. × 区分所有家屋の土地に対して課される固定資産税は、全体の税額を各区分所有者の共用土地の持分割合などによって按分した税額により分割課税される。
  4. 〇 一つの市町村の区域内において同一のものが所有する固定資産で、その課税標準が土地については30万円、家屋については20万円に満たないときは、原則として課税されない。

問題

地価公示法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 都市計画区域外の区域を公示区域とすることはできない。
  2. 正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいい、この「取引」には住宅地とするための森林の取引も含まれる。
  3. 土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定する際は、二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めなければならない。
  4. 土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、標準地の形状についても公示しなければならない。
答え

【 1,  】

解説

  1. × 公示区域は都市計画区域内に限られない。土地鑑定委員会は、都市計画法に規定する「都市計画区域その他」の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省で定める区域内の標準地について、一定の基準日における当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定し、これを公示するのである。
  2. 〇 設問の通り
  3. 〇 設問の通り
  4. 〇 公示する事項は、①標準地の所在の群、市、区、町村及び字並びに地番、②標準地の単位面積当たりの価格及び価格判定の基準日、③標準地の地積及び形状、④標準地及びその周辺の土地の利用の現況、⑤その他国土交通省令で定める事項である。

問題

独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問いにおいて「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 機構は、高齢者が自ら居住する住宅に対して行うバリアフリー工事又は耐震改修工事に係る貸付について、貸付金の償還を高齢者の死亡時に一括して行うという制度を設けている。
  2. 証券化支援事業(買取型)において、機構による譲受けの対象となる貸付債権は、償還方法が毎月払いの元利均等の方法であるものに加え、毎月払いの元金均等の方法であるものもある。
  3. 証券化支援事業(買取型)において、機構は、いずれの金融機関に対しても、譲り受けた貸付債権に係る元金及び利息の回収その他回収に関する業務を委託することができない。
  4. 機構は、災害により住宅が滅失した場合におけるその住宅に代わるべき住宅の建設または購入に係る貸付金について、一定の元金返済の措置期間を設けることができる。
答え

【 3,  】

解説

  1. 〇 高齢者が自ら居住する、高齢者の家庭に適した良好な居住性能および居住環境を有する住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良に必要な資金の貸付けを行うことは機構の業務であり、貸付金の償還を死亡時に一括して償還する制度がある。
  2. 〇 設問の通り
  3. × 主務省令で定める金融機関に対して、譲り受けた貸付債権に係る元利金の回収その他回収に関する業務を委託することができる。
  4. 〇 設問の通り

問題

宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 新築分譲マンションを数期に分けて販売する場合に、第1期の販売分に売れ残りがあるにもかかわらず、第2期販売の広告に「第1期完売御礼!いよいよ第2期販売開始!」と表示しても、結果として第2期販売期間中に第1期の売れ残り分を売り切っていれば、不当表示にはならない。
  2. 新築分譲マンションの広告に住宅ローンについても記載する場合、返済例を表示すれば、当該ローンを扱っている金融機関や融資限度額等について表示する必要はない。
  3. 販売しようとしている土地が、都市計画法に基づく告示が行われた都市計画道路の区域に含まれている場合は、都市計画道路の工事が未着手であっても、広告においてその旨を明示しなければならない。
  4. 築15年の企業の社宅を買い取って大規模にリフォームし、分譲マンションとして販売する場合、一般消費者に販売することは初めてであるため、「新発売」と表示して広告を出すことができる。
答え

【 3,  】

解説

  1. × 第1期販売分に売れ残りがある場合に、「第1期完売御礼」と表示することは事実に反する表示であり、不当表示に該当する。
  2. × 当該ローンを取り扱う金融機関や融資限度額についても表示が必要である。
  3. 〇 設問の通り
  4. × 「新発売」という語は、新築された建物又は新たに造成された宅地であって、購入申込受付期限内のものという意味で用いなければならない。

問題

次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 国土交通省が毎月公表する不動産価格指数(住宅)のうち、全国のマンション指数は、リーマンショックが発生した都市である2008年以降2015年3月まで一貫して下落基調となっている。
  2. 建築着工統計(平成27年1月発表)によれば、平成26年の新設住宅着工戸数は、消費税率引上げ前の駆け込み需要の影響が大きかった平成25年と比較すると減少したが、平成24年の新設住宅着工戸数を上回っていた。
  3. 平成25年度法人企業統計年報(平成26年9月公表)によれば、平成25年度の不動産業の売上高経常利益率は、消費税率引上げの影響もあり、前年度と比べて低下し、全産業の売上高経常利益率よりも低くなった。
  4. 平成27年出版土地白書(平成27年6月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権の移転登記の件数でその動向を見ると、平成26年の全国の土地取引件数は3年連続の減少となった。
答え

【 2,  】

解説

  1. × 全国のマンションの不動産価格指数は2008年4月から2009年7月までは下落していたが、それ以降2015年3月まで上昇基調である。
  2. 〇 設問の通り
  3. × 平成25年度の不動産業の売上高経常利益率は10.9%で、前年度の9.5%より増加している。
  4. × 売買による所有権の移転登記の件数でその動向を見ると、平成26年の全国の土地取引件数は125.7万件(前年比1.9%減)となり、3年ぶりに減少に転じた。

問題

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 我が国の低地は、ここ数千年の間に形成され、湿地や旧河道であった若い軟弱な地盤の地域がほとんどである。
  2. 臨海部の低地は、洪水、高潮、地震による津波などの災害が多く、住宅地として利用するには、十分な防災対策と注意が必要である。
  3. 台地上の池沼を埋め立てた地盤は、液状化に対して安全である。
  4. 都市周辺の丘陵や山麓に広がった住宅地は、土砂災害が起こる場合があり、注意する必要がある。
答え

【 3,  】

解説

  1. 〇 設問の通り
  2. 〇 設問の通り
  3. × 液状化現象とは、地震発生の際に地盤が液体状になる現象のことである。液状化は、主に同じ成分や同じ大きさの砂からなる土が、地下水で満たされている場合に発生しやすく、台地上の池沼を埋め立てた地盤はこの条件に当てはまり、液状化の危険性が高い。
  4. 〇 丘陵や山麓に広がった住宅地は土砂災害の危険性が高い。

問題

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 木造は湿気に強い構造であり、地盤面からの基礎の立上がりをとる必要はない。
  2. 基礎の種類には、直接基礎、杭基礎等がある。
  3. 杭基礎には、木杭、既製コンクリート杭、鋼杭等がある。
  4. 建物は、上部構造と基礎構造からなり、基礎構造は上部構造を支持する役目を負うものである。
答え

【 1,  】

解説

  1. × 木材は乾燥していれば強度が高いが、湿度により腐敗することがあるので、木造建物は地盤面からの基礎の立上りを取る必要がある。
  2. 〇 設問の通り
  3. 〇 設問の通り
  4. 〇 設問の通り

権利変動
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法令制限
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宅建業法
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税法その他
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