宅建過去問

平成28年 第26問

問題

第26問
宅地建物取引業者Aの業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか。

ア.Aは、マンションを分譲するに際して案内所を設置したが、売買契約の締結をせず、かつ、契約の申込みの受付も行わない案内所であったので、当該案内所に法第50条第1項に規定する標識を掲示しなかった。

イ.Aは、建物の売買の媒介に際し、買主に対して手付の貸付けを行う旨を告げて契約の締結を勧誘したが、売買は成立しなかった。

ウ.Aは、法第49条の規定によりその事務所ごとに備えるべきこととされている業務に関する帳簿について、取引関係者から閲覧の請求を受けたが、閲覧に供さなかった。

エ.Aは、自ら売主となるマンションの割賦販売の契約について、宅地建物取引業者でない買主から賦払金が支払期日までに支払われなかったので、直ちに賦払金の支払の遅延を理由として契約を解除した。

  1. アイ
  2. アウ
  3. アイエ
  4. イウエ

答え 閉じる 

正解は、 3 です。

解説

ア. 違反する 宅建業者は、事務所等及び事務所等以外の国土交通省令で定めるその業務を行う場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。契約の締結や申込みの受付を行わない場合でも、宅地建物の分譲をする案内所には標識の掲示は必要である。

イ. 違反する 手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為は禁止されている。売買契約が成立しなかった場合でも、手付貸与による契約締結の誘引をすること自体が宅建業法に違反する。

ウ. 違反しない 宅建業法には帳簿の閲覧についての規定はない。

エ. 違反する 宅建業者は、自ら売主となる宅地または建物の割賦販売の契約について賦払金の支払の義務が履行されない場合においては、30日以上の相当の期間を定めてその支払いを書面で催告し、その期間内にその義務が履行されないときでなければ、賦払金の支払の遅滞を理由として、契約を解除し、又は支払時期の到来していない賦払金の支払を請求することができない。